ファビュラス・バーカー・ボーイズの地獄のアメリカ観光 (ちくま文庫 ま 42-4)
- 筑摩書房 (2013年11月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480430960
感想・レビュー・書評
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紹介される映画より、その映画を取り上げたコラムの方が圧倒的に
面白い映画雑誌「映画秘宝」。そんな雑誌に掲載されたアメリカ紀行
が本書。
もうねぇ、何の役にも立たないのよ実際。だって、このふたりが観光して
回ってるのが1998年なのだもの。本書の中で訪れている場所のほとんど
が当時とはがらりと姿を変えている。
でもね、このディープさ、低俗さ、マニアックさは好きなんだな。あまりに
もマニアックで分からん部分もあるんだけど、そこはふたりの会話の
下劣な面白さで乗り越えながら読むんだ。
既に故人になってるけどポルノ映画の監督で巨乳大好きのラス・メイヤー
邸を訪れておっぱい談義に花を咲かせたり、カルト・ムービーの火つけ役
にもなったジョン・ウォーターズの悪趣味御殿も訪問している。
ハリウッドのゴシップばかりを集めた『ハリウッド・バビロン』という本が
あったが、本書でもゴシップ盛りだくさん。実際に殺人事件があった場所
やいわくつきの大スターの邸宅を観に行ったりしている。
大好きだったのよ、リヴァー・フェニックス。でも、薬物の過剰摂取で若く
して亡くなった。その路上で柳下氏が寝転んでいる写真があるではない
かっ!ちょっと待ってよ、そこで私も寝転びたいっ!!
「みんながエライとか大切だとか普通だと思ってるものをバカにしたい」。
こんな考えだから、本当にお下劣。テレビじゃ言えない言葉がばんばん
出て来る。でも、それがファビュラス・バーカー・ボーイズの魅力なんだ。
このふたりも既に50代だっけ。できれば21世紀にも同じような「地獄の
アメリカ観光」をやって欲しいな。
まじめにふざけるって好きだわぁ。 -
アメリカのバカバカしさが読んでいてこみあげてくる一冊。
一体なんだったのでしょうか? -
世界は広いという事を、アメリカだけでも感じさせてくれます。
というか、人間て、幅広すぎ。