マニエリスム芸術論 (ちくま学芸文庫)

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著者 : 若桑みどり
  • 筑摩書房 (1994年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (541ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480081711

マニエリスム芸術論 (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 11/6 読了。

  • 著者の専門は西洋美術史、ジェンダー史ですが、とくに、イタリアの美術史における学問研究はかなり深く、イタリアの社会経済史や政治史についても豊富な知識を持っています。そのため社会学的側面と美学美術史的側面の連関の指摘は実に的を得ています。

    この著書においてもそうした分析力が目を引きます。
    「ネガティブな価値を与えられがちなマニエリスムを、再認識・再評価する」という主題なのですが、指摘していることは素人目でも鋭いな!と感じます。
    マニエリスム芸術の特徴(デフォルメされた造形描写、複雑な主題内容など)は、当時の思想的背景である「新プラトン主義」や、宗教改革後の過渡的な社会の風潮に起因することを序章では述べます。ただこの「当時の思想」がオカルトチックでナンセンスで笑う!

    内容説明はレビューでは不要だと思うので割愛しますが、自分が思うこの著書の良さを挙げてみたいです。
    その良さとは、「いかに社会風潮・支配的思想(哲学/宗教etc)が芸術に本質的な影響を与えているか」を明確に例証している好著である、ということです。それは裏を返せば、「芸術を読み解けば、当時の同時代の人々がどのようなことを望み、愛し、不安を抱いていたかを理解できるのだ」という理論を史実から演繹することに成功しているということです。
    こうした方法論は現代にもいかなる芸術にも適応できると思います。(ただ実学的な理論とはほど遠く、机上の話から出ることはできないです。でもいいじゃないですか〜。)

    なんか読みににくいレビューになってしまいましたが笑、
    つまり、「ジャニーズは、現代社会(不況・理想の欠如)の産物だ!!」みたいな論理を例証しているという書物だということです。

  • 目次
    序章 寓意の勝利
    第1章 「愛」の寓意について(新プラトン主義の愛の理論
    新プラトン主義的「愛」の二つの形式
    ブロンズィーノの「愛の寓意」
    「愛」を滅ぼす「時」
    「時」と「永遠」)
    第2章 プシコマキア―内面の葛藤(美徳と悪徳のたたかい
    十六世紀の人体比例論
    囚われた体
    歪んだ鏡
    ずれた消失点)
    第3章 マニエリストの宇宙(火と水と土と空気の織りなす世界
    ミクロコスモス
    大地と空の夢想
    水と火の想像力)
    終章 万物の変貌

  • 七十年代にこんな本を書き上げた若桑さんに驚き。だが・・・どういうわけだが、日本語がとても難しい気がする・・・。
    俺だけか・・・?

  • マニエリスムを本格的に説いた 日本で最初の方なので、内容は濃縮され 伝統性の意義を閃かされた感じ

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