ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む (ちくま学芸文庫 ノ 3-1)
- 筑摩書房 (2006年4月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480089816
感想・レビュー・書評
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論理哲学論考論考を読んで、そのすぐは理解度が30%くらいで。その後これ読んで、理解度が60%位にはなったと思う。
論考読む前にこっち読んどきゃよかったなぁ…としみじみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何度も読もうとして挫折してきたウィトゲンシュタイン本(解説書群含む)を初めて読破できた。筆者の本にははずれがない。
ただ、自分が今まで哲学書を読んでいた理由(人間の言語、試行がなぜ自然事象を記述可能か)がわからなかったのでそこは残念である。 -
古田徹也氏の解説本よりも、本書の方が難しかった。ただの解説に留まらず、『論考』の間違いを指摘し、著者が再定義している部分もあった。ここ1カ月ほど、『論考』に向き合ってきたおかげで当初よりもだいぶ分かるようにはなったが、それでも他者に解説できるくらいに分かるようになったとは言い難い。また暫くしたら、本書や『論考』を読み直したい。
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思考主体としての自分の可能的な世界
その内側に、私を対象とした実現可能な未来があるとして
その中のどれだけの未来が選択可能なんだろう?
思考主体としての自分が、
私を対象としてなにか選択する際に、
意思が生じるけど
その意思は私の論理空間にはないから
その意思を私は語り得ない。
つまり、自分の行動を分析することによって、示された自分の意思を認識することしかできない。
でも、私は自分の意思は自分である程度コントロールできると感じて生きてきたし、自分の人生には岐路とよべるところがあったと思うんだ。
どれほどの未来が
私にとって選択可能なんだろう?
私の意思は、私の正は、
私とどう関わっているんだろう?
そんなことをつらつらと考えました。
幸福に生きたい! -
今まで読んだなかで、たぶん一番丁寧に前期を解説していて、かつ、自分の意見も半分くらい入ってる。これは良い本だ。
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ウィトゲンシュタイン「論理哲学論考」を読んだ講義録を、文庫本に書き起こしている。当然内容は硬派で、前期ウィトゲンシュタインの思想をシェーマチックに説明するといった内容のものではなく、一文一文どのように読んでいくのか、といった骨太な内容である。
しかし読んでいるとなんとなく面白さが分かってくる気がする。 -
難しい! 理解して読み進めようとしたら一日一章ペースが自分には限界でした。ノートにまとめてみよう……なんて思ったら、読み終わった頃には一冊使い切ってしまいました。
自分でも騙し騙しというか、理解していると自分に言い聞かせながら読み進めていました。実際本当に理解できているかは別にして、「世界」についてや「独我論」など、未だに厨二病をこじらせている自分からしたら魅力を感じざるを得ません。そんな素敵ワードそしてロマン解釈が、あなたの論理空間を拡大してくれること間違いなしです。
いざ、出口のない迷路へ! -
入門書であるらしいが、私の理解度が足りておらず、わかったところは少なかった。著者の言いたいことはなんとなくはわかったのでそれだけでも自分にとって大きいと思っている。
是非いつかまたゆっくりと読みたい。
語りえぬことについては沈黙せねばならぬ
とウィトゲンシュタインが言ってることに対し、
著者が、「語りきれぬものは、語り続けねばならない」
と言っているとこが強く印象に思っている。
「否定」というものがそもそも存在しないという点も興味深かった。
否定とは既に可能性・・・面白い。 -
原典を読むよりは、本書の方がはるかに取っ付きやすい。私が修士時代に勉強したサールやオースティンの言語哲学が、ウィトゲンシュタインを起源としていることをはっきりと理解できた。あの頃は無謀な研究をしようとしていたんだねぇ…。独学では無理でしょ。
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再読。読みやすくていいです。