サルトル (ちくま学芸文庫)

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制作 : Donald D. Palmer  沢田 直 
  • 筑摩書房 (2003年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480087942

サルトル (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • いうなれば図解雑学サルトルの英語版の日本語訳のような本。
    コラージュ風の構成とイラストがしゃれていて、ユーモアも随所にありありとても面白い。サルトルとは全然関係ないがスペイン思想家ウナムーノの人となりに興味が。。。w

  • この種の絵本みたいな本って、まず内容が薄く、読んでもほとんど勉強にならないものだが、本書は学芸文庫に入っているだけあって馬鹿にできないようであり、簡潔にサルトルの思想がまとまっている。入門書としてはアリだ。

  • 実存的…でなく、より実際的であろうと努めた自分でも、
    サルトル(その実パルマーさん)との脳内おしゃべりはバイクに乗るような愉しみとスリルを味わえる。

    ・まんがで読むと、サルトルさんは茶飲み友達にマジいいよなーと思う。
     (”「存在と無」はほとんどCafeで執筆された。” →ああ…やはり。)往々にして漫画よりテキストのほうが理解しやすいことが多いわけだが、お経も真理からみればまんがなのだし、ざくっとグランスする程度には良いのではないだろうか。

    ・社会的ロールがほとんどを占める日本人はサルトルによれば自己欺瞞のカタマリに陥りやすいといえないか。決して自由になることのない魂。どっちかっていうと昆虫みたいな組織まるごとで一人格、的な。

    ・サルトルの世界認識(サルトル的実存主義)は、分裂的ではないか?もしくはドラッグ、あるいはメディテーションや悟りにより見える世界。肉体との乖離、それはもはや幽体離脱、肥大化しすぎた脳内電圧がスパーク。

    ・サルトル哲学もある意味オカルトやカルトのようでもあり、”魂の首根っこを掴まれ、ひっぱられ、連れ去られる分裂的不安(ポジティブには覚醒ともいえる)”を呼び起こす特徴がある。

    ・それは真実を針突いてるからであり、自由というよりも最期の命綱をハサミでちょん切るようなところがあるからだ。

     まさにラディカル。思想の芸術。
     毒なんて生やさしい。



    (メモ)
    ・P41 フッサール 現象学的中断phenomenological suspension、括弧入れbracketing、エポケーepoché
    ・P45 非反省的意識/反省的意識
    ・P67 無nothingnessによって自分の過去から隔てられている。(対:フロイト)
          -無意識という発想そのものが自己欺瞞bad faithである(P85)
    ・P69 人間精神は完全な不条理を認められないから、存在の全歴史に意味をあたえる神がいなければならない by ライプニッツ
     このような意味がなければ、人生はあまりにも恐ろしく耐えがたい
    ・P97 私の世界が他者の世界へと流れ出て行くような「内出血」が起こるのだ。(これはやばい。っつうか、人間その他もろもろトロけた存在であり、近代自我そもそもなあにってことにならないか。)
    ・P101 神とは他者の概念を極限まで推し進めたものにすぎない
    (これは便所の神様が見ている的発想から来てないか。んで、この一連の他者認識は神ってなんだろ?の真逆のアプローチから発生してないか?あと、ニーチェはご先祖を極限まで推し進めたもの、みたいに言ってなかったっけな。)
    ・他者から与えられた対称性によって、他者に影響を与えようとするのが「傲慢」である。(…とおばあちゃんが言っていた。…と昔の人が言っていた。…と神は申された。)
    ・P113 ある年齢を過ぎたら自分の顔に責任を持て(ニーチェ)
    ・P115 自己とはひとつの「全体性」である(フロイト)
     (自己相似性、忘れがちな人間存在のフラクタル構造)
    ・P116 経験は正確に概念化されるこおによって認識になる(プラトン)
     自分の「最初の存在投企」を理解できるのは、他者たちの存在との関係の光のうちでそれを理解した時だけ、だから人は自己自身を認識する特権的な位置に必ずしもいない。

    ≪まあまあ肝≫
    Existetial ethics "Existentialism is a humanism"
    ・P122 私たちの責任は私たちが想像するよりはるかに大きい。それが人類全体を巻き込むからだ。(サルトル)
    ・P123 あなたの意志の格率が普遍的立法の原理として妥当するように行為せよ。(カント)
     (このあたりのヒューマニズムはキリスト教の良心ハックに通ずるように思う。)
    ・P125 あなたの行動がが他の誰にとってもモデルとなるように行動すべきだ。(カント)
    ・P126 他者を決して手段として扱わず目的として扱うべきだ。(カント、提言命令の言明) →人を利用するな
    ・P126 Choose, this is, invent! (Sartre)
    何を選んでも選択は不安に満ちたものになる。しかしそれが世界を創造するということなのだ。
    (選択の自由、世界の創造)
    ≪ここまで≫

    ・P134 「これは私が自由意志でしたことだ。でも、私が望んだものではない。」(弁証法推論による)→革命的実践の一部となることが可能
    ・P140 溶融集団 the fused group, 誓約集団 the sworn group
    ・P143 誓約集団における下位集団(リアルでもネットでもよくあるいざこざ)
     弁証法は下位集団の闘争が歴史の進歩を生みだすことを保証しない。
     進歩があるのは闘争が集団全体の力を高める場合だけ。
    参考: http://ameblo.jp/nrg26058/entry-10894408491.html
    ・P146 人間の自由を否定する「硬直化したマルクス主義」が考える歴史的必然をサルトルは決して認めない
    ・P147 歴史は平和的人間を必要としていたのに現れたのはナポレオンだった
    ・P148 この機械は修復不可能だ。東欧の人々はそれをとって壊さねばならない。(サルトル)
    (311以降、この言葉は日本にもあてはまることがより一層明らかになったた。日本だけじゃない。リーマンショック以降の資本主義も。ポスト資本主義の黎明を迎える前に、人々はもっと強烈な「終わり」のサインをみる必要があるだろうか?もうあちこちで革命は起こってて、シフトは進行しているわけだけど。)

  • 漫画で入門。サルトルの『実存主義とは何か?』という適度な分量な本があるが、サルトル自身があれで実存主義はわからないみたいなことを言ってたので、もっと深く理解するためには『存在と無』をもう読むしかない。あとでもうちょい感想。

  • 実存主義の代表格サルトルの人となりとその思想を分かりやすく紹介している本。「実存主義」には明確な定義がないようだが、「実存は本質に先立つ」とか『嘔吐』や『存在と無』などの解説によって、その思想が示す雰囲気やどのような歴史的背景の中でそれが生まれたのかという部分がややクリアになった。最初にサルトルの入門書として読むにはいい本です。

  • てっとりばやくサルトルのことが知りたかったので読んだ。
    内容はうすく、これ一冊でサルトルの考え、実存主義等を理解できるとは到底思えないが、サルトルの著書を読みたくなるきっかけにはなる本。

    ちなみに私はこれを読んでフッサールの『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』を購入したが、いつのまにか本棚の奥のほうが定位置になっている。

  • 授業でのプレゼン用。
    かいつまんでしか読んでない。

  • わたしには難しすぎて教科書と解説してくれる先生が必要だ。もう一度哲学の授業をまじめに受けたい。

  • わかりづらいとしかいいようがない。視覚的に解釈しにくいので挿絵が蛇足になってる

  • サルトルの解説書のつもりで古本屋で買い、家に帰ってから中を見たところ挿絵が多く漫画のような入門書となっていた。
    なので入門としては非常に分かりやすく、取っつきやすいと思う。
    正直なところサルトルの小説はともかく、哲学書まで読みたいかというとそうでもないので、こういうのは助かる。
    ただ訳者が解説している通り、やはりサルトル自身が書いた本も読むべきだなとは痛感したが。
    それでも「存在と無」は大著なのできっと自分は読まないで終えると思う。
    またこの本は作者の曲解も多いようなので、あくまでも入口という感じなのだろう。
    哲学書は中高生向けの分かりやすいのを読むに限る。
    そこまでの知性や思考力がないので。
    この手の本ばかり読むのも問題だとは自覚しているが。

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