世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書 11)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480687111

感想・レビュー・書評

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  • 博士の愛した数式 映画の題名で知ってただけなので、その作家さんが藤原さんとこんな形でお知り合いだったとは、博士の・・ 読んでみようと購入手はしました。 数学の何気に使ってる定理、公式には美しい秘密もあったのだと、もっと早く気づければ好きになっていたかも? お二人の対談、相応の知識があって成り立つものだと、読んでいてもこ気味良いと言うのか、あっという間に読了しました!

  • 学校教育で数学に馴染まなかったけれど、最近興味を持つ機会があったので、読みやすそうなものから。数学…見えないものを見るような不思議な世界。

  • 数学者からみた文学の世界、文学者から見た数学の世界が重なり合う。
    数列の美しさについて共感。

  • 「博士の愛した数式」で知った小川洋子と藤原正彦の共著とみて思わず手に取った一冊。博士の愛した数式同様、数学に精通していなくとも数学の美しさをほんの少し感じられる内容だった。数学はヨーロッパのものと思っていたけど、日本人の美的感覚やアジア民の寛容性(ゼロの発見)も数学に貢献していることを知って、なんだか鼻タカな気持ちになった。数学は役に立たないから面白い。数学は得意じゃないけど好きだから少しでも面白さを理解できるように一生勉強したいと改めて思った。

  • 2019.4.20読了 友愛数や素数・フェルマーの定理などがいかに美しいかが、本当に楽しそうに語られている。フェルマーの定理などは確かに美しい。そこには魔法のような秘密が隠されているとしか思えない何かがある。
    ″博士の愛した数式″の友愛数にしろ、″猫を抱いて象と泳ぐ″のチェスの棋譜にしろ、小川洋子の元祖リケジョの美意識は、ステキすぎる。

  • 名著! 無用の美というか何の腹の足しにもならないことに命を賭す数学者の心意気に感動する。「こんなに数学的に美しいのだから、これがないわけがない!」と超ひも理論の発見者は豪語するのだが理屈、理屈を突き進む原動力がこんな美的感覚という主観に突き動かされたということが素適。人間っていいなってなんか思えてくる話だ。

  • <目次>
    まえがき(小川洋子)
    第1部 美しくなければ数学ではない
    1 恋する数学者たちの集中力
    2 数学は役に立たないから素晴らしい
    3 俳句と日本人の美的感受性
    4 永遠の真理のもつ美しさ
    5 天才数学者の生まれる条件
    6 『博士の愛した数式』と「友愛数」
    7 ゼロはインド人による大発見
    8 「完全数」と江夏の背番号
    9 「美しい定理」と「醜い定理」
    10 「フェルマー予想」と日本人の役割

    第2部 神様が隠している美しい秩序
    1 三角数はエレガントな数字
    2 数学は実験科学のようなもの
    3 幾何と代数の奇妙な関係について
    4 ヨーロッパ人とインド人の包容力
    5 素数=混沌のなかの美の秩序
    6 果てしなき素数の世界に挑む
    7 数学者を脅かす悪魔的な問題
    8 円と無関係に登場するπの不思議
    9 神様の手帖を覗けるとしたら
    あとがき(藤原正彦)

  • とてもとてもロマンティックな本です。

    『数学』というと
    とかく実用的で ひたすら規則ただしく 面白みがなく と、つまらないイメージしかなかった。

    なのに、この二人の対談の中には
    神の… 悪魔的な… 美的感覚 想像力 ひざまずく心
    など驚くような形容詞が実に自然体で並んでいる。

    数学というものの魅力を惜しむことなく語る藤原先生と 自分の尺度できちんと受け止める小川女史

    数学へのものの見方を変えてくれた本でした。

  • 啓蒙書としては大成功だ。偉大な数学者が生まれる条件も面白い。何かにひざまづく感覚、美的感覚、精神性を尊ぶことが大事というのが腑に落ちた。

  • 高校の時に一度読んで、最近また読みたくなったので読んでみた。数学は大嫌いだったが、この本は楽しく読み進めていくことができた。目に見えないゼロを発見したインド人はすごいし、天才数学者の生まれる条件がまったく数学に関係無い事に驚いた。欧米人とアジア人では数学の受け入れ方が違うなど、自分の知らないことが沢山あっておもしろかった。ゲーデルが発見した「不完全性定理」、チューリングが証明した、真偽を判定できない命題であるかどうかを、チェックする方法はない という結果が一番びっくりした。論理を数学であらわすことができるんだなと感じた。目に見えない世界を数学であらわしていくんだから数学者はすごいと思った。
    高校の時に数学の先生がよく、この数式は美しいと言ってたけど、その当時は数学の美しさがよくわからなかった。この本を読み返した今ならなんとなく分かるような気がする。数学が好きだったら、もっと感動することができたのかな…。

著者プロフィール

お茶の水女子大学名誉教授

「2020年 『本屋を守れ 読書とは国力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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