青色本 (ちくま学芸文庫)

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制作 : 野矢 茂樹  大森 荘蔵 
  • 筑摩書房 (2010年11月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480093264

青色本 (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 後期ウィトゲンシュタインの思考の端緒。「語の意味とは使用である」という主張を掲げ、語の背後に何らかの実体を想定する本質探求を批判していく。語の意味は具体的実際的な語の使われ方にあるという考え方は今日様々な社会科学の基本的前提をなしているが、そうした「言語論的転回」の根源にあたる記念碑的著作。

  • 何年もほったらかしていたウィトゲンシュタイン。久しぶりに読んでみたが、実に分かりやすくなっていたのにびっくりした。用語の使われ方の多様性。使われ方そのものが大事、、、という論旨は実にシンプルで説得力がある。なのに、なんでこういう回りくどい文章を書くの?ウィトゲンシュタイン先生。

    僕も、「定義はできないけど例示はできる」という命題で文章を書いたことがあるので、しごく納得。それでよかったんだ。

  • ウィトゲンシュタインといえば懐かしい。『論理哲学論考』読んだのはもう20年位も前だったか。
    で、この本を買ってみたのだが、あんまり面白くなかった・・・。
    この「言語へのこだわり」が結局どこへ向かうのか、それが見えなかった。しかも、文章が体をなしていない。本の成立事情からやむをえないのだろうが、訳者が大量に補足を加えなければ意味が通じない文章。
    ラッセル系の分析哲学なので、「言語」に関する省察も、ソシュールや構造言語学とはまるで関係がないように見える。
    このスタンスは・・・自分には今回はちょっとなじめなかった。

    ウィトゲンシュタインの『哲学探究』は抄訳しか持ってないので、完全版を読んでみたいな・・・。

  • ごめんなさい、最短記録の挫折本。
    新訳希望、というより意訳希望!

  • ・著者:Ludwig Josef Johann Wittgenstein (1889-1951)

    ・筑摩書房
    http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480093264/
    “「語の意味とは何か」―本書はこの端的な問いかけから始まる。ウィトゲンシュタインは、前期著作『論理哲学論考』の後、その根底においた言語観をみずから問い直す転回点を迎える。青い表紙で綴じられていたために『青色本』と名付けられたこの講義録は、その過渡期のドラスティックな思想転回が凝縮した哲学的格闘の記録であり、後期著作『哲学探究』への序章としても読むことのできる極めて重要な著作である。”



    【目次】
     訳文について  004

     青色本  005
       第二版重版に際しての注意 006
       青色本  007

     解説『青色本』の使い方 野矢茂樹  171
     索引  222

  • [ 内容 ]
    「語の意味とは何か」―本書はこの端的な問いかけから始まる。
    ウィトゲンシュタインは、前期著作『論理哲学論考』の後、その根底においた言語観をみずから問い直す転回点を迎える。
    青い表紙で綴じられていたために『青色本』と名付けられたこの講義録は、その過渡期のドラスティックな思想転回が凝縮した哲学的格闘の記録であり、後期著作『哲学探究』への序章としても読むことのできる極めて重要な著作である。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 文庫化の報を知って以来、気にはなっていたがやはり古書店ではそう簡単に見つからず、先日漸くブックオフにて入手した次第。大森荘蔵の訳に野矢茂樹の解説だと知っていれば、もっと早く買っていたかもしれない。ウィトゲンシュタインはかの有名な『論理哲学論考』しか読んだことがないが、時期的にも思想的にも大いなる断絶が認められるため、あまり連関はない。
    ウィトゲンシュタインにとって哲学とは理論・学説の構築などではなく、哲学的困惑の解消・治療であるという点、大変に興味深かった。既に「家族的類似性」「言語ゲーム(のちの用法とは異なるらしいが)」といった後期哲学の重要タームが書かれていて、ウィトゲンシュタインが新たな"治療法"に乗り出していたことが判る。語りなくして治療なし。
    あと訳文の「も少し」、これって大森先生の書き癖?

  • 最も読み易いヴィトゲンシュタインらしい

  • 卒論資料。語の意味なんて、存在しないのだ。

  • 「人は,自分の言いたいことを,言葉で相手に伝えることは出来ない」

    それが,論理哲学論考で私が読み取った(これさえも幻想かもしれないが)内容だった。

    そしてこの青色本は,その理由を丁寧になぞっていくプロセスであったように思う。
    私なりの理解では,人が言葉で伝えられない理由は以下の2つ。
    ・スーツケースワード
     単語の一つ一つの表す範囲が広く,また単語は文脈に依存するため,自分が「りんご」という単語をAという意味で使ったとしても,相手がBという意味で理解する可能性が否定出来ない。赤を赤だと認識するのは唯我であり,それを共有することは誰とも不可能である(高校生のときに同じことを考えていた)。
    ・「私」の流動性
     発話者である「私」の存在自体が,確固たるものではない。さっきまでりんごを食べたいと思っていたのが,すぐに「やっぱり珈琲が飲みたい」と変わることも珍しくはない。そんな流動的な自己であるならば,さっきと現在で同じ単語を発しているとしてもそれが同じ意味で使われているとは言い切れない。

    禅で言う「以心伝心」「不立文字」であろう。
    ”悟り”は言葉では伝えられない,という意味なのかと思っていたが,実はウィトゲンシュタインと同じく,「人は言葉で自分の言いたいことを相手に伝えられない」と言っているのかもしれない。
    執着を嫌う仏教らしいといえば,いかにも仏教らしい。

    それさえも,「君の論理空間では断言は出来ないことだ」とウィトゲンシュタインは嗤うだろうが。

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「語の意味とは何か」-本書はこの端的な問いかけから始まる。ウィトゲンシュタインは、前期著作『論理哲学論考』の後、その根底においた言語観をみずから問い直す転回点を迎える。青い表紙で綴じられていたために『青色本』と名付けられたこの講義録は、その過渡期のドラスティックな思想転回が凝縮した哲学的格闘の記録であり、後期著作『哲学探究』への序章としても読むことのできる極めて重要な著作である。

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