省察 (ちくま学芸文庫)

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制作 : Ren´e Descartes  山田 弘明 
  • 筑摩書房 (2006年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480089656

省察 (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 異様に面白かった。
    ただ解釈を間違えば一瞬にして、下らない読み物と判断を下してしまうような繊細な著書。

    神に依らない方法で世界観を建てる、ということが近代哲学の方法であり、デカルトがその始発点にいるのだが、
    彼はこの書の中で神の存在証明を行っている。
    神の存在が、私の正しい認識の前提になっていることを示す意図がある。

    訳者自身この神は「哲学の神」だとは言うものの、神に依らないで建てる哲学に神が前提とされていることに十分理解が得られていないように思う。

    認識に対する妥当性は何かとするデカルトの問題のためには、なにか基盤が必要であったのであり、そこに神が建てられている。それは別に「哲学の神」である必要はなく、認識を保証する神であればよい。むしろ、現代では神という名をつける必要はない。

    この方法的懐疑と認識論、問題設定は、18世紀のカントへ受け継がれる。

  • 『方法序説』を読んでもよく解らなかったところ、一番知りたかったところが、デカルトの言葉で読むことができる。神の存在証明の詳細。デカルトにとって神とは。やはりデカルト的循環といわれても仕方がない気がしないでもない。また、論の大半はスコラ学の世界のもののような印象を受けた。

  • 神について詳しい。方法的懐疑などの話は方法序説のほうがわかりやすかった印象

  • 総索引や解題、極めて充実した注釈、新しい時代の翻訳文で、極めて難解ではあるものの、だいぶ読みやすく、わかりやすい訳でした。三木先生の訳文は、読み解くのがすごく難しかったですが、こちらは、だいぶとっつきやすいです。といっても、取り上げているテーマ(形而上学。精神と身体の関係と神の存在)も、省察内容も難解なのですが。

  • 「方法序説」より格段わかりやすいと言われた意味がわかった。
    原著はドイツ語だったから。それを知っていれば、こっちから読んだのに!と実に本を読むときには順番があると感じるこの頃(笑)

  • デカルト(山田弘明訳)『省察』ちくま学芸文庫,2006年
    1642年出版。6つの省察からなる。第一省察はすべてのものについて疑いうることを示す。有名な「最高の力と狡知をもった霊が、あらゆる努力を傾注して私を欺こうとしている」という「悪霊」の想定がある。第二省察は物より心のほうがよく知られることを論ずる。蜜蝋の例がでてくる。蜜蝋は温度によって変化し、味覚・嗅覚・視覚・触覚・聴覚のもとに感じられたものはみな変化する。第三省察は、私が考えているときは存在し、無ではないし、無にはできないことが指摘され、私には完全性の観念があることから、これは神から与えられなければありえないので、神は存在するとされる。表象的実在性とか形相的実在性とかの概念がやっかい。観念とは映像のごときものだという言い方もある。第四省察は人には知性と意志があり、知性は神が与えたものなので、これに従うかぎり誤らないが、自由意志を不正利用して知りもしないものに同意を与えると誤ってしまう。しかし、神が意志を与えたのは良き意図からだし、意志は不可分だから、神は誤謬の原因ではないことが指摘される。第五省察はすべての知識の確実性は神の存在に依存することが指摘されている。第六省察は精神は考えるもの、体は空間(延長)をもつものとして区分されることを述べる。
     デカルトの『省察』は神の存在と魂の不滅を証明しているのであるが、これはマテオ・リッチが『天主実義』で証明するものと同じ対象である。リッチは中国人という本物の異教徒に説いたので、明快で分かりやすいが、デカルトはヨーロッパの知識人相手にやっているので、書き方が難しいし、よく分からんところがある。山田氏の訳注は細かくていい。とても敬服する努力であるが、関連するほかのテキストを注釈でつけるというのは、中国の古典学では「互注」という方法で珍しくないし、量が多くなるので、せいぜいノート程度である。これをまとめて、簡潔にシテ的確な注をつくってもらえたらと思う。

  • [ 内容 ]
    近代哲学の父にして偉大な数学・物理学者でもあったデカルトが、『方法序説』の刊行後、形而上学にかかわる思索のすべてを、より精密に本書で展開。
    ここでは、一人称による六日間の省察という形式をとり、徹底した懐疑の積み重ねから、確実なる知識を探り、神の存在と心身の区別を証明しようとする。
    この著作は、その後、今日まで連なる哲学と科学の流れの出発点となった。
    初めて読むのに最適な哲学書として、かならず名前を挙げられる古典の新訳。
    全デカルト・テキストとの関連を総覧できる註解と総索引を完備。
    これ以上なく平明で精緻な解説を付した決定版。

    [ 目次 ]
    ソルボンヌ宛書簡
    読者への序言
    概要
    第一省察
    第二省察
    第三省察
    第四省察
    第五省察
    第六省察
    諸根拠

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 8月新着

  • 青空文庫

  • 結局、神の存在に落ち着いてしまっているけれど、
    どうもそれは、いわゆる「神」とは違うんじゃないかと
    思い始めてしまったので、再読します。
    文章構成天才。リズム感抜群。

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近代哲学の父にして偉大な数学・物理学者でもあったデカルトが、『方法序説』の刊行後、形而上学にかかわる思索のすべてを、より精密に本書で展開。ここでは、一人称による六日間の省察という形式をとり、徹底した懐疑の積み重ねから、確実なる知識を探り、神の存在と心身の区別を証明しようとする。この著作は、その後、今日まで連なる哲学と科学の流れの出発点となった。初めて読むのに最適な哲学書として、かならず名前を挙げられる古典の新訳。全デカルト・テキストとの関連を総覧できる註解と総索引を完備。これ以上なく平明で精緻な解説を付した決定版。

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