ねにもつタイプ (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
4.01
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本棚登録 : 2885
感想 : 276
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480426734

作品紹介・あらすじ

コアラの鼻の材質。郵便局での決闘。ちょんまげの起源。新たなるオリンピック競技の提案。「ホッホグルグル」の謎。パン屋さんとの文通。矢吹ジョーの口から出るものの正体。「猫マッサージ屋」開業の野望。バンドエイドとの正しい闘い方-。奇想、妄想たくましく、リズミカルな名文で綴るエッセイ集。読んでも一ミクロンの役にも立たず、教養もいっさい増えないこと請け合いです。

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり面白い岸本佐知子さん。真面目と妄想のバランスが好き。「ホッホグルグル問題」「疑惑の髪型」に同意。「戦記」「裏五輪」暴走ぶりがいい。「とりあえず普通に」「ピクニックじゃない」「ある夜の思い出」ちょっと変でじんわり優しい。

    • ☆ベルガモット☆さん
      111108さん
      こんばんは。
      こちらの本、ご紹介ありがとうございます。
      とてもおもしろそうなのでで早速読みたい本として登録しちゃいま...
      111108さん
      こんばんは。
      こちらの本、ご紹介ありがとうございます。
      とてもおもしろそうなのでで早速読みたい本として登録しちゃいました。
      2022/03/06
    • 111108さん
      ベルガモットさんコメントありがとうございます。

      岸本さんの本、こんなご時世の息抜きになりますよ。
      ベルガモットさんコメントありがとうございます。

      岸本さんの本、こんなご時世の息抜きになりますよ。
      2022/03/07
  • ほとんど読んだことがないエッセイ
    どなたかのレビューかな?
    なぜか登録してて手に入れました(・_・;

    わたしもたいがい妄想しまくってますが足元にも及ばない‼︎

    爆笑です!こんな凄い妄想知らない笑笑
    妄想がもう一つの作品に仕上がってます(°_°)
    なんて不思議な方…翻訳家の岸本佐知子‼︎

    爆笑妄想をひとつ…
    富士山に興味があった子供の頃登る事になった話

    プリンのようなゼリーのような不思議な形
    下が青、上が白…その青い土を袋に詰めて帰るのだ
    五号目とはどのあたりだろう?青と白の境い目あたりだったら、不二家の三色アイスみたいに色の変わるあたりを持ち帰りたい‼︎

    どうしよう…次シャンプー・リンス買うとき絶対妖精思い出して笑ってしまう( ̄▽ ̄)

    久しぶりに涙が出るほど笑いました(〃ω〃)
    電車、人前で読むと危険です♪

  • 岸本佐知子さんは妄想癖の半端ないおかしな人というイメージを持って読み始めた。
    最初のエッセイ読了。あれ?まあまあ普通じゃないか?
    読み進めて遭遇した「気がつかない星人」、自分も同じ種族かもしれない。親近感がわく。
    どこかしら自分と似通った思考回路がある。
    でも思考がどこまでもぶっ飛んでいく。どうしてそこまで行っちゃうの!

    やはりうわさどおり普通じゃなかった。
    岸本佐知子さんて、こんな人だったんだ。
    さらに読み進めているうちに、ふと思った。
    この支離滅裂さは"夢"のようだ。
    だとすると、岸本佐知子さんは一体どのような夢を見ているのだろうか?

    読みたいに登録している「『罪と罰』を読まない」を読むのがますます楽しみになった。

  • 岸本佐知子さんで頭がいっぱいだ。
    今月発売されてる『BRUTUS』にも、『&premium』にも紹介されていて、読ませて頂いた。

    エッセイは「ねにもつタイプ」で、はじめましてでした。

    想像力が半端なく神がかっていて、そんな発想する⁈妄想オバケやんと、笑わせてもらったり、感心したり。「博士の愛した数式」と併読していたので、そのギャップもあったと思うのですが。

    共感した一つは、“マイ富士”で、「小さい小さい富士山が欲しいというもの。大きさは、裾野の差し渡し30センチ、標高20センチくらいがいい。
     床の間に置いたり、窓辺に飾ったり、TVの上や、玄関の靴箱のアクセントに。いやいや、やっぱり枕元に置いて、飽かず眺め暮らしたい。
     目覚めたら富士、昼の時報を聞いて富士。お茶を飲みながら富士。風呂上がりに富士。」(私も一緒に想像する。それ、めっちゃいいなぁ。富士山好きにはたまらんなぁ)ここからは笑ってしまって、私はまず思いつけない。
     「クリスマスには星や電球で飾り付けなんかして、名前もつける。男の子だったら冨士夫、女の子だったら不二子がいい。(富士子じゃないんだw)たまには近所の公園を散歩させてやろう。公園デビューの日を思うと、今から少し緊張する。」といった具合に、発想の飛ばし方が面白い。

    岸本さんの翻訳本やエッセイで年末年始を迎えて“笑い”で締めて、“笑い”で迎える年にしたいと思ってます。ぶっ飛んだ作品が多いそうなので、今から楽しみです。

  • センスあるアンソロジーを作る翻訳家さんの普通のエッセイだと思って読み始めたら、あれ?いつのまにか、上品にねじれた、不思議な世界に迷い込まされていた。
    岸本さんの心の中のいろんな形のドアを、何が出てくるかわからないままわくわく開けて、その都度思いもよらない場所に取り残されるような読書体験だった。
    感化されて、スーパーの肉を手に取る時、上から肉を照らしている白い蛍光灯に触れたら、実はビームで指先が切断されちゃうんじゃないかと変な妄想をしてしまった。
    ちょっと不気味な「ゾンビ町の顛末」「日記より」「夏の思い出」が特に好き。

  • 「ひみつのしつもん」続いて二作目。
    ふーん。
    エッセイは作者の日常や思考、率直な意見など
    垣間見られてすごく面白いものだが
    ふーん、作者独自の世界があり、時々そこに入り込む
    俗に言えば変わってる。
    おもしろい、おもしろいと聞いて「Facebookの読書感想」
    手に取ったけど、
    ひみつのしつもん同様、
    翻訳という飛び抜けた才能所持者の
    とてつもなく?マークを持たせるはなし。
    ふしぎちゃん?
    こんなんだとわかりながら読むとおもしろいかもしれない。まだ慣れない。

    「罪と罰を語らない」は読んでみたい。

  • 面白かったー。
    こんなこと考えちゃう人いるの?って話が次から次へと出てくる。

    「あしたのジョー」のじょーが、りきいしにパンチを食らった時、口から出てくる白っぽいソラマメみたいな形をしたものを、腎臓だと思ってたって話がお気に入り。ついでにその時期の母親が自分の質問にすべて「うん」で答えていて、「これってじんぞう?」と私が訊く。「うん」と母が答える。ってとこまでセットで笑える。

    イラストも素敵だし、もっと読みたくなる。

    • ほにゃららさん
      タイトルが面白い本だなぁとネットを浮遊してこちらに辿り着きました。
      腎臓の話で俄然読みたい気持ちが沸きますね!(笑)
      母親のぞんざいな扱いも...
      タイトルが面白い本だなぁとネットを浮遊してこちらに辿り着きました。
      腎臓の話で俄然読みたい気持ちが沸きますね!(笑)
      母親のぞんざいな扱いもたまらない…。
      思い出す度笑っちゃいました
      2023/09/23
  • 父の病院の付き添いに持参。クスッと笑えて、気分が沈みがちな待ち時間が楽になった。とりとめなく広がったり飛躍する思考が心地いい。油断すると、思いもよらない方向に連れていかれて目が回る。エッセイなのか小説なのか不思議な感じ。

  • もうタイトルからしていいよね♡

    こうやって、自分の頭の中をリアルとファンタジーと妄想と、時々正気なメッセージと織り交ぜて書くことができたら、気持ちいいだろうな。

    私も(「も」なんて言って、一緒にしてしまうのは、恐縮ですが)気がつかない、気がきかない星人なので、なんかわかるわ~めんどくさいわ~って共感するエピソードも多数。
    最後に、「寒羊」が気になって、Google検索するのはおススメできません。私はそのビジュアルに、しばし唖然としました。

    「毎日がエブリデイ」
    1分毎の心のつぶやき。最高か。
    >11:05唐突に空腹を覚える。時計を見て、正午までまだだいぶ間があることを知り、軽い失望を覚える。
    ←わかる。11時にそのターン絶対くる(笑)

    「桃」
    桃太郎の変奏曲って感じ。これも好き。

    「心の準備」
    共感の嵐。わかる~わかる~ってなった。
    そうなのだ。あれこれ妄想して準備しても、本当に何かが起こる時は、思いがけない瞬間に思いがけない瞬間で、そうだろうなっていう準備まで私もできてる(笑)

    「むしゃくしゃして」
    大好き。センスって感じ。

    「さいきんのわたし」
    かわいらしいエピソード。

  • ミランダ・ジュライの「いちばんここに似合う人」を訳した人、で知る。ミランダのあの不思議な世界を自然な日本語で訳していて、感動した。どんな人なんだろうって気になった。

    読んで、ミランダとタイぐらいぶっ飛んでいて、またびっくりした。大声笑いが止まらなくなって、電車では読めなくなった。

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著者プロフィール

岸本 佐知子(きしもと・さちこ):上智大学文学部英文学科卒業。翻訳家。主な訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、ニコルソン・ベイカー『中二階』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』、リディア・デイヴィス『話の終わり』、スティーヴン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ジョージ・ソーンダーズ『十二月の十日』、ショーン・タン『セミ』、アリ・スミス『五月 その他の短篇』。編訳書に『変愛小説集』、『楽しい夜』、『コドモノセカイ』など。著書に『気になる部分』、『ねにもつタイプ』(講談社エッセイ賞)、『なんらかの事情』、『死ぬまでに行きたい海』など。

「2023年 『ひみつのしつもん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岸本佐知子の作品

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