原典訳 チベットの死者の書 (ちくま学芸文庫)

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制作 : 川崎 信定 
  • 筑摩書房 (1993年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480080677

原典訳 チベットの死者の書 (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 拾い読み再読。今ちょうど三島の「豊饒の海」四部作を再読しているのでついでにざっくりと。

    要約すると、死んでから転生するまでの四十九日の間(中有=バルドゥ)に解脱するべく、死んだ人の魂に聞かせてあげるお経のようなもの。間違って転生したりしないように、そっちいっちゃダメだよ、こっちだよ、と誘導してあげなくちゃいけないんですね。

    本人が生前それほど真面目に信仰してなくても、死んでから周囲がフォローしてくれる感じがありがたい。

  • 知ってる人は知っている、その手のものが好きな人には有名な本。
    中二病の人が読んだら己の想像力の乏しさを実感するんじゃないかと思う。
    人間の精神を麻薬や瞑想や生命の危機によってバグらせると、皆似たような幻想を見るという。
    その時の幻想が本書に書いていることに酷似しているらしく、中毒者や修験者や心理学者が読んで絶賛する。
    この本によると、輪廻からの解脱はびっくりするほど簡単で、四十九日間毎日解脱のチャンスが来る上に、一度でも神様の絵を見て知っているか、あれが神様だとお坊さんに枕経で教えてもらったら、それに気づいた時点で解脱できると言う親切設計。
    感じとしては夢の中で、これは夢だと気づくというのに似ている。
    解脱して天国に行くのは簡単だから、高僧になると逆に、輪廻してこの世を救うためにわざわざ人間として生まれ変わるという。
    ご苦労さまです。
    こんなに簡単だと教えてたら、生前から一生懸命宗教活動する人いなくなるんじゃないのかと人事ながら心配になりました。

  • この本は少なくとも二通りに読まれるべきである。

    一つはチベット仏教そのものやその死生観を理解する縁として。そのことについては、例えば『チベット 生と死の書』などが理解を助けてくれるだろうと思う。

    もう一つはこの本が西洋に対して担った役割の理解である。翻訳者のエヴァンス、自分の思想との一致物を見出したユング、そしてカウンターカルチャーの無数の思想家達。これらは創造的誤読と言うべきものであろうが、それによって西洋がチベットを見出したこともまた確かなのだ。

  • 覚りにいたる日々のプロセスが繰り返しが多くて、どこまで読んだかわからなくなりがち。ほのかな光の方ではなく、まばゆいばかりの強い光の方へ行けばいいそうです。死んでからも楽じゃないんだなあ。

  • チベット死者の書というとやはりこれを初めに買ってしまったけど、とても難しかった!意味がわからなかった!!

    ほかのわかりやすい本を読んで、ようやく少し掴めたのですが…こんな難解な本がいちばん手に取りやすい立ち位置にあるというのはねー。入門書たち(中沢新一氏のとかNHKのとか)、もっと頑張ってよー

  •  死者の書と言うと大層なものに感じるが、実際には死と生の間である中有の際に迷う死者を導くためのお経である。ただひと味ちがうのは、何が見え、それが何であるかを説明し、そしてどうすればいいのかというアドバイスをひたすら繰り返すという独特の形態をとっていることである。
     読んでいて奇妙に思えたのは仏教とヒンドゥー教の合いの子にチベット的な要素が加わったようなもので、チベット独自のものとは言いがたいにも関わらずチベット仏教の経典のように扱われているという点である。もちろんチベット仏教も仏教の一つの形態であると同時に、仏教がヒンドゥー教の影響を受けているため似ていたり同じ要素が含まれているのは当然であるが、チベット密教の経典の一つとして見るとあまりにもチベット的と感じる要素が少ないのである。もしかすると本当の死者の書があるかもしれない――そう思わせるのも魅力の一つかもしれない。

  • 【読了】-チベット死者の書-
    人、例えば私が死んでから、解脱するためにどうすればいいかを解説した手引書(と思う・・・)。一回読んだくらいで理解できるようなもんじゃなかったけど。こんなに簡単に仏様の国に行けるのかとも思えるし、こりゃとても無理かなぁとも感じます。生前に日頃からの努力精進を続けていれば、少しは楽に行けるんでしょう。輪廻の悪循環から開放されることが最終目標です。桂枝雀の「地獄八景亡者戯」とか「茶漬けえんま」とか愛好してるようじゃダメですw。暫くしたらもう一度読んでみます

  •  
    ── わが国における死者の初七日忌に始まる四十九日間の中陰廻向
    (ちゆういんえこう)の記録は『続日本紀』巻三の持統帝崩御(七〇三
    年)の折にまで遡ることができる。弘法大師空海も弟子の親族の死に際
    して多くの忌日法要の願文を著わしているし、平安末には貴族の死に際
    しての七日・七日ごとの中陰供養の記録が多数残っている。中古以来、
    中陰の信仰は広く民間に流布・浸透し、今日に至るまで「満中陰忌」と
    か「四十九餅」などのように民間風習として根強く残っている。
    ── 川崎 信定・原典訳《チベットの死者の書 19890525 筑摩書房
    19930607-1110 ちくま学芸文庫》(文庫版解説)P226
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/4480080678
     
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/20080310
     かくも長き不在 ~ 49 Years in Tibet ~
     

  • 死者の書日本語訳も色々あった気がいたしますが、これが一番とっつきやすかった気が。
    …死の瞬間から次の生までの間に魂が巡る旅路、それをチベット語でバルドゥ、サンスクリット語でアンタラーバヴァと言います。まあそんな感じで。

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原典訳 チベットの死者の書 (ちくま学芸文庫)の作品紹介

死の瞬間から次の生を得て誕生するまでの間に魂が辿る四十九日の旅、いわゆる中有(バルドゥ)のありさまを描写して、死者に正しい解説の方向を示す指南の書。それが『チベットの死者の書』である。ユングが座右の書とし、60年代にはヒッピーたちに熱狂的に受け容れられ、また脳死問題への関心が高まる中で最近とみに注目を集めている重要経典を、チベット語の原典から翻訳した。

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