- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480431226
感想・レビュー・書評
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ショートショートの小説とエッセイパートに分かれてますが、エッセイが非常に共感できます。そして素晴らしい!
いしわたりさんはもと、スーパーカーのメンバーでスーパーカー時代は知らなかったのですが、大ファンになりました。
小説の方はあまり合わなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
短編小説とエッセイのミックスされた一冊です。
エッセイも良かったけど、小説の方が独特な感じで楽しく読めました。 -
○若者や現代のおかしみを、いまの言葉でアピールしてくる掘り出し物の一冊
55話の小説とエッセイの繰り返しの中で、若者や現代の不可思議さ、おかしみ、特徴、遊び心、嫉み、ねたみを凝縮して、若者や現代の言葉でアピールしてくる。
と言っても、初出は2004年のロッキング・オン・ジャパンの雑誌の中だ。2004年はまぁまぁ古い。古いのだが、変わりのない景色が語られる。
小説とエッセイを織り交ぜてつむぐこの文庫は、短編連作でもなんでもなく、一話一話が必ず気持ちよく完結する。
一話目の「顔色」では、ある女の子を誘った男の話。話していても退屈な女の子とデートしているわたしは、女の子が自分の顔をふいにじっと見て「顔色でストーリーがわかる」と言い出す。その後分かれた女の子を追いかけようとするわたしは――。女の子の見えていた「顔色」とは何だったか。
いしわたり淳治は、わたしの大好きなアーティストの楽曲の作詞を手掛けることが多く、以前から興味を持っていて、今回購入するに至った。いしわたりは、至って文学的に、心に惹かれる言葉たちを紡ぐ。若者の気持ちを若者の視点で描くのだ。と言ってももう41歳とかなのだけど。
ちくま文庫も固い文芸・学問系だけでなくこんなのも発刊してくれるのだな、と。
筑摩書房で販促のFAXをやってくれなければ目に留まらなかっただけに、いい掘り出し物を得られたような気がしている。 -
短編&エッセイ集なので、ちょっとした移動時間に1エピソードずつ読み進めることができた。
お話はどれもウィットにそんな風に展開するの?っていう驚きがあって、早く早くと次のエピソードを読みたくなる。
作者にはもちろん会ったこともないし、この人が作詞したものをたぶん聞いたことないと思うけど、
会ったらきっと、一見暗い人に見えるんだろうなと思った。
あんまりおしゃべりなタイプじゃなくて、内側でなんか考えてそれを人においそれと言わなそーだなみたいな。
でもその内側で考えてることが「愛が何より!素敵じゃないか、愛」みたいなことを考えてる人なんである、きっと。
素敵じゃないか。 -
いしわたり淳治のセンスが暴れる一冊。もう一回読んでみたい短編もあるが、一方で面白みを感じられなかったエピソードもあった。
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『うれしい悲鳴をあげてくれ』読了。
なんで購入したか覚えてないんだけど3ヶ月かけて読み終わった。小説とエッセイが、織り混ざっておりまして。とても連続して読書ができない環境だったのでありがたく感じた。そうそう、書評で「面白くない」とあったから読んでみてやるよって思ったんだっけ。
内容もブラックユーモアな感じでツーって感じ。盛り上がりもなく、冷めることもなく。とても面白かったですよ。でも一番最後の表題作「うれしい悲鳴をあげてくれ」が一番グッときた。わたくしもライブでいつもうれしい悲鳴をあげてますが普段そういうことって少ないから数限りない悲鳴を大切にしたい。
2016.12.29(1回目) -
「誕生日が男を冷たく見返した」この表現にすごいセンスを感じる。エッセイ集だけど、ショートショート(小説)とエッセイが章ごとに交互の構成。
「お前、ロックスター、になる、言った。十年後の、今日、武道館のステージで、必ず、おれと、会う。約束した。なのに、お前、約束、破った。」
夢がハイエナとなりその男を食い殺す「あくびをしたら」他、妙に考えさせられるショートショートが多い。 -
学校の図書館の殆どの本を読み尽くした小学6年生の12月、初めて買った本がこの本でした。
一緒にいた兄が買ってくれて、嬉しくて毎日毎日、カバーがボロボロになるまで読みました。小説だと思って買ったら短編集とエッセーだったけど、それもまた気に入った。短編集は怖かったり笑えたり、エッセーはそれ特有の、筆者の生活を覗き見ている感覚が新鮮で嬉しかったです。
暫くして無くしてしまった為、高校生になってもう一度買いました。
あれから沢山いろんな素晴らしい本に出会ったけれど、この本は永遠に私にとって大事な本です。 -
星新一の現代版ってところですかね?
そこまでSF一辺倒ではなく、ショート・ショートとエッセイのバラエティセット。
休日にゴロ寝しながらページを繰るには最適な手軽さ。手軽だけど楽しい。 -
2019.1.11
うれしい悲鳴をあげてくれ
タイトルが秀逸。それでもう十分じゃないか。
内容はなんだか星新一とか安部公房を思い出した、どっちも教科書でしか読んだことないけどね。
エッセイパートは「一時間、語れることがありますか?」が、グッときた。とても。