夢みるクラシック交響曲入門 (ちくまプリマー新書 45)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480687463

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り、クラシックの代名詞である交響曲についての入門書である。
    ベートーヴェンやモーツァルトの古典から、マーラー、ショスタコーヴィチの近代の交響曲まで、分かりやすく、諧謔も交えて、紹介されている。
    一部、ロックやポップスについても触れられており、少しでもクラシックに興味があれば楽しめる一冊だろう。
    惜しい点では、単一楽章の交響曲や、現代の交響曲についてもう少し触れても良かったのではないかなと感じる。

  • 図書館でふと見つけて借りてきました。中高生向けに書かれているので、堅苦しい話ぬきで、交響曲の魅力を再び知ることができました。私自身の交響曲との出会いは20歳過ぎてから、父親のLPレコードを借りて、チャイコフスキーの4番だったと思います。もちろん、子どものころにベートーベンの運命なんて何度も聴いていたと思いますが、自分の意志でしっかり最後まで聞いたのはチャイコフスキーだったと思います。特に第2楽章のメロディが好きで、今でも一番のお気に入りです。その後、音楽の勉強をしていたパートナーと出会い、交響曲だけでなく、ピアノ曲や歌曲も聴くようになりました。本書では作曲家の先生が女子高生相手に交響曲の魅力を語っていきます。どの曲も実際に聞いてみたいなと感じさせてくれます。少しその曲の作られた背景を知ると、また味わい方も違ってくるものですね。ベルリオーズの「幻想交響曲」とかブルックナー7番とかシベリウス2番とか、家にCDがないものもありました。早く手に入れたいと思います。

  • クラシックには詳しくないのですが、楽しく読めました。

  • 逗子図書館で読む。非常に興味深い本でした。このレベルの本が、僕にはぴったりです。つまり、僕の知性は、中学生なみなのでしょう。聞き手の女の子は頭が良すぎます。

  • サントラ3作目で大河ドラマの音楽を手がけ、劇中で使われるEL&Pの『タルカス』をクラシックアレンジしたことで話題になってる吉松センセによる、初めてでも安心の交響楽入門書。ベートーヴェンの『運命』から始まり、作曲家の秘めたるエピソードやロックとの関連なども盛り込みながら、20世紀に辺境へと散っていく流れを押さえている。紹介された作品を一つでも知っていたら、読みながら聴き直せるので、試してみたい。ロックと交響楽との章では『タルカス』誕生前夜的な雰囲気もあったりして(あくまで雰囲気)。

  • 感想未記入

  •  作者は、作曲家である。
     
     至極真っ当な。
     ゲンダイオンガクの隘路をするりと抜け出して、音楽を作り続けている。
     その作品にも何度か接する機会を頂いた。
     
     シンフォニーも、すぐれて、人類の発明なのである。
     まぁ、そう言ってしまえば、何でもそうなんだけどね。

  • 夢みるクラシック交響曲入門
    吉松 隆、筑摩書房 (2006/10) (ちくまプリマー新書)

    女子高生との、くだけた会話調で話が進むので読みやすい。

    が、著者が評論家ではなくて作曲家ゆえの
    自虐も含めたユーモア&ディープさも漂う。
    小難しい3大要素を無理やり聞かせるのが交響曲?とか。

    慶応の工学部を中退して独学で作曲を学んだという
    ちょっと変わった経歴の人。

    私の場合、クラシックってベートーベンで
    脳みそ止まっているのだが、
    久々にベルリオーズやシベリウス、ショスターコビッチを聞こうかな、と思う。

    ちなみにこの本読書中に、市民オーケストラで
    ブラームスの1番(出だしティンパニ格好いい)を聴いたのだが
    途中で寝てしまいました。スミマセン。

    58 未完成交響曲、就職依頼で預けた人の本棚で40年死蔵
    63 ベルリオーズが近代的オーケストラ確立
    70 ピアノは苦手でギターで作曲?

    72 女装して婚約者暗殺を決意する。幻想交響曲=ハリエットとのその後
    98 マーラー、巨人の最終楽章はヘビメタっぽい?
    103 悲しみのエネルギー「悲愴」

    126 ブラームスは原点回帰。一汁一菜の世界。ベートーベン敬愛
    130 3Bはドイツ人のキャッチコピー
    134 対位法、形式、様式

    141 仲悪いブルックナーとブラームス(前者に「大蛇がのたくっているような音楽」)
    145 ロリコンブルックナー、熟女好きブラームス。二人とも生涯独身
    150 PA、Public Adress

    166 カレワラ
    173 無調
    177 ショスタコーヴィチの5番。20世紀の作品でダントツの人気。

    対位法、作曲家の技の見せ所。
    その最高の技がフーガ

    目次

    1日め 運命の交響曲
    ・人は自らの姿に似せて交響曲を創りたもうた
    ・まずは、その交響曲というのを聴いてみる ほか)
    2日め 恋する交響曲
    ・“硬派”の交響曲と“軟派”の交響曲
    ・ロマン派の世界。交響曲だって恋をする… ほか)
    3日め 情熱の交響曲
    ・ロックとポップス対クラシック音楽
    ・音楽の誕生。ドレミファからハーモニーへ ほか)
    4日め 人生の交響曲
    ・心臓とリズム・呼吸とメロディ・脳とハーモニー
    ・夏休み(トニカ)の前には、期末テスト(ドミナント) ほか)
    5日め 人間の交響曲
    ・アンプなしの大音量バンド=オーケストラ
    ・時空を越えるコミュニケイションとしての音楽 ほか)

    内容(「MARC」データベースより)
    扉を叩く運命の音。切ない恋の思い出。燃え上がる情熱。大自然の絵巻…。交響曲の世界は、夢とドラマに満ち溢れている! 作曲家のセンセが熱く語る、クラシック入門決定版。

    hefurere、へふれれ、ヘフレレ、ヘフレレ←自分識別用簡易タグ

  • 最近、音楽を題材にした漫画が注目を集めました。
    この本では“センセ”と“響くん”による会話形式で、クラシックについて初心者にも分かりやすく説明されています。
    クラシックに興味のある方、是非読んでみてください♪

    【新書・文庫本コーナー 080/TI/P045 】

  • 交響曲の成り立ちや,具体的な作品について
    会話形式でわかりやすく解説しています。

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著者プロフィール

1953年(昭和28年)東京生まれ。作曲家。慶應義塾大学工学部を中退後、一時松村禎三に師事したほかはロックやジャズのグループに参加しながら独学で作曲を学ぶ。1981年に「朱鷺によせる哀歌」でデビュー。以後いわゆる「現代音楽」の非音楽的な傾向に異を唱え、調性やメロディを復活させた「新(世紀末)抒情主義」および「現代音楽撲滅運動」を主唱、交響曲5曲や協奏曲10曲を始めとするオーケストラ作品を中心に、〈鳥のシリーズ〉などの室内楽作品、〈プレイアデス舞曲集〉などのピアノ作品のほか、ギター作品、邦楽作品、舞台作品など数多くの作品を発表する。その作品は国内および海外で数多くCD化され、1998年からはイギリスのシャンドス(Chandos)とレジデント・コンポーザーの契約を結び全オーケストラ作品が録音されるなど、クラシックというジャンルを越えた幅広いファンの支持を得ている。

「2015年 『虹色プリズムII 2台ピアノのための』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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