映像の修辞学 (ちくま学芸文庫)

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制作 : 蓮實 重彦  杉本 紀子 
  • 筑摩書房 (2005年9月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480089366

映像の修辞学 (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 題名の通り、ロラン・バルトが「映像」に関するレトリックを記号論をの観点から論じている。「広告写真」と「報道写真」についての論文2篇と、映画についてのインタビュー1篇を収録。
    「広告写真」の論文では、パスタ(?)のCM写真を取り上げ、そこからこれでもかというくらいの記号を抽出し、シニフィアンとシニフィエ、外示と共示、パロールとラングといった対比項にて、われわれを華麗な魔術師がごとく言語世界に誘ってくれる。「報道写真」の論文ではやや技巧論への比重が高いものの、写真に付随するテクストが持つイメージへの共示論が面白い。また、写真が持つ共示は「歴史的」であり、分離・構造化し、ニュートラルな言語活動に移行したい欲求が成功しないのは受け手のトラウマがあるからとし、そのコードの持つ恣意的・合理的役割を明らかにする。映画についてのインタビューでは、時間軸を持つ断片の連続性にみる映画特有の表現への関心と、ルイス・ブニュエル監督『皆殺しの天使』における意味の宙吊り状態の魅力を語るバルトの視点が面白い。
    どれも一見、真面目な構造分析のようであるが、訳者解説にも触れられているように、パスタのCM、滑稽な報道写真や政治家ポスター、シュールな映画、そしてコメディ映画などが題材となっており、反面、バルトにとっては可笑しくて仕方がないものを真摯に分析するという戯れでもあるとも感じられ、とても興味深かった。(笑)

  • 人は写真の現実的な非現実性を完全に理解するのである。非現実性とはここのそれである。写真は幻想として生きることは決してないし、また目の前にあることも全くないので、写真のイメージの魔術的性格については割り引いて考えなければならない。
    共存コードのおかげで写真の読み取りは常に歴史的である。それは読み手の知に依存していて、本当のラングのように記号を学んで初めて読みとることができるようになるのである。
    どんな大きなイデオロギーもどんなに大きなユートピア思想も四九を引き受けてはいません。宇宙ユートピア文学も出現しましたが、心理的あるいは関係的なユートピアを想像させるようなミクロ・ユートピアといったものは全く存在しません。

  • ◎いまでは通用しない(写真論)

  • 言語的メッセージの機能
    ①投錨 シニフィエの揺れ動く鎖を固定するための技術。一つの意味へと読み手を遠隔操作する
    ②中継 漫画のセリフ。パロールとイメージは補完的関係にある。パロールはイメージと同じ資格でより一般的なサンタグム(連辞)の部分となっていて、メッセージの統一は物語、逸話、説話といったより高次のレベルでなされる → 映画では、セリフは単なる解明の機能を持つのではなく、連続したメッセージの中にイメージにはない意味を配置することによって行為を実際に前に進める
    ラング(言語)ーパロール(個人の発話)
    性急な読み取りを運命づけられている漫画においては、説話は主としてパロールに託されていて、イメージの方はパラディグムに属する属性的情報(たとえば人物のステレオタイプ的状態)をまとめる。すなわち、急いでいる読み手が、ここではより骨の折れないシステムであるメッセージに託されている言語的記述のもつ退屈さを免れるように、高くつくメッセージと散漫なメッセージとを一致させるのである
    テクストとは、イメージに対する創造者の視線の法律

    外示的イメージ

    指示義ー共示義


  • 写真は結局コード化しうるの?

  • すみません、私にはお手あげでした。

  • 記号学的なアプローチでイメージを「読む」こと。併せて「明るい部屋」「第三の意味」も読めば面白さ倍増

  • ちょーかっこいい。バルトかっこいい。ボードリヤールとバルトはかっこよすぎだ。

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映像の修辞学 (ちくま学芸文庫)の作品紹介

イメージは意味の極限である。映像=イメージをめぐる3つのテクスト(2篇の論文と1篇のインタヴュー)が1冊に。広告写真からいくつもの記号を掬い上げ、イコン的なメッセージと言語的メッセージを丹念に読み取ってみせる「イメージの修辞学」。報道写真やグラビア写真などを取り上げ、フォトジェニックな構図・手法、テクストとの関係を記号学的に論じる「写真のメッセージ」。作品の意味が宙吊りになる魅力についてブニュエルの「皆殺しの天使」を引きながら闊達に語る「映画について」。イメージから記号を読み取る鮮やかな手つき、言葉の持つ官能性を存分に味わえるロラン・バルトの独壇場。

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