巨魁: 岸信介研究 (ちくま文庫 い 60-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480422521

作品紹介・あらすじ

A級戦犯容疑者になりながら不起訴となり、瞬く間に総理総裁となった岸信介。戦後政治をリードし60年安保を乗り切り、引退後も政界に隠然たる力をふるい続けた。安倍晋三の祖父であるこの「巨魁」は、どのような人物だったのか。そしてその政治理念とは。憲法改正や自衛隊・安保の問題など、戦後政治の枠組みが改めて問われる今日、その原点を見つめ直す貴重な記録。

感想・レビュー・書評

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  • 「岸信介の名を初めて聞いたのは、防空壕の中であった」

  • 2006年(底本1977年)刊行。副題のとおり、本書は岸信介の人物評伝。著者は戦中経験世代であり、A級戦犯であるにも関わらず何らの責任を問われずに政界に復帰し、さらに首相にまで上り詰めた岸に対するアンビバレントな視線を有する。時折交える岸に対する皮肉が面白い。戦前の満州関連の記述もあるが、本書は戦後の彼の有りようを中心に据える。しかも岸の金権政治家の面を詳細に叙述。それにも増して、戦中世代の戦犯(というよりも、戦争指導者や戦中に日本の中核にいた者)に対する本音が読み取れる書だ。
    なお、本書の底本は岸存命中に書かれたもの。

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