地球経済のまわり方 (ちくまプリマー新書 213)

著者 :
  • 筑摩書房
3.20
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本棚登録 : 88
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480689146

感想・レビュー・書評

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  • 教材研究用

  • 経済を勉強する入口という感じの本。
    経済活動の一番いいバランスとは?今の日本の状況は?とか、グローバル化が進んでに世界はどうなったのか?
    例えを交えてわかりやすく書かれていて、この一冊で終わるのではなくもう少し詳しく、と経済への興味が広がる一冊。
    ちくまプリマー新書はやはり読みやすい。

  • 確か、『新聞記者』望月がどこかで本著者に触れている中で、”信のおける人”的内容だったから、一度その著作を、ということで入手。読みやすそうなプリマー新書から。
    2/3くらいまで読んで、とりあえず物足りなさが大。ただ残り1/3、世界経済俯瞰の段になって、一気に興味深い内容になった。予備知識が不可欠で、基礎的な部分に割く頁がどうしても長くなってしまう分、最後の主張部分にかけての振れ幅が大きくなったということか。

  • 地球環境について触れているかと思って手にしたが環境には殆ど触れずにグローバル化した経済の理想と現実のギャップやユーロ、貿易などについて分かりやすく?(若者には分かりづらい比喩が多いクロサワ映画やベニスの商人などもしかしたら私が無知なだけ?)を使いながら書き連ねている本だった。
    経済成長やグローバル化に反対するわけでもなく経済成長やグローバル化は大いに賛成だが今のグローバル化などはカネ、モノ、ヒトの順になっていて健全ではないといった主張だった。
    また日本のような国は成長しきっているから他の視点を持つべきというのもよくわかった。
    この2つの点は同意、リッチスタンに触れていたのも好印象。
    経済学に触れた事がある人には少々物足りないと思うので経済学に触れてない人が読んだ方が新鮮で面白いかもしれない。

    2020/05/24 追記
    経済学を曲がりなりにも4年間学んだ結果著者の主張がめちゃくちゃな事を知った。
    このレビューを書いた時の自分の無知を恥じる

  •  エコノミストしてシンクタンクで働いたことのある著者が、中高生向けに分かりやすく、経済や金融、日本、アメリカ、ヨーロッパの経済の歴史や現状を解説したもの。随所にシェイクスピアやスティーブン・キングの小説、オペラ歌手、聖書などのユニークな例が出てくるのと、巧妙な語り口が落語を聞いているようで、スラスラ読めてしまう。
     なかでも気に入ったのは、FTA(自由貿易協定)への批判の中で、「相手限定・地域特定は、自由・無差別・互恵の原則に対する明確な違反行為だ。そのような貿易のやり方を『自由貿易』とはしゃらくさい。そんなことをいうやつらは、束になってかかってくるがいい。全員、刺身にしてやるぜ。」(p.177)となっており、突然何が起こったのかとか思うが、「本書のプロローグにご登場いただいた三船敏郎扮する用心棒の浪人さんなら、きっとそういうに違いない。」(同)という感じで、著者も楽しんで書いているあたりがいい。
     感じたことは2つあって、1つは経済学そのものの面白さ、現象だけを見るのではなく、「現象に惑わされず、その原因を見極めようとする」(p.85)、論理がつながっていく快感というのを味わうことが出来る。また、「最もシンプルな答えにばかり飛びついていると、頭の中まで、すっかりシンプルに単純化してしまう。」(p.162)なども、経済学だけでなく、全ての学問に共通することで、知的な興味を活性化させるのに必要な態度だと思った。あと、「合成の誤謬」(p.108)という、「個別的にみれば合理的な事柄を総合=合成してみると、とんでもない自滅のコースにつながっている状態」(同)というのも、色んな場面で起こりそうだなと思った。おれは英語の教師だけれども、1文1文を正しく読んでいるつもり、でも全体として何の話か分からない、むしろ思っていることと逆だった、みたいな感じだろうか。ミクロの視点とマクロの視点の重要性。
     もう1つは経済とは「経世済民」で、「情けは人のためならず」のような倫理的な意義があるという側面を感じた。
     経済の知識が多少なりともある人にとっては物足りない内容だろうが、おれにはちょうど良かった。著者は中2の時にはエコノミストになろうと思っていたらしいが、高校の時の政治・経済だってもっと面白い科目だったんだろうなあと思うと、学問の面白さに中高生で気付けるというのは幸せなことなんだなと思う。あと、スティーブン・キングのThinnerという作品は面白そうだなと思った。(16/08/29)

  • 2014年9月25日購入。
    2014年11月3日読了。

  • この著者はやっぱり信じられます。リフレ派ではないが 普通の人たちの生活のことを思ってくれている

  • 久米書店

  • 地球経済を分かりやすく解説した本。そもそも「経済」の語源が「経世済民」世を治め、民を苦しみから救う。というものだったことにビックリ。そんな意味あったんだ・・

  • 2014年5月に実施した学生選書企画で学生の皆さんによって選ばれ購入した本です。
    通常の配架場所: 1階文庫本コーナー
    請求記号: 333.6//H22

    【選書理由・おすすめコメント】
    「風が吹けば桶屋が儲かる」のはなぜか。経済学を学んでいるというより推理小説を読んでいるような、謎解きを楽しめる本で、初学者でも受け入れやすいと思ったため
    (社会経済システム学科2年)

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著者プロフィール

1952年生まれ。同志社大学大学院ビジネス研究科教授。
主著=『新・国富論――グローバル経済の教科書』(文春新書、2012年)、
『老楽国家論――反アベノミクス的生き方のススメ』(新潮社、2013年)。

「2014年 『徹底解剖国家戦略特区』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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