現代の古典解析―微積分基礎課程 (ちくま学芸文庫 モ 6-3 Math&Science)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480090102

作品紹介・あらすじ

古典的な微積分の基礎課程を、見晴らしのきく小高い現代的な立場から眺め渡した、読みきり22講義。「不等号と論理」「極限と連続」「実数の基本性質」に始まり、「指数関数と三角関数」「収束の一様性」「曲線と曲面」を経て「複素変数関数」「フーリエ変換と超関数」「偏微分方程式」に至る、解析学メインルート。講義の最中、時折もらす森一刀斎のつぶやきは、濃い霧の中を行く初学者にとって、そのむこう、ゆるやかに広がる景色と地形を髣髴とさせる。「そうだったのか!」とひざを叩かせる、解析学の秘伝公開。

感想・レビュー・書評

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  • 系推薦図書 総合教育院
    【配架場所】 図・3F文庫新書 ちくま学芸文庫
    【OPACへのリンク】
    https://opac.lib.tut.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=127719

  • この本だけでは足りないことが多くて、初心者では内容を理解出来ない。もちろん、もっとしっかりと書かれた本で勉強すれば、この本の内容も理解できるようになる。しかし、そのようになったならば、この本は必要ないし、読んでも物足りないだろう。

  • 勝本先生の「量子の匠」の参考図書に入ってて買った。

    ポイントポイントでは面白いことが書いてあること少なくないけれど、口語体(かつ単語が古い)なのが災いして、どこまで分かってて新たに何を示したのかが分かりにくい場面が多い。

    他の教科書で分かりにくいときにあたってみる、くらいにしておくべきなのかな。

  • 全部をきっちり読むのはしんどいので拾い読み。
    なんやしらん、タバコ吸いながら教壇に寄りかかって斜に構えた話ぶりを思い出す。
    Calculusの全体の復習のためにはちゃんとした教科書にあたったほうがいいようだ。この本は、通好みのエッセンスだけが散漫に入っているような感触。それでもそこがツボなんだろうな。

  • ひと通り数学を学んだ人向き、と感じた。
    後半にいくにつれ内容は高度になるが、基本的に1章で話は閉じる。
    特にためになったのは、11章で積分のイメージを語る章だろう。
    これまで、積分は微分の逆演算、という以上の説明をしてくれることはなく、また、あったとしても面積を導出する計算、という以上には意味付けがなされていなかった。
    著者である森"一刀斎"先生は「気に入らない」とバッサリ切る。
    その後なぜ気に入らないかを説明し、新たな解釈として、測度と密度によるイメージ、というものを与える。
    測度のほうは私自身が過去にあまり学んでいないためいまひとつ分からないが、密度のイメージは、確率分布で連続のものの平均や累積分布を求めるのになぜ積分か、ということが覚えずとも頭に入るものであった。

    冒頭に書いた通り、ひと通りの数学を学んだ人向けであって、そうでない人には徐々に重たくなってくる。
    いずれ紙とペンを持って再読が必要な本である。

  • 文庫になったので、購入してみました。

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著者プロフィール

1928年東京生まれ。数学者。東京大学数学科を卒業。京都大学教養部で教鞭を執り、民間の数学教育運動にも参画した。京都大学名誉教授。数学科関係の主な著書として『数学の歴史』(講談社学術文庫)、『微積分の意味』(日本評論社)、エッセイ・自伝に『まちがったっていいじゃないか』(ちくま文庫)『自由を生きる』(東京新聞出版局)ほか多数。2010年7月逝去。

「2021年 『悩んでなんぼの青春よ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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