マクルーハン (ちくま学芸文庫)

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制作 : W.Terrence Gordon  宮澤 淳一 
  • 筑摩書房 (2001年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480086686

マクルーハン (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 『プレイボーイ』誌が「ポップカルチャーの大祭司」あるいは「メディアの形而上学者」と呼んだ。
    有名な標語「メディアはメッセージである」「グローバル・ヴィレッジ(地球村)」p9

    文芸批評家のマーク・デリーはマクルーハンを「初の情報の神学者」と評した。p16

    (『グーテンベルクの銀河系』)によって読者は従来的な書物の「線的構造(linear structure)」から解放されたのだ!p20

    構成の点では、マクルーハンの著書は、むしろ新聞に近い。もっとも新聞の場合、足を踏み込むとどうしても深入りしてしまうが、彼の著書は、一歩下がって、それをひとつの「環境」(environment)として理解することが、その力と効果を認識するために不可欠だと説いた。p22

    「あらゆるメディアは経験を新しい形式に翻訳する力を持つ能動的なメタファーである。新しい言葉は、人がその環境を新しい方法で把握するために、それを手放すことをかなえてくれる最初のテクノロジーである」『メディアの理解』p27

    【グーテンベルクはいかなる変化をもたらしたか】p39
    書き言葉(writing)が広まるまで、人類は話し言葉(spoken word)に満ちた空間、すなわち聴覚空間(acoustic space)に暮らしていた、とマクルーハンは主張する。この空間には無限で、方向もなく、地平線もないが、情感に満ちている。書き言葉は、空間を、有限で、線的で、秩序だった、構造的な、合理的なものへと変えてしまった。へりがあり、余白のある書物のページと、行となって延々と続いていく輪郭の明確な文字が、空間に対する新しい考え方をもたらしたのだと。
    持ち運びのできる本は、「水素爆弾のようなもの」で、その爆発の結果、「まったく新しい環境―グーテンベルクの銀河系―が現れた」とマクルーハンは述べた。そのシナリオはこうだ⇒「グーテンベルクの活字の発明は、線的で画一的で連続的、継続的な理解の仕方を人間に強制したのである」
    ↓(線的な思考が生み出した例として)
    ①(経済)組立ラインと産業社会
    ②(物理)ある物理的事象を空間と時間の中に位置づけることのできるメカニズムとしての宇宙というニュートン的、デカルト的な考え方。
    ③(美術)遠近法
    ④(文学)時間軸どおりのクロノロジカルの語り
    ⑤(政治)ナショナリズム p78

    【マクルーハンによる人類の3段階】p41
    ①文字を持たない部族的時代(The Preliterature or Tribal Era)―話し言葉が王、耳が女王
    ②グーテンベルクの時代(The Gutenberg Age)―活字の言葉が王、目が女王
    ③再部族化された(!)人間の電子時代(The Electronic Age of Retribalized Man)―あらゆる感覚(特に触覚)が力を持ち、対等に振る舞う―全感覚が王宮の道化―(王も女王もいない)

    【マクルーハン入門・前半のおさらい】p62
    ・固定された視点の否定
    ・複雑で連続的な議論の否定
    ・たくさんの章立てで展開する論文の否定
    ・線的構造からの脱却

    マクルーハンいわく、言語とは: 環境を新しい形で把握するために、人間が環境から解き放つことのできた最初のテクノロジー。p89

  • 「メディアはメッセージである」「メディアはマッサージである」と言った言葉を残した(らしい)、マーシャル・マクルーハンについての入門書。

    イラストと本文が融合した独特の本。ぜひ、書店でページを開いていただきたい。

     

    マクルーハンはメディアを「身体の拡張」と捉える。つまり、身体を介して直接行っていたことが、身体を介さなくても行えるようにしたもの、それらをメディアと捉えるのである。

    例えば、思考は脳で行うから、身体から離れられない。

    しかし、会話は「言語」というメディアを介して、「身体から離れることが可能になった思考」である、といったところが、マクルーハンのメディア論の原点にあるらしい。

  • メディアとしてのテクノロジーを学ぶ人には、ぜひ簡単にでもマクルーハンを読んでおいて欲しい。という私も、この本を読むまでは、有名な「メディアはメッセージである」他、インスピレーションを与えるいくつかの言葉や、彼に関する記事を読むぐらいしかなかった。
     彼自身の生い立ちや思想についてイラスト付きで紹介しようと試みるこの本は、入門本としていいのではないか。ただし、思想・哲学だから、読みにくいところはもちろんある。何回も行きつ戻りつ、マクルーハンの考えたことを自分なりに咀嚼することが大事。

  • 一種の天才であろう.同意できるできない,とはまた違うのであるが,なんか違うレベルで凄さを感じる.発想の幅については素晴らしい.

  • イラストで内容を伝える絵本とは違う新しいやり方の本。
    マクルーハンのとても考え方が難しかったワ。
    これ原本読んだら難しいんやろな…。賛同する部分もあったけど…。

  • メディア・テトラッド
    拡張
    反転
    回復
    衰退

  • なんというか読みにくい。
    恐らく、マクルーハンの「メディアはメッセージ」とか「章立ての論文が嫌い」という点の実践であるのだと思うが、個人的にはわかりにくかった。
    訳者が大変だったろうなあ、とは思う。一時間くらいで読み切ることは可能なので、ザッと読んでも損はしない。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    「ポップカルチャーの大祭司」「メディアの形而上学者」と称され、認識への新しい扉を開いた20世紀の思想家マーシャル・マクルーハン。テクノロジーが社会や個人の生活に与える影響について生涯を通して刺激的な考察を重ね、かつて「旋風」をも巻き起こした、このメディアの守護聖人の思想と生涯を多数の資料とイラストでわかりやすく解き明かす入門書の決定版。痛快な理論が、あなたの脳ミソを過激にマッサージ!詳細な文献目録と年譜を付す。


    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    ゴードン,W.テレンス 1942年生れ。トロント大学でフランス語・言語学専攻(PhD)。ハリファックスのダルハウジー大学教授 宮沢 淳一 1963年生れ。青山学院大学国際政経、早稲田大露文卒。法政大・慶応大講師。文学・音楽学・メディア論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
    目次
    マクルーハンって、誰?
    マクルーハンのものの見方とは―
    マクルーハンの伝記に踏み込むと
    それはそうと、再び伝記に戻ると
    『グーテンベルクの銀河系』を探求する
    『メディアの理解』を理解する
    『メディアはマッサージである』(テレビ論)
    メディアはメッス=エイジである(広告論)
    地球村(グローバル・ヴィレッジ)
    クリシェからアーキタイプへ
    『機械の花嫁』に戻ろう(漫画論)
    パニックとしての芸術
    遺作『メディアの法則』
    最後のまとめ

  • ビジュアル的に書いてあって読みやすいし、これこそ「メディアはメッセージ」って感じもする。

  • 面白い本だと思ったのに、あんまり読みやすくない…

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マクルーハン (ちくま学芸文庫)の作品紹介

「ポップカルチャーの大祭司」「メディアの形而上学者」と称され、認識への新しい扉を開いた20世紀の思想家マーシャル・マクルーハン。テクノロジーが社会や個人の生活に与える影響について生涯を通して刺激的な考察を重ね、かつて「旋風」をも巻き起こした、このメディアの守護聖人の思想と生涯を多数の資料とイラストでわかりやすく解き明かす入門書の決定版。痛快な理論が、あなたの脳ミソを過激にマッサージ!詳細な文献目録と年譜を付す。

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