「英文法」を考える―「文法」と「コミュニケーション」の間 (ちくま学芸文庫)

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著者 : 池上嘉彦
  • 筑摩書房 (1995年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480082305

「英文法」を考える―「文法」と「コミュニケーション」の間 (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 本書は、従来の学校英文法の考え方に疑問を投げかけ、実際の言語使用に即した英文法のあり方を探っています。私たちにとってなじみの深い伝統的な学校文法では、いわゆる「五文型」を文法の基本的な知識として学習します。純粋に英語の文構造をとらえるだけであれば、五文型を知っているだけで十分かもしれません。しかし、意味や実際の使用について考え始めると、とたんに五文型という考え方では説明がつかない事実に出くわすことになります。例えば、A cat bit a rat.とJohn had blue eyes.は、いずれもSVOという同じ第三文型の形をしています。ですが、受動態にできるのは前者だけで、A rat was bitten by a cat.とは言えても、Blue eyes were had by John.とは言えません。単に文型に関する知識があるだけではこの事実を説明することができず、ひいては、実際に使用する場面で誤った表現を用いてしまうことになるかもしれません。こうした事実を説明するためには、文型以外の要因を考慮に入れる必要があります。本書は、五文型の考え方ではとらえることが困難な事例を多数紹介し、それらについて、意味や語法の側面からていねいな説明が与えられています。英語学習者にとってとても参考になる一冊と言えます。
    (ラーニング・アドバイザー/人社 IKARASHI)

    ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1477307

  • 学校文法の老朽化は国文法で指摘せられているが,英文法でも同様のことがおこっている。すなわち,従来の5文型がそれである。今日国外では,5文型にSVA(A: adverbial;副詞句),SVOAを加えた7文型が有力な説である由。

    また,callが「電話をし」かつ「実際に話す」ところまでを含意するなど,われわれが気づきにくい点についても述べられている。

  • 英文法的正しさと英語的正しさ、日本語的な感覚との関連などについての考察。学生時代アンダーラインを引きながら何度も読み返した本。英語教育のヒントにもなる。

  •  手もとの本は、1995年刊のちくま学芸文庫版。
     「<文法>と<コミュニケーション>の間」の副題を持ち、1991年に「ちくまライブラリー」の1冊(56)として刊行された本の文庫化。

  • 「5文型」や「書き換え(受動態→能動態、二重目的語構文→与格構文など)」などの学校英文法を切り口にして、「<文法>と<コミュニケーション>の間」を埋める意味論とテクスト言語学・語用論の面白さが十分に紹介された入門書。
     個人的には2章の「意味と文法」がとても興味深く、I struck Bill on the head.は正しいのに、*John struck the nail on the head.はなぜ非文なのか、I raised my hand.のmyを定冠詞に変えるとなぜおかしくなるのか、She asked him to leave.とShe asked that he should leave.の違い、The forecase says that it's going to rain.のthatを取ると意味はどう変わるか、persuadeと「説得する」の違い…などなど、思いもよらない奥の深さに感動した。大学の授業の意味論でも聞いたような話の復習にもなる。

  • 教授の推薦本。

  • 文庫版解説。これは…川村先生がオススメするのもわかる内容。かなりコンパクトな「認知文法(<言語学)」の独自性をついているんじゃないか。国文學 解釈と教材の研究 の宮崎和人による「認知と生成、どこが違う?」のように大仰なものでなくても、ばっつり掴めると思う。むむむ!<br>
    内容としては他との被りも多いようだけど。それにしても、能動/受動の「書き換え」がこんなにも差のあるものだっていう指摘だけでも大きいやね。

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