正史三国志 1 (ちくま学芸文庫 チ 1-1)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (549ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480080417

作品紹介・あらすじ

本書は正史『三国志』のわが国唯一の完訳である。本冊には「魏書」第一〜第六を収める。三国の通史でもある帝紀四巻、后妃伝、後漢末の悪将董卓等の伝である。

感想・レビュー・書評

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  • 曹操から魏の歴代皇帝までが「本紀」。この形を取っているのはここだけなので、なるほど三国志は一応魏を正当の王朝としていると言えるのね。あと、后妃の列伝と、三国時代の人じゃないけど、董卓と袁紹、袁術、劉表の列伝。どれもこれも裴松之の注があって、歴史書ではあるが、読み物としてもかなり面白い。

  • 正確には読み終わってません。辞典として重宝しています

  • 読み終わるまで、かなりの時間がかかった。。

  • 100ページ余りで曹操が死ぬので驚く。更には300ページ足らずで魏が滅ぶ。
    これと付随する副読資料から想像の羽を伸ばし、それでも資料の記述にとどまって地に足を付け、大樹となるのが歴史学者。資料にこだわらずに空に羽ばたくのが物語作者。
    それだけ多くの人を捉えて止まない稀有な時空。

  • 無味乾燥にして作者が判断した嘘を排除し魏を正当とした正史三国志。
    超世の傑、曹操の偉業から始まります。

  • 曹操が好きなので三国志演義よりも正史のほうが好みです

  • 卒論のお供。
    ここから私の『曹操論』が出来上がったのです。

  • ■これが出る前は、隣町の図書館へえっちらおっちら出かけて、そこで黙々と全3巻?5巻?くらいのでっかい本で読んでました。禁帯出だったから、文庫が出たって知ったときは感激でした。
    今は後漢書も翻訳が出てるんですよね。いい世の中だ…。
    ■紀伝体って、いきなり各論から入る感じ(本紀が総論なんだろうけど)で、読みづらいといえば読みづらいんですけど、個人個人がフォーカスされるぶん、編年だったら削られそうなエピソードも入るし、自分で年表つくるようなマニアックな楽しみはありますね。
    ■この本の訳し方がやわらかくて好きです。「まだ許してくれないのかね」とか。ひらがな増やそうと配慮してくれているように思います。私のような専門で漢文の勉強したことない人間には、ありがたい。

  • 8巻まであります。くれぐれも読み物ではありません。資料です。
    当初翻訳を高橋和巳氏が担当されていたとあり、氏の翻訳で出版されていたらと思うと・・・

  •  ちくま学芸文庫の『正史 三国志』1巻の今鷹真氏による解説には「この『三国志』の翻訳は、最初高橋和巳氏が担当しておられた」と書かれている。

     引き受けた細かい時期は分からないけれど、訳業を果たせぬまま高橋は39才で夭逝する。 今鷹氏の言では「高橋氏の原稿が少しでもあれば利用したいと考えたが、手に入らなかったということだ。残念でならない。

     着手していたかどうかは、今となってはわからないが、文案は少なからず頭の中にあったはずだ。埴谷雄高には「変な日本語」と言われた高橋だけれども、漢詩には口うるさい竹中労が高橋の漢詩の訳は認めていた節がある。これはいずれ書こう。

     それでも、高橋は魏書を担当する予定で、蜀書と呉書をちくま学芸文庫の井波律子氏と小南一郎氏に振ったというのだから、現在読める正史が高橋の構想から出たものだともいえるわけで、そう考えると少し嬉しい。

     もしも蜀書を高橋が訳したならば「出師表」をどう訳したかというのも妄想したくなるけれど、小説家ではなく中国文学者としての高橋の資質から言えば文人の多い魏に力点を置くのもむべなるかなとも思う。

     高橋の士大夫的な価値観(とは違うものの方が本来的なのではないかとも思うが)からすると、荀彧などをどのように見ていたのかということも気にかかったり。

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