吸血妖魅考 (ちくま学芸文庫)

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制作 : Montague Summers 
  • 筑摩書房 (2003年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480087829

吸血妖魅考 (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 旧かな遣い、旧字体、古いままの文体。
    しかしそれにゴシック的ロマンを掻き立てられる私としては、その文章で吸血鬼というゴシック・ホラーの王道を行くテーマを扱った本となると、尚の事見入ってしまう。

    一定の地域に集中してではなく世界全体に、これほど多くの吸血鬼の伝説があるとは。
    同じく古典的モンスターであるフランケンシュタインよりも、吸血鬼のほうが圧倒的に多い。
    民間伝承だけでなく、現代の小説に至るまで。なにせエイブラハム・リンカーンが吸血鬼ハンターであったというお話まで作られるほどだ。

    恐ろしいはずなのに、なぜにこれほどまで吸血鬼は魅力的なのか。

    死者が血を求めて動きまわるのは、ただそうするだけではなく、動機がある。
    生きていた時の怨みや悲劇、その土地にまつわる因縁。
    体に喰らいつくという性的な意味。
    血を流すことで象徴される生と死。

    そういった死者を吸血鬼にさせる理由が、フランケンシュタイン以上に、私たちの感情や身体感覚を捉え続けているがために、私達は吸血鬼の物語に惹かれるのだろう。

  • サマーズの原書を、翻訳というよりはむしろ日夏が独自にまとめなおした吸血鬼論。といっても、どちらかというと民族学的に「吸血鬼」と呼ばれる種類の世界各国の事例や、それにまつわる風習なんかを紹介してあるので、現代的なイメージのドラキュラというよりは、どちらかというと「墓から甦って村を襲う傍迷惑な屍体」=ゾンビといったほうが近いかも(笑)。

  • ううう、長かった。やっと読み終わった……。
    大した厚さの本じゃないのになぁ。
    サマーズの著作を元に仕立て上げられた「日夏流吸血鬼総論」
    とも呼ぶべき一冊。
    吸血鬼ってなんじゃらほい、ちゅーことなんですが、
    古いのね、原稿が。
    まあ、日夏氏の生没年は1890―1971なので、
    当然と言えば当然なんですが、
    旧かな遣い、及び漢字も一部旧字体だったりなんかして、
    当たり前だけど語り口調も古風だし
    (当時は普通だったんだろうけど)。
    そのせいかどうなのか、内容は抜群に面白いんだけど、
    ちょっと読み進めると猛烈な眠気に襲われてキューッ(笑)
    てなことの繰り返しで、冒頭に戻りますが、
    そんな訳で読了までに時間が掛かった次第です。
    ふぅ。
    しかし、吸血鬼に纏わる図版が大変興味深い。
    つくづく面白いですねぇ、この世界。

  •  日夏氏を作者として出したが、正確にはモンタギュー・サマーズが書いた「ヨーロッパに於ける吸血鬼」と「吸血鬼-その同族と血縁」の2巻を元に翻訳された「吸血妖魅考」という本(初版昭和6年)と、日夏氏の「吸血鬼譚」をあわせて採用し編集したものだそうだ。
     なので、文庫なのにこの値段もいたしかたないかと…(汗)
     しかも、全編ほんど文語で旧仮名遣いである。読みにくいよ。
     が、これがロマンなのだ。
     
     世界中いたるところに、吸血鬼の伝説があり、吸血鬼とは彷徨える死者である、っていう共通性には正直寒気がした。それだけ血液っていうものは、大事なのか。で、医学的な根拠もほとんどなかった時代から、それを人間は本能で知っていたのだろうか。いや、吸血鬼が実在したからこそ、そう考えたのか…。
     カテゴリーにこまって、一応学術としたが、これほど様々に思いをめぐらせることのできる本はそうそうないだろう。
     すごく面白かった。

  • 旧仮名遣いがちょっと・・・
    多分、読むことはないだろうと思う。
    本棚に飾っておきましょう。

  • 吸血鬼研究云々の前にまず日夏の文学として楽しもう

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