ローマ帝国衰亡史〈1〉五賢帝時代とローマ帝国衰亡の兆し (ちくま学芸文庫)

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制作 : Edward Gibbon  中野 好夫 
  • 筑摩書房 (1995年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480082619

ローマ帝国衰亡史〈1〉五賢帝時代とローマ帝国衰亡の兆し (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 本業の気晴らしに訳し始めた、とあとがきに書かれていますが、硬質で、簡潔な文章は読みやすく心地よいです。出典がいちいち書かれていて親切ですし、ギボンよりも後の研究で分かったことも解説されています。

  • 歴代皇帝の在位期間を縦糸に、キリスト教の普及を横糸に、地中海沿岸地域の歴史が述べらている。

  • カエサルが凶刃に倒れた後、内戦を勝ち抜き、その意志を継いだ、初代皇帝オクタヴィアヌスが創り上げた元首制ローマ帝国。

    その国体は、民衆には自由を、元老院には共和制を、軍隊には文民政治と、3者3様に見えながら、実は帝政という絶妙かつ、体制維持に、皇帝そのものの力量を要したものだった。

    その国体を、その後の皇帝達が、個々に解釈し、やがて、ほころび始める。

    本巻は、ローマを衰亡へと傾けていく、マルクス・アウレリウス・アントニヌスの息子、コモンドゥスから、30選帝までを記すとともに、ローマの基本的な体制や、取り巻く周辺環境(ペルシアや、ゲルマン人、ゴート族)を述べている。

    読み進めていくと、ギボンという人がローマ帝国を解き明かすため、如何に多くの資料読み解いたかがわかる。

    それらの資料の多くは翻訳され、岩波文庫で手頃に手に入る。
    結構、読んでるんだけどなぁ。自分のものに、ほとんどなっていないのを実感した。もう一回、読むか。

    最後に、塩野七生のローマ人の物語のかなりの部分を、ギボンに依っている。

  • 読み応えのある本である。

  • 苦心の訳だというとがとても伝わってくるが、残念な事に私はなじめない。ローマ帝国衰亡史は、その第1巻をギボンが一気に書き上げたと言われているのに、一気に読ませる迫力がどこか無いような気がする。読者は無責任で心無い。

  • ローマが最も繁栄した五賢帝時代、すでに衰退の原因が現れはじめていた。
    上り坂を登りきってしまうと後は下り坂になってしまうように、繁栄の頂点に達し、最大の版図を誇った帝国も制度が疲弊し、外敵も力を蓄えたために帝国の基盤そのものが緩んできてしまった。
    慣れてしまうとギボンの語りのテンポが心地良く読み進められる。
    注釈も巻末になく、ページ左にあるため参照しやすい。
    あとがきにあるように一度目の読書では注釈は気にせず、流れをつかむように本文だけ読んでもいいかもしれない。
    惜しむらくは難読字があるため辞書をひかなければならないこと。
    ローマだけでなく、外患であるアケメネス朝ペルシアやゲルマン緒族についても詳しく述べられており興味深く読めた。

  • 書いた人がいつの人なのか知らされずに読んだら現代の本だと思っちゃいそうな書きぶりです。実際はもう300年近い時間が経過してるわけで…
    強大なローマがなんでヘタレイタリアになっちゃったのか気になる人にはお勧め

  •  ローマ帝国の発展から滅亡までを綴ったE.ギボンの名作の第1巻。
    この本で注目すべきは、「皇帝×軍部×元老院」という3すくみの変化を追う事であろう。教科書だけでの勉強だと皇帝の独裁だとかしか書いていなかったりするから、世界史を大して勉強していない自分にとっては斬新だった。「昭和史 1926-1945」という本で考察されている、太平洋戦争中の日本での「天皇×軍部×内閣」のように様々な裏工作や活動がある。

     この2つで異なっているのは、皇帝と天皇の権威の差である。皇帝の権力は、最初は絶大で元老院・軍部を抑えていたが、途中から軍部を抑えるのが困難になり、皇帝を暗殺して首謀者自らが皇帝となったり、元老院が働きかけて、暴政を行う皇帝への対抗馬を出したり…。一方、太平洋戦争中の日本での軍部・内閣ともに(上であげた本を完全に正しいと仮定して)、天皇を倒すという意識は全くない。

     思うに、天皇・皇帝という地位の意味の違いによるのではないだろうか?
    ローマ帝国の皇帝は「誰がなるか」に意味があった。一方、日本の天皇は「地位」に意味があった。
     ローマ帝国皇帝は、誰でもなることが可能であった。実際、最下層民から皇帝に上がりつめることもざらにあったようだ。誰がなるかは、実力が決めると言っても良い。そんな中で、皇帝に求められたものが常に変わっていったのである。ある時は頻繁に領土に侵攻してくる蛮族の退治であったり、またある時は暴政を布く前皇帝であったり。そして、その求められているものを決定したのが、「皇帝×軍部×元老院」の3すくみの中で、その時点で最も強いものだったのだ。すなわち、3すくみの中で最も強い者がその時点で必要とするものを達成するのに最も必要な皇帝を選んだのだ(もちろん一番強いのが皇帝であれば、そのとき最も必要な皇帝は彼自身となる)。
     一方、天皇は近親者による世襲制が前提とされているため、誰がなるかはほとんど決まっていた(正確に言えば、天皇の子として生まれれば、必ず次代天皇候補になる)。そのようなシステムであるから、彼の子供たちは自然と天皇になるべく教育を受ける。さらにそんなシステムを前提とするべしという教育を一般市民は受けているのだから、それを崩そうとする人間はまずいない。
    以上から、天皇と皇帝には差ができるのではないか。

    ちなみにこの本、10巻まであるらしい。しかも1巻500ページくらいある笑頑張って読もう。

  • 積読状態

  • リベラル・アーツ ※2巻以降は割愛

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