- Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480097057
作品紹介・あらすじ
「事象そのものへ」という現象学の理念を社会学研究において実践した世界的名著。日常を生きる普通の人びとの視点から、日常生活世界の「自明性」を問うことで社会的現実のありようを考察する「現象学的社会学」の全貌が、本書により明らかにされる。ウェーバーの「理解社会学」とフッサールの「自然的態度の構成的現象学」を引き継ぎ発展させた最晩年のアルフレッド・シュッツは、その研究を集大成すべく試みたが、惜しくもその途上で没した。その後、シュッツの遺した膨大な資料をもとに、高弟トーマス・ルックマンが加筆・編集して完成させた画期的論攷。第一章ー第四章、シュッツの「知の理論」を待望の全訳。ルックマンによる「日本語版への序文」を収録した。
感想・レビュー・書評
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フッサールを受け継ぐ現象学の書。
タイトルどおり、日常的な生活場面における、人間まわりの諸現象を考察する。フッサールほど難解ではなく、割とわかりやすかった。なるほどと思いながら読んだが、特に批判すべき点は気にならなかった。
しかし、この訳書はちょっと問題がある。「レリヴァンス」という、どうやらシュッツに独特の用語が頻出するのだが、この語の説明が全然ないのである。巻末の訳者解説にも、訳注にも見つからなかった。読んでいく内にわかるのかなと思ったが、まったくわからず、途中でやっとネットで調べて把握した。要するにある主体が、何らかの対象に向かって「注意している」状態を指しているようだ。
この概念がシュッツの場合は非常に重要であるらしく、かなりの分量で「レリヴァンス」について書かれている。にもかかわらず、シュッツ初心者にはわからないこの語の解説を入れない訳者ってどうなんだろう。
しかも、この訳本は全巻を訳したものではなく、後半5章と6章が割愛されている。ここまで訳したなら、全巻訳して、上下巻にして出せばいいのに。
内容自体はなかなか面白い本であるだけに、とても残念だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
系・院推薦図書 総合教育院
【配架場所】 図・3F文庫・新書
【請求記号】 080||CH ちくま学芸文庫
【OPACへのリンク】
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哲学
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