女子のキャリア―“男社会”のしくみ、教えます (ちくまプリマー新書)

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著者 : 海老原嗣生
  • ¥ 907
  • 筑摩書房 (2012年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480688903

女子のキャリア―“男社会”のしくみ、教えます (ちくまプリマー新書)の感想・レビュー・書評

  • 雇用のカリスマに女性キャリア論。前に読んだ2冊とは異なるアプローチで実践的であるがゆえ、スラスラ読めた。第4章、5章は職場で役立つ、と思った。第6章については、専門ではないと言いつつ、統計的な手法で40代出産の可能性を論じているのだが、違和感が残った。やはり男性の働き方にメスを入れ、長時間労働をする人間を男女とも減らすべきだろう。

  • 歴史を俯瞰しての女子のキャリアを考察。すこし引いて時代性のなかでみたなかでの女子キャリアの展望を考える。こういう視点が女子のキャリアを変えていく際に必要だと思った。

  • あとがきに

    この本は、10代後半から30代後半までの女性に広く読んでもらえば、という思いで書いたとのこと。

    ①10代後半から20代前半の学生さんたちには、1・2章を重点に読んでもらえれば。
     ここでは、女性が働くことの歴史や企業の中の雰囲気など、まだ働いたことのない人に対して、社会の構造を知ってもらえるように構成してあるとのこと。


    ②20代の働く女性には、3・4章が興味の中心になるのでは。企業や社会の仕組みをわかっていて、「現実的にどう対応すべきなの?」という具体性を大切にしている。


    ③30代女性、結婚している人なら5章、そうでない場合6章が現実の生活と関連が深いのでは、とのこと。


    ・1970年代は女子大生も少なく、価値観も「女子は事務職」だったため、総合職的な女性はほとんど採用されていない。

    ・1980年代後半は、均等法とバブルで女子総合職採用(第一世代)が進んだが、それでも女子四大生は数が少なく、しかも、入社後の受け入れ態勢が整わなかったため、早期離職者が目立った。そのため、第一世代で現在まで長期勤務する女性はやはり少ない。

    ・1990年代初頭のバブル末期は、第一世代の早期離職が多発したため、「女性総合職は育成しづらい」というイメージが浸透し、次第に女子総合職の採用が下火となった。

    ・1990年代中盤は、バブル崩壊後の採用削減により、そもそも新卒ワク自体が非常に小さくなったため、やはり女性の総合職採用は進まなかった。


    ほとんどの事務職女性が単線ワーカー

    転職エージェントでは、事務職の「腕」を見る方法として、「単線」「複線」「複々線」という言葉を用いる。

    これは、線路の形態を示す鉄道用語なのですが、単線とは、「仕事」という電車が「あなた」という駅をただ通り過ぎていくだけ。あなたは何の判断もせず、ただルールで決まった「処理」をするだけなので、その電車(仕事)は、必ず決められた一つの行先にたどり着くことになる。

    ルールに従って、事務処理をする。
    定型的なフォーマットのデータを作るetc.
    専門的でも単線 経理仕訳、給与計算

    一方、複線とは、線路は「あなた」という駅を起点に二つの方向に分かれる。あなたの「判断」しだいで、電車(仕事)の行先は変わる。その状態を言う。

    データや書類を自由形式で作る、顧客折衝等。
    [複線の例]会議抄録、営業資料作り、営業代行

    さらにこの上に複々線がある。これは、あなたの判断や対応が、いくつも重なっていく、という形で複雑な仕事をこなしている場合を指す。

    たくさんのひとを相手に、業務を指示。多くの業務が絡むので、調整が大変。随時判断を求められる。

    複々線の例:受注生産製品の発注~納品管理


    「大企業=男性社会」の構造

    ①八方男性に囲まれる
      ↓
    ②ホワイトカラー職務は職人以上にマニュアル教育が難しい。
     営業のツボ
     クレームのツボ
     謝絶のツボ
     回収のツボ
     根回しのツボ
     関係構築のツボ
      ↓
    ③先輩が背中を見せて教える。叱り、連れ添い、飲んで
      ↓
    ④女性相手には難しい。・かわいそう・気まずい
      ↓
    女性活用が進んでいる企業は、ここがことなる。

     特別視しない。平気でしかる。連れ回す。

    一般的な対応

    ●比較的女性に多い部署(4R※)

    ※4R・・・IR(財務)、PR(広宣)、HR(人事)、CR(お客様センター)

    ●可能な範囲でマニュアル化・システム化を推進する。


    資格や知識よりも「腕」が重要

    資格や語学がかえってキャリアを狭める


    女性が働きやすい社会になるまでの6つのステージ

    ①女... 続きを読む

  • 「女性活用」と言われれば言われるほど、まだまだ男社会なのだと痛感する。「バリキャリ」でもなく「ゆるキャリ」でもなく、それぞれのライフスタイルに応じた働き方を選択出来れば理想。女性に限らず男性も一時的に会社から離れてもOKなら、大学に行く、海外に出る、育児に集中してみる、田舎暮らしをしてみる等々、様々な生き方が広がるのにな~。

  • 就職活動中の私には将来を考える上で参考になった。
    一生働くために、総合職だけを選択肢にしていたが、事務職も選択肢にいれてもいいかもしれない。
    高齢出産のすすめはそう簡単にはいかないかなあと。
    20代って、まだまだ未熟なのに、人生を決定づける事が山ほどやってくる。この10年をどう過ごすべきなのか、考えたところでその通りになんていかないけど考えなきゃなぁ。

  • なかなかおもしろかった。今は女性が社会で活躍する時代への過渡期で、社会や人の理解を0から10にするのは難しいけど、1にすることを心がけよう、というのは納得。
    だけど、例えば働く母親が職場の理解を得るために、帰宅後も上司に仕事の電話してまだ仕事アピールするとかいう方法はちょっとやだ。ましてや、そこに子どもの「ママ、お腹すいた」って声があったらますますいいとか…母親は、そもそも帰宅後はとにかく子どもの世話に追われるからそんなこと無理!母親は子どもが寝た夜か朝方に持ち帰った仕事したり残った家事してる人が多数でしょう。ってことで、根本的に分かってないんじゃ?ましてや子どもを使うとか、あざとくて好きじゃない。全体的に提案されている方法が好きになれないなぁ。
    事務職についての、単線複線複々線は参考になった。大学職員は複々線を目指すべき。教員と学生を支援するのが仕事だけど、それはアシスタントというわけじゃない。流れ作業ではなく、きちんと先々まで考え、実行していかなくては。

  • こういうのを読んで損のない会社にいるので
    読んでおきました。

    きちんと計画を立てて実行し、
    思い通りの人生がいいんだろうか。
    よくわからない。
    でも悩んだ気になって計画も実行もせず
    ずっと悩み続けている自分が嫌だ。
    ああでもないこうでもない、
    カフェで数時間自分に向き合って
    でも結局解決が出ずに
    一昨年も去年も今年も似たようなことで
    悩み続ける自分が嫌だ。

    新年早々自分への戒めとして書きました。

  • 2014年5月に実施した学生選書企画で学生の皆さんによって選ばれ購入した本です。
    通常の配架場所: 1階文庫本コーナー
    請求記号: 366.38//E14

    【選書理由・おすすめコメント】
    現代の社会における女性の在り方を、グラフなど統計されたデータから見るのが新鮮だったからです。
    (化学科2年)

  • 男性からみた女性論ってこんなものか、と怒りと苛立ちを感じながら読んだ。
    特に、高齢出産を勧める章。スーパーで野菜を買うような気楽さで、高度医療を進めているが、そこが多いに間違っていると思った。実際に不妊になれば、精神的な苦痛や度重なる病院通いによる時間的経済的負荷。(当然だが、土日だけで治療ができるはずはないので、仕事にも差し障る。)統計的に低くはなくても、自分がその低い方の人間かどうかは、45近くなるまでわからず、長く苦しむことになる。
    こういったデメリットを全く記載しなければ、誤解を産む。全員が結婚し、子供を産む人生を選ばなくてもいいが、子供が欲しい人にとって、キャリアを優先するリスクをきちんと説明するべきだと思った。

  • 女子のキャリアに関するロールモデルができつつあるが、総合職としての採用が始まってまだ10年、今後の5年間に注目すべきとする。
    女性の働き方に関しての客観的な分析。

  • 非正規雇用についてはほぼ無視し、正社員バリキャリ、正社員ゆるキャリ、30代以降育休から復帰した女性社員、に対してそれぞれにデータ分析を交えながら論展開し、よりよく働くためのアドバイスをしている。

    印象に残ってるのは…
    著者はバリキャリ推奨、でもこれまでの男社会から抜け切らない多くの会社が男性社員の意識レベルで変わっていくにはあと20年くらいはかかる、現在30代で育休から職場復帰したような女性は少しずつ周りに理解をしてくれるよう工夫するしかない(0を10にはできなくても、なんとか1にする、という方向性)


    個人的に使えそうだと思ったのは複線ワーカーになり庶務ドリームを叶える、という話。目の前の仕事を機械的に流してしまわず、流した先(次にその仕事を触る人)のことを考えて一工夫、ふた工夫する仕事の仕方をしていき、使える庶務、できる事務となる。

  • 私の実感ととてもよくマッチしている。単線複線複々線のたとえと資格じゃ食えない論も、父ちゃんに24時間育児体験をしてもらえも、本当にその通り!でもねえ、これからの方がよくなるのかどうかは分からない。

  • 今の会社で働きはじめて2年がたとうとしている今。
    このままここで働き続けていてよいのか、
    と悩みながら手にとった本。

    筆者の読み通り、今の私とっては
    3章「女性が輝く会社って本当ですか?ー"できる女"でわかるその会社の女子活用度合いー」
    4章「事務職ってダメな生き方ですか?ー複線ワ―カ―の庶務は、驚くほど強いキャリア」
    の2つの章が大変興味深かった。

    3章は、今いる会社を客観的に分析するきっかけとなり、
    4章は、今の仕事を見つめ直すきっかけとなったからだ。

    特に4章の、「単線」「複線」「複々線」という事務職としてのあり方は、今後事務職として働いていくため、あるいは、その先にある他部署勤務やスペシャリストとしての働き方を考える上で、大変参考になった。

    入社3年目をむかえる今のタイミングで本書を読めたことで、
    自分がいかに上司に恵まれているかがわかり、
    また、ここで頑張っていこうという覚悟を持つことができたので、非常によかったです。

  • 男性にもオススメ!
    ・部下に女性がいる人のマネジメントの参考に
    ・相手の入社年次とその時代背景を理解するとコミュニケーションに役立つ
    ・できる庶務とは
    ・この50年で学齢は7歳、定年は10年、寿命は15年延びている
    ・50歳の自分に何を残せるか

  • あまり語られる機会のない、高度経済成長期以降における日本の女性雇用環境の変遷について、
    現場の実情やデータ、キャリア女性へのインタビューを用いてわかりやすく生々しく説いてくれる。

    キャリアと結婚、出産のバランス・タイミングに心揺れる女性に対して各職種の特性や女性のカラダの変化をさまざまな数字を用いて説明し、
    生き方の正解が見えない現代社会において自分らしく豊かな人生を歩むための素晴らしいヒントを与えてくださる、力強く男らしいアドバイスに詰まった一冊。

  • 役に立つ。
    女性のライフプランを5歳上にずらせばいいというのは卓見。
    あと体育会系女子のタフさ。女子の組織内でキャプテンとか部長を経験してるなら会社で管理職になることも可能だろうと感じた。
    メーカーで工場勤務の後、出産して庶務や事務でデスクワークのプロとしてキャリアを積んでいくというのも、現実的で身近に実例もあるので、参考になる。
    バリキャリでストレートに出世をめざすのでなければ、女性社員のモデルケースとして確立できる。
    いい本なので、勧めたい。

  • 女性が会社で働く,ということについて考えさせられる一冊。

    また社会学的な立場からの示唆により,自分が数字やメディアのキャッチフレーズに流されて,多くの事柄について事実誤認している可能性に気づかされた。

  • 概要:
    女性が働く上でぶつかる壁、例えば男性同期と比べて仕事を任せてもらえない、育児と仕事の両立、40歳を過ぎての妊娠、といった問題を取り上げて
    データを示し、現場の感覚を示し、女性がんばれと励ましてくれる本。
    ちくまプリマーは若者向けでもあり、就活の際の会社選びにも使える情報入り。
    仕事に活かせる点:
    営業事務という職種を取り上げ、「単線」「複線」「複々線」という仕事の進め方が紹介されていたところが秀逸でした。(来た仕事をそのまま流すのが「単線」。自分なりの思考や判断によって新しい道を拓いていくのが「複線」…というたとえ)
    社会というか、個々の意識と行動の変化が求められる時代。
    女性の流れで次は『リーン・イン』を読みたい。
    (さわ)

  • ハピキャリでいくか、バリキャリで行くか。そんなお話の本。

    まだこの著者の本意を理解していないだけかもしれないが、、、言ってることは次の2点が私には気になった。

    ・キャリア思考の人間にとって2択「勝間たんみたいに自論ぶっ続け気合戦略とかスーパーウーマンタイプ」か「出産したら、ま、キャリアダウンして諦めてね」あるから。あとの選択は、まぁ、あんまないね。

    ・「これまでは23歳から35歳くらいの10年くらいしか女子キャリア積めなかったけど、高齢出産おkだから40歳までキャリア積めるから、5年延びたしよかったじゃん!!」っていう締め。


    色々とこういう現実と観点があるのかと勉強になりましたが、圧倒的に絶望的になりました(笑)

    1000年後に生まれ変わったらどうなってるのか知りたいです、ニッポン。悟りを開くきっかけの本なのかといま錯覚中(笑)

  • 著者がリクルートグループで仕事とキャリアの変遷を20年以上みてきた経験から、社会の変化、その背景にあるもの、そしてそれにどうついて行くかについて語ってある。

  • 自分が就活してる時に読みたかった!!これから就職していく女性が一生をかけてどのようなキャリアを積めばいいのか?を提案している。
    回答の提示だはなく、課題はあるもののこれから社会全体で解決していかなければいけない、という終わり方ではあったけれど、下手に作者の意見だけを断定されるよりも良かったと感じる。

    私は、”育児休暇など、ずっと働ける制度が会社にあるか。そして取得できる雰囲気なのか”という視点で吟味して会社を選んだけど、
    妊娠出産の時だけでなく、ずっと働いていくならもっと考慮するべきことがあったな・・・と今なら思う。
    総合職でバリバリ働きながら家庭も両立させる、なんてまだまだ難しい。
    一部のキャリアウーマンを除き、ずっと働くなら、事務も立派な選択肢だった。。

    事務職ってダメな生き方ですか?―複線ワーカーの庶務は、驚くほど強いキャリア ・・・の章は私的に必見。

  • 女性の働きにくさなどについての考察。

  • 社会に出る前に読んでおけば良かった。良書です。

  • 女性の労働について現状がよくわかる。分かりやすい。働く女性の悩みに対して現状と解決に向けた取り組みに対して詳しくかかれている。と思った 結局は社会全体の意識が変わらなきゃいけないと思う。少しずつ変わってきているとは言え、まだまだ時間のかかる問題だと思う

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女子のキャリア―“男社会”のしくみ、教えます (ちくまプリマー新書)はこんな本です

ちょいな人々

荻原 浩

ちょっとおバカだけど憎めない人々の日常を、ユーモアたっぷりに描いた物語。

隣の庭木を憎む主婦、いじめられっ子と一緒に復讐する相談員など、「ちょい◯◯」な人をブラックユーモアも交えながらコミカルに描いた、全7話の短編集です。
どこかから回っているけど憎めない登場人物ばかりで、現実に遠くなく、こういう人いそう!と思わず納得してしまう面白さがあります。
もしかしたら、今、フツーにとなりにいるアノ人も、よく観察したら「ちょい」な人かもしれません...(笑)

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