ギルガメシュ叙事詩 (ちくま学芸文庫)

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制作 : 矢島 文夫 
  • 筑摩書房 (1998年2月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480084095

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ギルガメシュ叙事詩 (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

  • 昔話で、ところどころ欠損があるものの、色あせない面白さ。

  • 読みやすかった。物語的に色々な版をつぎはぎしてくれているので、すらすら読むことができた。
    女を知ることで動物から逃げられるようになるエンキドゥ、冥界下りなど示唆深いシーンや、あのノアの箱船の元ネタである大洪水もようやく読めて嬉しかった。解題や論文?も興味深く、楔形文字など荒唐無稽に見える古代文字をよく日本語に訳して下さった、と訳者には頭が下がる思いです。
    読めてよかった。

  •  サブカルで有名になったギルガメシュ叙事詩。数千年前に書かれた物語が現在日本語で読めるということが凄い。その過程にはかつての帝国主義も大きく関係しているようだが、その光の部分といえるだろう。
     内容も友情、不死(人生)など普遍的なもので面白いえだけでなく示唆に富んでいる。欠落が多いのは言葉にできない損失。中東で遺跡が破壊されているのは本当に悲惨なことだと改めて思わされた。もちろん様々な要因が絡み合っており、一概に破壊者を非難することはできない。
     少しわき道にそれたが、今後欠落部の石板が発見されることを願う。発見された石板が保管されている場所の一つ、大英博物館には絶対行ってみたい。数千年前に書かれた神話を目の当たりにする、これこそロマンと呼ぶべきものだろう。

  • 楔形文字をさまざまな人が解読して、しかもしれが日本語訳になっているなんて。

  • 伝説の深夜番組関連ではなく…メソポタミアの石板に刻まれた世界最古の神話。友情・努力・勝利。永遠の命の探求と挫折。旧約聖書のノアの箱舟の原形や、関連神話とイザナギの黄泉比良坂のエピソードとの類似など、興味深し。

  • 解説にもあったが、物語の筋にそった並べ方をしているためか、この種の本にしてはすんなりと読むことができました。

  • 世界最古の叙事詩で粘土板に楔形文字で記されていたもの。断片的で欠損部分が多いため、本翻訳でも空白部分が多く、ちょっとわかりにくいが、翻訳者の解説がそれを補ってくれている。ノアの方舟に代表される洪水伝説もすでにこの叙事詩の中に記載されており、世界各国にある各種神話、伝説の元ネタの一つだと思われるところが非常に興味深い。でも、30年くらい前にテレビ東京でやっていた深夜番組「ギルガメッシュないと」とは全く関係ないと思われる。なお、本叙事詩にイシュタルという女神が登場するのだが、先日本書を新幹線の中で読んでた際、降車のときに後ろの席の人のバッグをふと見たら、エンブレムに「BC ISHUTAL」と書いてあってビックリ。ギルガメシュ王からの読了のごほうびかしら。

  • 2015年32冊目。

    最古の世界文学とも言われるシュメールの神話。
    ウルクの暴君ギルガメシュの、友情を結んだエンキドゥとの冒険や、彼との死別をきっかけとした永遠の命を求める旅が描かれている。
    書板の欠落により本文で多々文章や単語の空白があるが、それがまた歴史を感じさせた。
    物語に登場する神の一人イシュタルのサイドストーリー『イシュタルの冥界下り』も併録。
    解説が文献や研究そのものに対して偏っていたので、もっと物語の内容の分析や解釈があったら面白かった。
    とはいえ日本の神話との類似性が語られていた一幕は興味深く、やはり神話には人間の根底に流れる共通の何かを表しているのだなと感じた。

  • 原本が原本なので欠損が多く読みにくい印象を受けた。それはそれで仕方が無いので諦めつつ楽しく読んだ。
    授業で使うので仕方なく読んだものだが欠損部分の想像が楽しい。時間ができたらゆっくりと読み込んで自分なりに解釈を持って読むのも楽しそうだ。

  • 積読状態だったものをようやく読んだ

    思った以上に飛んでたし、話そのものも単調な部分はあるけれど時代を考えたらそれは仕方ない

    この時代から今に通じる表現技法があったのかと思うとなかなかに楽しい

  • なんとか読み切った!

  • 初期楔形文字で記されたシュメールの断片的な神話に登場する実在の王ギルガメシュの波乱万丈の物語。分身エンキドゥとの友情、杉の森の怪物フンババ退治、永遠の生命をめぐる冒険、大洪水などのエピソードを含み持ち、他の神話との関係も論じられている最後の世界文学。本叙事詩はシュメールの断片的な物語をアッカド語で編集しアッシリア語で記されたニネベ語版のうち現存する2000行により知られている。文庫化に伴い「イシュタルの冥界下り」等を併録。

  • 某ゲームで強烈な存在感を放っていた「ギルガメッシュ」。実は古代オリエントの文学作品に出てくる半神半人なのだと知り、手頃なこの本を見つけて読んでみました。同じく某ゲームで出てきたエンキドゥやフンババ、イシュタルなんかも出てきて、あー元ネタはここだったのねと妙に感慨深い気持ちになったりもして。

    原文(この時代の作品なので紙ではなく石版)がかなり欠損しているようで、これまでこの文学を研究してきた世界中の様々な研究者の解釈や、訳者自身による補足および追記がなされているにもかかわらず、抜けてるところはごっそり抜けてます。本来は何が書かれていたのかが分からないのは残念ではありますが、一方で自分なりに解釈・想像する余地が残されているのは面白いかな、などと思ったりもします。

    叙事詩そのものは、この本の半分くらいを占めるに過ぎません。残り半分は著者による補足や解説で、それによってこの作品の奥深さや解釈の仕方、登場する人物と神々の系譜や関係性がより明確に理解できます。その点で、単に一つの古代文学作品を読むというより、その作品が生まれた時代や世界観そのものを丸ごと詳説した文献を読む、という感じに近いかも知れません。
    そんなわけで、その手の本がからきし苦手という方には勧められませんが、神話が好きな人ならサクサク読めると思います。

  • 古代メソポタミアで描かれた文学作品です。主人公ギルガメシュの武勇もさることながら、当時から娼婦という職業があったのにもおどろきました。話が虫くいなので読みにくい所もありましたが面白いです。

    九州大学
    ニックネーム:原田豊

  • 何分5千年前の物なので、欠損が多くて、
    シーンとシーンの間の欠損とかは、起こった事は分かっても、
    なんでそうなったのかが分からない…みたいな事がしばしばありました。
    解説でカバーしているものの、
    私としてはファンタジーの知識をつける事が目的で読んだので、
    発掘や翻訳の歴史よりも、宗教観念とか文化とかから、
    もっと深く掘り下げて欲しかったかなとは思います。
    某ゲームの影響で、ギルガメッシュに興味があったのですが、
    どちらかというとイシュタルに詳しくなったような気がします(笑)。
    神話は出てくる神様が多くて、名前の発音も色々あったりで、
    把握するのに一寸骨を折りますよね…。

  •  おもしろかった!
     なんだろうな、ギルガメシュがいろいろままならないところが好きです。人間らしい、神との合いの子のお話。挑もうとしてるのは強敵なんだって話を聞いて笑ったり、友の死に女のように泣き叫んだりって、描写がいちいち好き。

     書板の通りの訳だから、欠落もあるのだけれど、だからこそ強く気になって色々想像してしまうようなくだりも多々。
    「だが友よ、(   )が私を呪った。私は戦場で倒れた者のようには死ぬまい。私は戦いを恐れたし(   )。我が友よ、戦いに倒れた者は祝福されよ。だが私は(    」(P97)
     とか。私はなんなのっていう。
     ゆっくり読むと味わい深いので、今後も読む気分になったときゆっくり読みこなしていきたい。

  • 半神半人の暴君ギルガメシュが云々。
    「詩」なので反復と韻踏みが多用される。
    ついでに原本が原本なので所々欠けてたり。

    おまけに「イシュタルの冥界下り」付属。

  • 欠落部分多くて完全版読みたくなる

  • 古代メソポタミアに成立した、現存する世界最古の叙事詩であり、古代オリエント最大の文学作品。
    主題は不死の追求(そして人間の死の不可避)

    『Fate/Zero』の我様・金ぴか慢心王ことギルガメッシュが好きなので、ファンとしての使命感から読んだ。強敵(ライバル)が拳をぶつけて仲間(とも)となる……!そんな少年漫画的ギルガメシュとエンキドゥの友情に胸熱♡

    ギルガメシュ王は、紀元前2600年頃シュメールの都市国家ウルクに実在したとされる(Wiki)。

  • 最古の物語なので読んでみた。しかし英雄譚としてのテンポは相当悪い。エンキドゥを失ったギルガメシュ、いつまで泣くんだという感じ。読み物って概念がない時代、きっと歌謡とセットなんだろうなと。ギルガメシュもそうだが、シュメールの固有名の語感には無国籍性がある。エンリル、オアネス、イシュタルとか。もはやオネアミス(庵野)、エボシ、アシタカ(宮崎)、アムロ、グフ(冨野)とか出てきてもおかしくない世界。いや「インスピレーション」の順序が違うか(笑)。

  • <あらすじ>
    ・「ギルガメシュ叙事詩」…英雄ギルガメシュとエンキドゥは、杉の森の怪物フンババを退治する。フンババと『天の牛』を殺したためにエンキドゥが死に、悲嘆にくれたギルガメシュは永遠の生命を求めて聖王ウトナピシュティムを訪ねる。海底にある永遠の若さの植物を得て帰るが、蛇がこれを食べてしまった。
    ・「イシュタルの冥界下り」…女神イシュタルは、地下に姿を隠した弟/夫タンムーズを連れ戻すため冥界へ下り、冥界の女王エレシュキガルに謁見する。

    <感想>
    ・「ギルガメシュ叙事詩」★★★★…欠落補填の多さが気になるが、それが訳者の努力と力量の証明であろう。原語訳の苦労は想像を絶する。
    古代文学ということで荒唐無稽なものを勝手に想像していたが、主人公は多分に人間的でドラマティックな展開があり、非常に面白かった。神と人の悠遠な世界にインスピレーションが迸る。
    ・「イシュタルの冥界下り」★★★★…冥界の女王との謁見前に、宝石や衣服を剥ぎ取られるのが興味深い。雑誌『バビロン』の原田敬吾が、天照大御神と女神イシュタルの神話の類似を指摘しているらしい。

    <訳者の巻頭言よりまとめ>
    古代オリエント最大の文学作品。
    シュメール起源→アッシリア版→バビロニア版→小アジアへ(ヒッタイト語、フーリ語)
    現存する『ギルガメシュ叙事詩』のテキストはアッシリア版とバビロニア版だが、約3600行のうち残存しているのは約半分。

    「そのような資料上の問題と、破損部分がかなりあるために訳読上の問題とがからみあい、翻訳は単なる語学上の移しかえではすまない。いわば翻訳者はこの場合編集者でもあり、また多かれ少なかれそれらのばらばらな材料から首尾一貫したイメージを浮き上らせるためには、かなり主体的な再構成をせざるをえない。」(p.12)
    「古代語の解明は先駆者たちの仕事の積み重なりに基づいてこそ成り立つものであり、天才的なひらめきに発する解読のあとにつづくものは無限の根気を必要とする地味な細部の仕上げである。」(p.12)

  • 色あせないロマンここにありき。

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ギルガメシュ叙事詩 (ちくま学芸文庫)の作品紹介

初期楔形文字で記されたシュメールの断片的な神話に登場する実在の王ギルガメシュの波乱万丈の物語。分身エンキドゥとの友情、杉の森の怪物フンババ退治、永遠の生命をめぐる冒険、大洪水などのエピソードを含み持ち、他の神話との関係も論じられている最後の世界文学。本叙事詩はシュメールの断片的な物語をアッカド語で編集しアッシリア語で記されたニネベ語版のうち現存する2000行により知られている。文庫化に伴い「イシュタルの冥界下り」等を併録。

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