ヨーロッパの帝国主義: 生態学的視点から歴史を見る (ちくま学芸文庫 ク 28-1)

  • 筑摩書房
3.78
  • (2)
  • (3)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 91
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480097897

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 東2法経図・6F開架 209A/C93y//K

  • イヤー,面白かった.個人的には「銃・病原菌・鉄」以来のヒット.

    なぜネオ・ヨーロッパ(南北アメリカやオーストラリア,ニュージーランド)は,いとも簡単に西洋人に征服されたのか?を解き明かすのが主題である.
    確かに,コロンブス以来の進出は,文明の進歩の差によるところが大きいが,本当にそれだけか?を論じており,雑草,家畜,微生物(疫病)がヨーロッパ人を助けたことが述べられている.

    バスコ・ダ・ガマのインドへの大航海について,昔習った世界史では,単にアフリカ西海岸を点々とつたって航海したような軌跡が点線で描かれていたように思うが,帆船しかなかった当時,海流や偏西風,貿易風に逆らう必要があり,とてもそんな単純なものではなかったということが,目から鱗だった.

    最後の方で「世界の総人口が50億を超えようとしている現在」と書かれていて「アレ?」と思ったのだが,それもそのはず,初訳は1998年との事.

  • 最近忙しい気味だったので、ようやく読了。
    大航海時代の白人の進出が成功したのは、人間に前後して移入した旧世界の雑草、動物が新世界のニッチを速やかに占領し、また天然痘などの病気が抵抗力のない旧世界の人間の間に猛威をふるったからだというような内容。
    スケールの大きな魅力のある話だけど、ちょっと展開が粗いように思う。

  • 植物や家畜、病原菌といった生態学にフォーカスを当てた世界史。
    非常に興味深く読んだ。病原菌に関しては先行の著作がありそうだが、植物や家畜といった生態系全体に関してのものは余りないように思う。
    新大陸発見以降から始まったヨーロッパ人の植民(※本書で言う「植民」とは、一般的に連想される「帝国主義」「植民地」という意味ではない)が、アメリカ大陸やオーストラリア、ニュージーランドでは成功し、アジアや中東で失敗したのは何故か?
    こういう本が1998年に既に邦訳されていたというのは驚いた(単行本は岩波書店より)。

  • 230||Cr

全6件中 1 - 6件を表示

アルフレッド・W・クロスビーの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×