スロー・ラーナー (ちくま文庫 ひ 7-2)

  • 筑摩書房
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480424563

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  • スロー・ラーナー
    (和書)2009年05月21日 14:49
    1994 筑摩書房 トマス ピンチョン, Thomas Pynchon, 志村 正雄


    トマス・ピンチョンの良さがイマイチ分からないのです。「重力の虹」とこの作品しか読んでいないからよくは分からないけど、解説にフォークナーと比較しているところがあって、難解な文体と言うところは似ているかもしれないけど、宗教の批判(マルクス)の諸関係を描きだしていると言えばそうなんだけど、好み的にはフォークナーの方がずっと良いように感じる。

  • P.1994/12/9

  • 2008-07-00

  • 序、小雨、秘密のインテグレーションがよかった。
    解説は宮沢章夫「速度の内側から見る世界」

  • 映画『インヒアレント・ヴァイス』は面白かったし、そのあと読んだ『競売ナンバー49の叫び』もとても面白かったので、てっきり自分はピンチョンとは相性いいんだ、と思っていたのだけど、まさかの、初期短編集のこの難解さよ(苦笑)

    序文ですでに躓きそうになり、しょっぱなの「小雨」でなぜか人名すらまともに頭に入ってこず、「低地」の後半でやっと奇妙にファンタスティックなラストが気に入って持ち直し、「エントロピー」は意味はともかく雰囲気で乗り切り、「秘密裡に」はスパイものだと思って割り切って楽しみ、最後の「秘密のインテグレーション」は少年4人のスタンドバイミー的な展開で読み易かったけど根底に黒人差別問題がありラストしょんぼり、結果、「低地」が唯一好きだったかなあという程度で、イマイチ手放しで面白かった!と言える感じの1冊ではありませんでした。

    ※収録作品
    スロー・ラーナー(のろまな子)序/小雨/低地/エントロピー/秘密裡に/秘密のインテグレーション

  • ビートに憧れていたが、ビートになれなかったというピンチョンの本音に感動。

  • ピンチョン習作時代の作品集に、自らによる長い「序」からなる。この序文はユーモアに富んでなかなか秀逸だと思う。
    それにしても、これで習作なのか、とあきれるくらいどれも難解だ。解説を読むと、筆者の守備範囲の広さに驚くが、こちらはそんな知識はないからついていけないのは当たり前か。唯一「秘密のインテグレーション」だけはまともに読み通すことができたが、解説によると、あえて解説を書くほどもないレベルの低い作品なのだそうだ。難しいですね。

  • ピンチョン初期の短篇を集めたもの。
    暗喩や伏線の鮮やかさは今更いうまでもないが、音韻への過度ともいえる拘りのほか、ストーリーを対位法的に展開させたり、現代に至るまで続く軋轢や葛藤(たとえば植民地主義や人種差別など)をランダムに主題化してみたりと、短篇でよくここまで書けるものだと、読みながら圧倒される。

    中でも比較的読みやすいのは「秘密のインテグレーション」で、悪ガキたちが大人たちに対して様々なイタズラを仕掛けようとする中で、大人たちによる黒人差別の"悪"を際立たせるようなつくりとなっている。
    そこには【子ども vs 大人】という単純な対立軸のみならず、
    【こっそりと行う差別・陰謀 vs 堂々とする迫害・イタズラ決行】、あるいは、
    【integration(積分、そこから転じて人種的統合) vs differentiation(微分のほかに差別の意味もある)】
    という二項も立体的に絡み合っている(ように感じる)。
    なおかつ、唐突な場面転換によって散らされた伏線が、最後にはすべて回収・収斂してインテグレートされてしまう、という話の持って行き方。

  • むずかしかった。
    再読の必要あり。

  • これも文庫化されてたのね。購入リストいき。
    ピンチョンはなかなか文庫化しない。

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