- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480087461
作品紹介・あらすじ
17世紀初頭、風雲急を告げる三十年戦争前夜。ドイツから秘教的世界改革運動の狼煙が上がった。その担い手とされたのが薔薇十字団である。『名声』『告白』『化学の結婚』といった文書は何を語るのか。伝説の始祖クリスティアン・ローゼンクロイツとは何者なのか。薔薇と十字架は何のシンボルなのか。名だたる王侯貴顕、哲学者、文学者、芸術家が魅せられ、あるいはその一員と目された薔薇十字運動の消長は、西欧近代の興味尽きない裏面史そのものである。古代、中世の源流から説き起こし、多くの分派を生みつつ現代に至る歴史はもとより、伝説・儀礼の細部にまで説き及ぶ、一級の知的読み物。C・ウィルスンの序文、長文訳者付論を併載。
感想・レビュー・書評
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ヨーロッパ魔術思想の源泉とも言える「薔薇十字」について
の歴史を俯瞰しながらまとめた本。知らなかった古い歴史に
ついていくつか興味深いところがあったが、内側から見
て描く、大本営発表の「作られた歴史」と、第三者的観点
から見て描く、大多数が納得できる「史実としての歴史」が
ない交ぜになっている気がする。また、もっとも楽しみに
していたメイザースやクロウリーの頃の話がほんの少ししか
触れられていないことも少し残念だったな。今となっては
魔術そのものよりも人はなぜ魔術というものに魅せられる
のか、といった方に興味がある私である。 -
2003-03-00
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698夜
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初心者が概要を知るのに丁度いい内容なのではないかと思います。
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薔薇十字団の書くとなるグノーシスいやヘルメス思想を取り扱い、薔薇十字団の創生からその後について。薔薇十字団の歴史の概略について知るにはとても有用。もっとも、専門家に言わせるとまだまだ足りないらしい。入門書としては最高だと思う。