あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫 や 31-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480422804

作品紹介・あらすじ

周りの人に等身大の自分を分かってもらいたい、相手と信頼関係を築きたい、前提の通じない相手ともきちんと話し合いたい、聞き上手になりたい、人を説得したい、相手の共感を得たい-。なかなか自分の「想い」を人に伝えるのは難しいもの。コミュニケーション上手になるためにはどうすればいいのか?基礎のキソから懇切丁寧に教えます。究極のコミュニケーション技術論。

感想・レビュー・書評

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  • この著者ははじめて読んだがとても良かった。
    うまく話すための小手先のテクニックじゃなくて、自分の考え方を根本的に改めて、相手に「通じる」話ができるようにする努力を助けてくれるトレーニング本。

    山田ズーニーさんの熱く丁寧な指導がモチベーション上がります。

    最初のほうで「自分のメディア力を上げる」とか書かれていたときはビビりましたが。

    「人は自分を実際の自分より大きく見られても小さく見られても傷つく」という言葉を読んだときはハッとした。

    自分の中で「言いたいこと」を明確にし、相手の「根本思想」を推察、「問い」を相手と共有する。
    ...という理解でいいのでしょうか。

    もう一回読みたいです。

  • 良書 人に何かを伝えることのむずかしさが実感されます。本当に人に何かを伝えることは非常に難しいことだと思います。
    「壁にぶち当たったとき、希望も近づいている」、そうなれば、その人がいたら、きれいごとではなく、希望はすぐそこまでにきている。と表現しています。
    巻末には、本書は、「自由を勝ち取るための戦い」の記録とある。
    「通じない」にであったことは、幸運なこととして、自分のコミュニケーションの方法を今一度振り返り、本書をもとに、見直してみるもよいと感じました。

    気になったのは以下です。

    ■プロローグ
    ・何を言うかよりも、だれが言うかが雄弁なときがる。
     ついに宇宙とコンタクト これを、日経新聞がいくのと、東京スポーツがいうのではかなりちがう。同じことをいっていても、違う意味に見えてしまう。
    ・あなたを、信頼のおける人だと思っている相手なら、少々言葉がたりなくても、通じる。しかし、あなたのことそうは思っていない相手だとしたら、あなたが、ねえねえと話しかけた時点で相手は、よくないことだと警戒し、フィルターをかけて聞くだろう。もし、疑われているとしたら、何をいってもダメ、信頼回復が先だ。
    ・どうしても、自分では太刀打ちできないことなら、自分に代わって、相手が信頼している人間うぃ語らせるという奥の手だってある。
    ・想いが通じる5つの基礎とは
     ①自分のメディア力を上げる どうしたら、あなたという人間への信頼・共感をたかめながら相手に言いたいことを伝えるか
     ②相手にとっての意味を考える あなたの話は相手にとって、どんな意味があるのだろう。人は自分に関係ない、意味のない話はなかなか聞こうとしないものだ。
     ③自分が一番言いたいことをはっきりさせる 言いたいことはあるんだければ、自分でもはっきりしない という状態で切り出すと相手までもやもやさせてしまう
     ④意見の理由を説明する 言いたいことだけぶつけても、相手との間に橋はかからない。自分がそう考える理由を説明することだ
     ⑤自分の根っこの想いにうそをつかない 表現は何を言うかより、どんな気持ちで言うかが大切、その人の根っこにある想い・発言の動機、これを根本思想という

    ■コミュニケーションのゴール
    ・自分の想いで人と通じ合う、それが私のコミュニケーションのゴールだ。
    ・うそで相手を操作してよい、とおもった時点で、すでに相手への尊敬はない、相手の感覚を尊重していれば、簡単にうそはつけないものだ。
    ・内面で関われないとき、人は傷つく。通じ合おうと努力し、通じ合えないと傷つく自分がいた。
    ・「伝わらない」と傷つくとき、あなたに必要なのは、妥協なんかでは決してない。必要なのは、ちょっとした技術だ。自分の言いたいことをはっきりさせる思考法、それを、相手に伝えるための表現技術。技術を磨けば、自分をいつわらなくても、何とかやっていける。
    ・伝えなければ伝わらない。
    ・表現されない自己は無に等しい。そんな言葉を聞いた。そんな時代に自分は生きている。
    ・あの人なら間違いない と言われるメディア力があれば、自分のいうことは早く、影響力をもって伝わる
    ・コミュニケーションというのは、人と人との間に、橋を架けるような作業だ。
    ・重宝しそうなのが、論理という橋だ。この橋を渡りきった先のゴールは 説得 だ。考えが違う人と 私はこう思う。僕はこう思う。と言い張っているだけでは、一生橋はかからない。だから、二人にとって公平な根拠を探してくる。データとか、客観的事実とか。それをまるで詰将棋のように、筋道立てて並べていく。

    ■説得
    ・自分がいちばんいいたいこと(意見)をはっきりさせ、なぜそう言えるのか(理由)を筋道立てて説明していく。ゴールは相手に なるほどと思ってもらえること、つまり説得だ。
    ・意見は自分の中にあるもので、そのままぶつけても、他人には理解されない
    ・理由や根拠を示すことで相手は好き嫌いを超えた視野であなたの意見を聞くことができる。
    ・「なぜ」を考え、「なぜ」を伝える
    ・自分の内面で人や社会とかかわっていきたいなら、まず自分のいいたいこと(意見)をはっきりさせることが必要だ。「もやもやして、自分でも言いたいことがわからない」では伝えようがない。
    ・自問⇒自答⇒自問⇒答えがでない⇒調べる⇒答えがわかる⇒さらに疑問が生まれる⇒自問⇒自答⇒自問⇒自答⇒自問・・・ これを粘り強く続けることが「考える」作業だ。そうして「あ、そうか」という発見、何かがすとんと腑に落ちる感じ、「わたしがいいたかったのは、まさにこれだ」というのがみつかったら、それがあなたの「意見」だ。

    ・論点:文章でも、会話でも話全体を貫く一つの大きな問い、問題意識、これが論点だ。
    ・自分と相手が「論点」を共有していないと、会話はすれ違う
    ・どうやって「問い」の視野をひろげるか
     ①時間軸 過去⇒現在⇒未来
     ②空間軸 身の回り⇒日本⇒世界
     ③人の軸 自分とは⇒人間とは

    ・考える力の基礎力
     ①問題発見力 問いを発見する力
     ②多角的考察力 さまざまな角度から問いが立てられること
     ③論理的思考力 問いと問いを筋道立てて配列する力

    ・論理的に聞く 要は意見となぜだ。
     ①意見:相手がいちばんいいたいことはないか
     ②なぜ:相手は、何を根拠に、あるいはどんな理由で、そういっているのか

    ・論理的に話す ⇒ 問いを共有した上で、「意見となぜ」で話す ようは、「決め」だ
     ①論点をきめる
     ②自分の意見を打ち出す
     ③根拠を決める
     ④話の構成をきめる 問い⇒意見⇒なぜ 感覚で通じあえないときは、修飾語禁止で話してみる、修飾語にたよると、どうしても事実関係が甘くなる
     ⑤人を決め、時間を決め、お金を決める

    ・説得の筋道をつくる 論点⇒なぜ⇒意見
    ・説得力はどこからくるのか 根拠の配列
     ①初級:自分の論理で伝えてみる 現状⇒問題発見⇒原因分析⇒解決への提案
     ②中級:相手が知りたいことから伝える 提案⇒提案理由⇒提案内容⇒採用効果
     ③上級:多角的に説得する 目標⇒課題⇒提案⇒反論想定⇒採用効果

    ■正論
    ・情報は先に入った方が、あとの情報を規定する
    ・正論を拒むのは、人間の本能かもしれない。正論は強い。正論には反論できない。正論は、人を支配し、傷つける
    ・理性よりも感情の方が、ずっとコミュニケーションスピードが速い。
    ・相手は、あなたを「自分を傷つける人間だ」と警戒する。
    ・正論をかざすことで、あなたの相手に対する「メディア力」は低下する

    ・日頃のコミュニケーションはなぜ大切か。
    ・ミスやトラブルは、いちはやく、つつみ隠さず上司に報告する必要がある。ミスやトラブル報告は絶対に減らせないし、減らしてはいけない。だとすると、上司からみて自分のプラス情報の割合を上げていくしかない。成果報告をまめにきちんとやることだ。
    ・相変わらず謙虚な人は人気が高い。アピール下手な人は、無理をせず、「謙虚」という自分のメデイア力をうたっていく方がずっといい。
    ・部下ってけっこう身勝手だ。上司に「わかったくれ」とは言うが、上司を「わかってあげよう」とは言わない

    ・日頃のコミュニケーション
     ①相手の発信にリアクションする。人の発信には100%、心をこめた早めのリアクションを心掛ける これをずっと続けるだけで周囲のあなたへの理解が増す。受け止めて、理解してリアクションの達人となる。
     ②頼まれたこと、聞かれたことに誠実に対応する 結果的に自分がどんな経験をもっているか、どんな仕事をしているか知ってもらう好機にもなる
     ③他人のことなら自慢できる 後輩がこういう取り組みをしています。こういう点が優れています

    ■共感
    ・ほんの短いメールでさえ「この人いいな」と思われる出だしと、「この人なんかいやだ」と思われる見出しがある
    ・情報は配列が命、相手が知りたい情報を先に、その後で、自分がいいたいことという順序で言っていこう
    ・共感を得るメッセージを先にいうこと。そのほうがスムースだ。
    ・反感をもたれるメッセージを伝える⇒共感を得る との流れではもったいない。見切りの早い人には最後まで読んでもらえないかもしれない。

    ・ちゃんと読め、ちゃんと聞けではなかなか問題は解決しない。
    ・相手の読解力に問題がある場合は、相手にもう一度読ませることは、はたして得策だろうか。
    ・相手にもう一度読め ではなく ⇒ 自分の方がもう一度読む 
    ・相手の読解力に頼る ではなく ⇒ 自分の読解力に頼る方が確実だ

    ・相手との目線に注意しよう 共感の橋を架けたいなら、目線が肝心だ。
    ・相手にとっての意味では、 批評もしくはアドバイスだ これではどうしても高いところから相手を見下ろす感じになってしまう
    ・相手にとっての意味から、自分の考えを聞いてもらうへ。 同じ目の高さになった。
    ・問題は言いにくいことをはっきりという、いわない。ではないし、相手を傷つける、傷つけないでもない。問題はメッセージをどう伝えるかだ。

    ・共感の方法とは、外から見た自分を知り、相手の気持ちを想い、自分と相手の関係を考え抜くことだ。

    ■信頼
    ・言葉が通じないのは、通じるだけの信頼関係がないからだ。
    ・言葉は信頼関係の中ではじめて力をもつ
    ・短いやりとりだけで、この人は信頼できるとわかってしまうのはなぜだろう。好かれるではなく、どうやったら、信頼されるか。
    ・理解力とおもった。自分が理解していないものは、人に伝えられない。お互いのお互いに対する理解度が重要だ。
    ・重要なのは、相手理解を前面に押し出したコミュニケーションだ。

    ・根本思想をつかむ。 極力短く、自分の言葉でいってみるトレーニングが効く。 ⇒ それを 要約 という
     ①意見:相手がもっともいいたいことはなにか
     ②論拠:その理由とは何か
     ③問い:どういう問いに基づいて話しているのか
     会話の要所でこの3つを押さえ、脈絡をつけて、自分の言葉でまとめ相手に返してみよう

    目次

    プロローグ 想いが通じる5つの基礎
    第1章 コミュニケーションのゴールとは
     1 通じ合えない痛み
     2 自分のメディア力を高める
     3 信頼の絆をつくる
    第2章 人を「説得」する技術
     1 論理で通じ合う大前提とは
     2 考える方法をならったことがありますか
     3 いい「問い」をどうやって見つけるか
     4 どうやって「問い」の視野を広げるか
     5 筋道立てて話し・聞き・人とつながる技術
     6 説得の筋道をつくる
    第3章 正論を言うとなぜ孤立するのか
     1 関係の中で変わる意味
     2 正論はなぜ人を動かさないのか
     3 等身大のメディア力をまとうために
    第4章 共感の方法
     1 情報は配列が命
     2 共感を入り口にする
     3 何を言うかより、どんな目線で言うか
    第5章 信頼の条件
     1 言葉が通じなくなるとき
     2 はじめての人に自分をどう説明するか
     3 信頼される自己証明の条件
     4 短いやりとりで、なぜあの人は信頼されるのか
     5 信頼の危機にどう対処するのか
    エピローグ 通じ合う歓び
    自由を勝ち取るための戦いの記録 文庫版のためのあとがき

    ISBN:9784480422804
    出版社:筑摩書房
    判型:文庫
    ページ数:256ページ
    定価:520円(本体)
    発売日:2019年01月20日第22刷

  • 書かれていることが 人間へのやさしい視線が
    あふれている。
    この書を読みながら 私のこれまでの人生のあり方も
    見直さざるを得ない。

    私のこれまでのやり方は
    『いかに 相手を論破するか』
    『正論をのべるか』
    『論理的な説明ができるか』
    という態度で取り組んできた。
    それは、それで、意味を持っていると思っていた。
    『私の主張』というか 『老人の主張』を通すことに、
    全力を挙げてきた。
    でも、そして『私の主張』を通すあまり、
    上から目線。傲慢と指摘されてきました。
    そのことで、『孤立』しても『正しいこと』
    をいっていると思っていました。
    それでは、今の状況を打破できないのだと思った。
    『心が通じ合い』ことは、楽しいことだと思う。

    メディア力 という言葉が キイワードになっているが
    一般的に言われているコミュニケーション力 
    ということなんでしょうね。
    コミュニケーションとは 相手にとっての意味を考え、
    気が晴れる楽しい話にする。
    自分の想いで人と通じ合う、
    それが コミュニケーションのゴールでもある。

    考えるとは 『問い』『なぜ』を問うことである。
    反感を得るようなメッセージよりも
    共感を得るようなメッセージが貴い。
    共感を得るには 上からの目線ではえられない。

    言葉が 通じないのは 通じるだけの信頼関係がない。
    コミュニケーション力とは、「人との信頼の体系である」
    SKILL 熟練、技量、技 WILL 意志。
    夢とWILL(意志)と時間 をはっきりさせる。
    問いが共有できないとは、問題意識が共有できないこと。
    どう見えるのか?
    そのことに 注目する。

    じつに 沢山の問いかけをもらった。
    その問いかけの中心は あなたは問いをもち、
    まわりの人は、その問いに共鳴できているのか。
    でいていないならば、なぜなのか?

    時に語らせ、事実に語らせ、成果のひとつから
    未来を見させ、自分の問いに共感してもらう。

    すばらしい本だった。目からウロコとはこのことだ。

  • 想いが通じる5つの基礎を押さえた上で、人とよりよく通じ合うための方法とその意味を熱く語る本。

    ほぼ日で一時期コラムを読んでた事があるので小論文の関係の面白い名前の人(笑)って印象が残ってたんだけど、読み終わった後に著者の説明読んで初めて知ったわ、ベネッセにいたのかー。小論文の編集って一体どんな仕事??小さな専門型の出版社?なんて思ってたらそっちかー。
    あと、この方のツイッターを探してみてびっくり。えっ?女性なんですか、もしかして?
    何だか、読み終わった後で発見しちゃってびっくらこきました。
    って著作の像から浮かび上がる著者の姿と属性から想定される著者の姿とすんごい乖離あるって事だよねー。うーん、それって。。。。。
    でも本自体は良かったです。で、中身で勝負だからそれでいいのかな。
    何だか実際お会いしてみると面白そーと思っちゃった。

    と、本とは関係ないところをツラツラ書いちゃいましたが、コミュニケーションのありかた、自分が伝えたい事をきちんと相手に伝えるには?というコミュニケーションの本質をくっきり描いた本です。
    小手先のテクニックではなく、自分のすべてで、相手に橋をかけるようなこと。なので実行するのは難しい、これも日々の積み重ねだなーと思いました。

    5つの基礎として
    1自分のメディア力をあげる
    2相手にとっての意味を考える
    3自分の一番言いたいことをはっきりさせる
    4意見の理由を説明する
    5自分の根っこの想いにうそをつかない

    をあげてますが、1の「メディア力」これが参考になりました。
    何を言うか、よりも誰が言うか、が雄弁なときがある。話が通じるためには、日頃から人との関わり合いの中で、自分というメディアの信頼性を高めていく必要がある。
    メディア力を高めるっていうのは、自分の聞いてもらいたいことを聞いてもらえるメディアにあること。動きやすくするのも動きにくくするのも自分次第という話。なるほど。

    そして論理で通じ合うには「意見」と「なぜ」が必要。まずはいい問いを発見することが重要だという点。
    問い発見の手段として問い100本ノックというのが上げられてたけど、これは結構いいかも。
    問いの視野の広げ方として「時間軸」「空間軸」「人の軸」、テーマをこの上にのっけて問いの視野を広げるというのも具体的な方法&役に立ちそう。
    実際に会議などで複数の人が話していると微妙に論点がずれている、もしくは共有できていなくて話が噛み合わないケースって多々ある。
    何かずれてんなーと思いつつ、それが何なのかすぐ掴めない事があるんだけど、これって↑のような問いのボキャブラリーが足りないって事なんだよね。。。ある角度でしかそのことを見てないから、他の人が言ってる事が言われてても通じないって事。

    どちらかというと性格的に自分の意見を主張したく、人の話をよく聞いてなかったりするので、相手の意見とその裏にある、なぜ、理由の部分を掴むこと、問いというか物事を多方面から考えることを意識して行動してみようと思う。

  • 概要
    ↓↓↓

    【誰に言われるのかが重要】

    今、もう学歴社会は崩れています。

    中卒の社会人5年目の20歳:
    今、もう学歴社会は崩れています。

    この、同じ文章は意味合いが違ってくる。

    【伝えなきゃ伝わらない】

    「わからない」という状態は「白紙」ではない。
    人は「白紙」という状態に耐えられないので、「ああではないか」「こうではないか」という勝手な想像で相手の人物像を決めている。

    【信頼の絆をつくる】

    「理論」では、絆の橋は架からない。
    そこで、「共感」という橋を登場させること。

    「意見」と「なぜ」のセットで理論立てて説明すること

    【自分でモノを考えるには】

    「大きな問い」は「具体的な問い」になおす。
    →いつ?→どこで→誰が→何を→どう

    【3つの軸で視野を拡大する】

    「時間軸」「空間軸」「人の軸」

    【考える力の3つの基礎力】
    ・「問題発見能力」
      問いを立てる力

    ・「多角的思考力」
      角度を変えた問いを立てる力

    ・「論理的思考」
      道筋立てる力

    【「決め」を打ち出す】
    その空気を、独自の問いで角度をつけて切り取ること。
    「決め」がないとあたりさわりのないものになる。

    【修飾語禁止】
    曖昧な言葉で誤魔化さない。

    【まずは理解という自己発信すること】
    1.相手の発信にリアクションする。
    2.頼まれたこと、聞かれたことに誠実に対応する。
    3.他人のことなら自慢できる。


    【教えようとする人に、共感は持てない】
     なぜなら相手の目線が上だから。

    ・「相手が知りたいこと」を先に、その後、「自分が言いたいこと」を言う。

    ・「共感」を入り口にする。

    ・自分の身の丈を越えたもの言いは、逆に、自分というメディアを小さく見せる。

    ・言葉が通じないのは、通じるだけの信頼関係がないからだ。

    【三通りの人間】
    ・「噂」だけで判断する人
    ・噂だけでは信じず、信頼できる「情報」筋を調
     べてから判断する人。
    ・現場、現物、本人に聞くなど「事実」を確かめ
     てから判断する人


    感想
    ↓↓↓
    人間はつくづく感情の生き物なんだなと思った。

    話しの通じない相手には無理に付き合う必要はないのかも?とも思ったが、その考えこそ自分も感情で動いているのだなと思った。

    結論!
    話し聞いてもらいたければ信用されろ!

    (これは詐欺師のやり方ですか?)

  • 「何を言ってるかわからない」
    よく言われる人、ぜひ繰り返し読んで欲しいです。
    私もそうでした。相手が何を分からないと言ってるのかが分からず途方に暮れていましたが、この本を読んで内容を反復して、少しずつコミュニケーションで大事なことが明らかになってきたように思います。
    山田ズーニーさんの本は等身大というか同じ目線で話してくれるようで心地よいです!

  • 普段、相手の発言にイラッとしたり、何気ない一言にモヤっとしたり、チリツモで疲れていた自分が浄化された気がする。理論立てて書かれているのに不思議だが、いわゆるコミュニケーションの達人視点から書かれた本ではなく、不器用で純粋な「通じ合いたい」という熱量から生まれた文章で、会話が苦手な自分に伴走してくれているように感じたからかもしれない。

  • 想いが通じるための5つの基礎は
    1)自分のメディア力を上げる
    2)相手にとっての意味を考える
    3)言いたいことをはっきりさせる
    4)理由の説明をする
    5)自分の根元の想いにウソをつかない

    人の持つメディアの性質でまったく同じ発言が違う意味で捉えられる。「宇宙人出現」が東スポの見出しと朝日の見出しでは捉えられ方が違うように。自分の想いに忠実でもメディア力がないと想いは伝わらない。

  • 「あなたの理屈は正しいとわかった、しかし、あなたという人間は嫌いになった」

    「他人を批判したり非難したり小言を言ったりすることは、どんな馬鹿者にもできる。そして馬鹿者に限ってそれをやりたがる」デール・カーネギー 人を動かす より

    コミュニケーションにおいて私がやるミスは、上記の文章に全て表されています。しかし、悪い事ばかりだと気落ちするだけでもありませんでした。
    「壁が見えた」ということは、自分の枠組みの限界来た、外へ出ようとしている証拠だから。という一文に励まされました。
    もう少し、勉強していきます。

    「人を動かす」「質問力」を読まれると、新しい視点を得られるかもしれません。

  • 理屈っぽく、すぐ正論を言ってしまう自分を少しでも変えたくて読んだ本です。

    冒頭で、「あなたの理屈は正しいとわかった。しかしあなたという人間は嫌いになった」とは通じたとはいえないと書いてあり、まさに私がいままで良かれと思ってやってきた事がこれだと思い知りました。

    架空の人物の言い例悪い例を揚げていたり、わかりやすく金言もたくさんありました。

    何度も読んで、人に届く伝え方を身に付けたいです。

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著者プロフィール

全国各地で、表現教室のワークショップ、大学講義、講演などを通じ、表現力・考える力・コミュニケーション力の育成に幅広く活躍中。『伝わる・揺さぶる!文章を書く』『おとなの小論文教室。』他著書多数。

「2018年 『理解という名の愛がほしい。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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