女子のキャリア: 〈男社会〉のしくみ、教えます (ちくまプリマー新書 188)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 102
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480688903

感想・レビュー・書評

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  • まさに今、同じ内容の真っ只中にいる感じ。調べると色んな事が手に取るように分かるんですね。歴史背景や現在の状況や背景が丁寧に描き出されていて、初めて気付く内容もあり、充実した内容です。

  • 女性が総合職キャリア積み始めたのって、ここ10年の話なんだね。ってめっちゃ最近じゃん!って目からウロコ。女子校に通ってたせいもあって女でも、一本立ちできるようキャリア考えるのって普通だと思ってたのに、マイノリティだったとは。
    新卒で入った会社に女性総合職がゼロで憤慨したのが懐かしい。

    事務職の自分にとっては、第4章が参考になる。まずは複線、そして複々線ワーカー目指すわ。

    とはいえ、読んでてムカつく箇所もちらほら。ハピキャリとバリキャリ以外の生き方もあるよね。女はライフステージによって働き方変えて当然だよ。

  • 2012/12/19読了。本屋さんで見かけて衝動買い。著者がリクルートグループで仕事やキャリアというものに触れてきた経験や、女性事務職の転職相談を受けてきた経験などをもとにして、統計データに基づいて書かれていて、とても具体的で分かりやすく、共感して読めました。

    事務系の仕事中心に書かれてる部分は、営業だったり技術職だったりする人にはちょっと物足りないかと思いましたが、「単線、複線、複々線」の表現とか、単線のまま資格や語学に走っちゃうとかはどの職種でも同じですね。

    第5章の"「配慮」はされるが「理解」はされない。ママキャリの苦闘 ~両立の危機に直面する30代女子"と、第6章"「35歳」が女性を苦しめ過ぎている ~20代に修学・就職・仕事・恋愛・結婚・出産なんて…」が、非常に興味深いです。
    社会は変わってきているのにみんなの意識が変わっていないから歪みが生じている。確かにそうかも。自分もその歪みにやられているのかもしれないです。

    『日本は文化が違うから無理、なんじゃなくて、欧米諸国よりも少し遅れているだけ』とか、『子供は早く産むべき、というのは間違ってはないけれど、行き過ぎた認識が広まっている』というところは、とても勇気づけられました。

    職場のあまりの女子の少なさに、今のまま仕事続けていて大丈夫かとか、不安がだんだん深まってきていたのですが、明日からちょっと頑張ってみよう、と思いました。

    今日、韓国で初の女性大統領が誕生しました。韓国も日本と同じで女性管理職比率が低い国なので意外でした。やはり、必要に迫られて、着実に変わっていくんですね。

  • キャリアと結婚、出産に悩む30代女性へ向けた書籍。女性のキャリアについての歴史を紐解きながら、20代で修学、就職、恋愛、結婚、出産、育児まで全部をこなさないといけない、なんていう50年代から一向に変わらない周囲の視線や言葉にこれ以上振り回されなくてもいい。もっとキャリアを謳歌してもいいんだよ、というメッセージが綴られていています。
    育児休暇がとりやすくなった現在でも、キャリア形成に対極する最大のイベントである出産には、40歳でも産めるから、安心してねと諭す筆者。事務でもスーパー庶務なら十分食べていけるとも。

    専業主婦が勝ち組と揶揄される中で、キャリア形成に今の30代がどれほど共感できるかわからないけれど、女性の気持ちがよく現れているのは、恐らく冒頭の1981年の脚本の引用部分。
    「25、26になっても結婚しないとまるでどこかに欠陥があるように言われ、ちょっと結婚に夢を描くと高望みだと言われ、出世の道はすごく狭くて、女は結婚すればいいんだから呑気だと言われ…」。30年も前からなにも変わってないんだと驚き。
    日本は欧米に比べ女性の社会進出が20年遅れているだけだと繰り返し言われても、30年変わっていない様子を突き付けられると、社会の仕組みよりも、もはや女性自身が自分にかけている20代結婚出産、専業主婦こそが幸せという呪縛を解こうとしなければ、本当の自由は訪れないかもしれないと思いました。

  • 30代に今月足をつっこみ、そろそろ「う~ん」と感じるこの頃。
    各年代にむけての在り方的な感じが書かれてて、まだ大丈夫と思う感じと頑張りどころかなと思う感じになった。

    職場的に恵まれた環境にいるし(まぁ、そうなるまでがんばったけど)、仕事内容では性差は感じるけど、キャリアって面では、差がないからなぁ。

    けど、出産育児はこれからのことやから「ふむふむ」ってなるところも多いにあった。

  • そっか、ロマンティック・ラブ神話。1980年代専業主婦モデルって、神話だったのか。確かに、まだ根強く語られていますが、だいぶ崩れて来ましたね。豊かで快適で幸せだったから、忘れられないのかなぁ。
    どんな形であれ、皆が自分の力を惜まず使える社会になれば良いのに。
    私は孫が欲しいけど、道は果てしなく遠い。

  • うーん、期待はずれだったかも。
    自分の職場環境とはちがう話が多かったから、入り込めなかったのかな。
    それにしても、ええ~…と思う部分が多々。
    以下、あくまでも個人的感想です。

    ◆121ページ・座談会③
    「男社会で思いっきり頑張っている女性」3人が出てきて、もちろんかっこいいんだけど、
    ”こんなに頑張ってる私かっこいいでしょ?!オーラ” を醸し出していて、ちょっと…。
    いちいち、事務職や派遣の女性を貶める発言をしているのもひいた。
    ただの給湯室での悪口じゃん。

    まぁそれだけざっくばらんでリアルな気持ちってことか。

    ◆172ページ
    著者いわく…既婚子持ち女性は、帰宅後も家事の合間をぬって残務をしていることを
    アピールするために、「わからないことがあったら、まだ会社に残っている上司に
    電話をする」のが良いらしい。
    しかもその電話の合間に、子どもが「ママ、おなかすいた」とか言っていると効果的
    だそうで。

    いやいや、せこくないですか?


    とまぁ色々ありますが、「なぜ、そんなに若い女性を追い詰めるのか」には共感しました。

    早く結婚しろだの早く子ども産めだの…
    22歳で大学を卒業した女性が30歳までに成し遂げるには、時間も無いし荷が重い。

    そのことに気付けよ社会! いや、見てみぬフリするな社会!

  • 女子のキャリア / 海老原さん

    「ハピキャリとバリキャリ」「一般職での勝ち方」「女性活躍先進企業の見分け方」などに触れ
    「女性のキャリア」を様々な側面から分析・検討した一冊。

    「最初から男女が同じように叱られ、振り回される必要がある」というのは腑に落ちた。
    ただ、もっと新しい本を読むべきだな〜と

  • ちくプリは中高生の視点に立って読むのが常なのだけど、今回は自分のキャリアに悩んでいたところに見つけ、「女子のキャリア?私が知りたい!」と藁にもすがる思い(失礼)で手に取った。
    でも、期待していたような答えは得られず。(本の内容云々ではなく悩みなんてそう簡単に解決しないし、営業とか経理とかそういったキャリアの積み方をしていない私には縁遠かった)
    内容はとても具体的で、また様々な年代、働き方に配慮して書かれていて、大学1、2年生のうちに読むと、就活とか仕事とかイメージできて良いなと思った。
    でも、「40代でも妊娠できる」という意見には違和感が拭えなかった。確かに「20代女性を追い詰めすぎ」という意見には拍手喝采を送りたい気持ちにはなったけど、40代での妊娠が難しいのは厳然たる事実であって、妊娠するとかしないとかに伴う女性の負担をあまりにも軽視しすぎだと思った。

  • 女性の社会進出のこれまでの変化と、
    これからの方向について語られています。

    仕事がしたい、結婚もしたい、出産もしたい!
    しかも年齢的にタイムリミットが間近だ…!
    と考えているような女性に勇気をくれる内容だと思います。

    ただ、伝えたい年齢の対象が広すぎて、
    ぼやっとした印象が残ります…。

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著者プロフィール

雇用ジャーナリスト、経済産業研究所コア研究員、人材・経営誌『HRmics』編集長、ニッチモ代表取締役、リクルートキャリア社フェロー(特別研究員)。
1964年、東京生まれ、大手メーカーを経て、リクルート人材センター(リクルートエージェント→リクルートキャリアに社名変更)入社。新規事業の企画・推進、人事制度設計などに携わる。その後、リクルートワークス研究所にて「Works」編集長に。2008年、人事コンサルティング会社「ニッチモ」を立ち上げる。『エンゼルバンク─ドラゴン桜外伝』(「モーニング」連載)の主人公、海老沢康生のモデル。
主な著書に、『「AIで仕事がなくなる」論のウソ』(イースト・プレス)、『雇用の常識「本当に見えるウソ」』(ちくま文庫)、『面接の10分前、1日前、1週間前にやるべきこと』(小学館文庫)、『仕事をしたつもり』(星海社新書)、『女子のキャリア』(ちくまプリマー新書)、『無理・無意味から職場を救うマネジメントの基礎理論』『経済ってこうなってるんだ教室』(ともにプレジデント社)など。

「2018年 『名著17冊の著者との往復書簡で読み解く 人事の成り立ち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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