チベットの死者の書: 原典訳 (ちくま学芸文庫 カ 3-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 408
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480080677

感想・レビュー・書評

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  • 知ってる人は知っている、その手のものが好きな人には有名な本。
    中二病の人が読んだら己の想像力の乏しさを実感するんじゃないかと思う。
    人間の精神を麻薬や瞑想や生命の危機によってバグらせると、皆似たような幻想を見るという。
    その時の幻想が本書に書いていることに酷似しているらしく、中毒者や修験者や心理学者が読んで絶賛する。
    この本によると、輪廻からの解脱はびっくりするほど簡単で、四十九日間毎日解脱のチャンスが来る上に、一度でも神様の絵を見て知っているか、あれが神様だとお坊さんに枕経で教えてもらったら、それに気づいた時点で解脱できると言う親切設計。
    感じとしては夢の中で、これは夢だと気づくというのに似ている。
    解脱して天国に行くのは簡単だから、高僧になると逆に、輪廻してこの世を救うためにわざわざ人間として生まれ変わるという。
    ご苦労さまです。
    こんなに簡単だと教えてたら、生前から一生懸命宗教活動する人いなくなるんじゃないのかと人事ながら心配になりました。

  • 【読了】-チベット死者の書-
    人、例えば私が死んでから、解脱するためにどうすればいいかを解説した手引書(と思う・・・)。一回読んだくらいで理解できるようなもんじゃなかったけど。こんなに簡単に仏様の国に行けるのかとも思えるし、こりゃとても無理かなぁとも感じます。生前に日頃からの努力精進を続けていれば、少しは楽に行けるんでしょう。輪廻の悪循環から開放されることが最終目標です。桂枝雀の「地獄八景亡者戯」とか「茶漬けえんま」とか愛好してるようじゃダメですw。暫くしたらもう一度読んでみます

著者プロフィール

1935年千葉県生まれ。東京大学教養学部教養学科卒。同大学院人文科学研究科印度哲学専門課程博士課程満期退学。文学博士。コロムビア大学中近東言語文化研究科、インド・バンダルカル研究所に留学。ニューヨーク州立大学フルブライト交換教授、筑波大学教授、オクスフォード大学招聘教授、放送大学客員教授、東洋大学教授を経て、現在、筑波大学名誉教授。公益財団法人中村元東方学院講師。文化功労者。著訳書に『一切智思想の研究』(第84回日本学士院賞受賞)、『釈尊のおしえ』、『中村元の世界』(共著)、『原典訳 チベットの死者の書』他がある。

「2019年 『インドの思想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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