もの・こと・ことば (ちくま学芸文庫 ヒ 2-2)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480090454

作品紹介・あらすじ

物的世界観から事的世界観へ!事的な実態としての「もの」と事態に重きをおく「こと」の関係を丹念にたどる「物と事との存在的区別」、自らの意味論・言語論を展開し認識それ自体におけることばの意味について独創的な思考を展開する「意味の存立と認識論」等、4論文を所収。哲学から言語の認識論的・存在論的位置づけを明らかにする。"間主観的四肢構造"、"共同主観的存在構造"などの哲学的主題を打ち立てた壮大な廣松哲学への最良の道案内。

感想・レビュー・書評

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  • 廣松渉さんの名前は前から知っていたが、「アカ」のイメージがなんとなく強くて敬遠していた。
    ところが、木村敏さんが著書の中で、廣松さんの「コト的世界観」を援用しているのを見て、よし、読んでみようと思ったのである。

    ものすごく難解なのかな?と思っていたが、そうでもなかった。少なくとも、この本は。
    今どき絶対使わない旧漢字とか、見たこともない熟語とか出てくるけれども、言っていることはそんなに難しいわけではない。

    思想の中身はとても刺激的だった。緻密な論じ方で、なるほどと唸らせられる。とりわけ前半の「事」の現相学がおもしろかった。
    そして、「モノ」が個体として現出するに先立って「コト」が第一次的にあること、実体よりも「関係」が先に現出すること、などなど、自分の考えていたことと重なる部分もあって感銘を受けた。

    この人の本、もう数冊読んでみたいな。

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