旅するように読んだ本: 墨瓦鑞泥加書誌 (ちくま文庫 み 27-3)

著者 :
  • 筑摩書房
3.44
  • (8)
  • (11)
  • (21)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 242
感想 : 24
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480432742

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「僕は、一回かぎりで後がなく、それっきりになる、こうした人間関係がとても好きだ……。あまりにはかない交わりだからこそ、ひとたび相手の人たちが過去の中に埋もれてしまうと、あの人たちは本当に魅力的だった、きっと仲よしになれただろうといつまでも心で思いつづけることができるのだ……」


    幻のアフリカという本からの抜粋

    254

    書評集を読むとひとりよがりでついていけないものと、興味もないのにぐいぐい読んでみたくなるものの2つに分かれるんだけど、これは完全に後者!!!おもしろかったー!!!
    宮田さんの旅行本の完全なる本版。

  • 今こそ再読、再読まつり。なにせ図書館も休みだし。本棚の前で何にしようかと選ぶのもまた楽し。わりと最近読んだつもりでも1、2年前だったってことはざらにある。長編に取り組もうと思うと、その途端その前にあれもこれも読んでからと別方向に欲が出てなかなか長編挑戦が実現しない。キンドル本を整理したりブクログの他の方の本棚をのぞいたり本のまわりをうろうろしていればとりあえず幸せでいられる自分でよかった。

    好きな作家の書評を読むのは楽しいものだが、今回は最初の時よりさらに楽しめた。著者が作品を面白がっている様が深いのに笑える。タマキング好きだわ。

  • 宮田節、がクセになる。
    紹介されている本を読むかはわからないけど、宮田氏の文章を読んでるだけで楽しい。
    よくもまぁこんな変な本を知っているなぁ。。と感心してしまう。

    ーーー
    ・役者絵や美人絵さえも「抜くためのおかず」に使われた例があるとし、研究者たちの顰蹙を買ったというか、あ〜言っちゃったよというか、タブーを破ったのであるが(p.173)
    ・自己啓発本には、常になんかズレてる感じがつきまとっているものである。(p.213)
    ・男が最終的に石好きになるのは、結局、放っておいても死なないからかもしれない。(p.222)

  • 外国人から見た日本や、少数民族、深海から小説世界まで、未知の世界を旅するような異邦人の感覚を味わえる本を集めた書評集。

    どの話もまさに「ほんまかいな」の連続で、人文書がこれほど面白い読み物だとは知らなかった。

    どれも読んでみたいと思わせるが、
    アボリジニの空間認識の仕方、江戸の世俗論、立体読書のすすめ、素朴絵はぜひ手に取ってみたい。

  • 『はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある』というタイトルは秀逸だった。本書はその文庫版ということで、著者、解説者・椎名誠氏ともに改題を惜しんでいるが、自分もその一人だ。お気に入りの作家の書評を読むと、読みたい本が増えて嬉しい悲鳴だ。著者のファンであるということは、同じ好み・方向性を感じているためということが本書を読むことで実感できた。次は何が文庫化されるのか? 楽しみに待とう!

  • 高野秀行さんtweetオススメ

  • 自分からは手に取らないような専門書を紹介してくれる。
    紹介というよりどこかのお店に入って友達から本の感想をふらっと聞いた感じ。

    手に取る人が多くないマニアックな内容、視点が好みの方は読んで面白いと思う

  • 「本の雑誌」にて掲載されたものを加筆修正し、タイトルを変更して出版された"本”紹介本。
    章やタイトル毎に完結している為、電車やバスの中だろうがとても読みやすい本です。

    個人的には読了中まるで友人と「この本が面白かったから読んでみてよ」とやりとりするような感覚を覚えました。

  • 書評集。国内外の人文系書籍が中心。
    普通だとあまり手に取らないような研究書寄りのものも入っている。
    ちょっと独特な品ぞろえかもしれない。

  • もう少し経ってからまた読む

全24件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

旅と散歩と石ころと変な生きものを愛し、いかに仕事をサボって楽しく過ごすかを追究している作家兼エッセイスト。その作風は、読めば仕事のやる気がゼロになると、働きたくない人たちの間で高く評価されている。主な著書は『いい感じの石ころを拾いに』(中公文庫)、『東京近郊スペクタクル散歩』(新潮社)、『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』(大福書林)、『明日ロト7が私を救う』(本の雑誌社)など。

「2023年 『路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮田珠己の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ピエール ルメー...
又吉 直樹
三浦 しをん
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×