今こそ読みたい児童文学100 (ちくまプリマー新書 214)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 504
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480689177

感想・レビュー・書評

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  • 読みたい本をメモしながら読もう!…と思い、数ページ読んだところで、これは目次をコピーした方が早いと気付いてしまいました…!
    どの本の紹介も2~3ページとコンパクトなのですが、読みたい気持ちをかき立てられる文章なのです。
    さすが、赤木かん子さん!

    誰もが題名を知っている名作も、聞いたことのない題名のものも。
    おそらく普通の市立図書館では書庫に入れられてしまっているような児童書も紹介されており、書架の間を歩いているだけでは出会えない本も紹介されているのがうれしいです。

    紹介されている100冊の本のうち、読んだことがあるのは数冊でした。
    まだまだ読みたい本がたくさんあることがうれしくもあり、もどかしくもあり。
    ぼちぼち読み進めていきたいと思います。

  • 私の児童文学においての師匠というか指標と言える赤木かん子さんの本。
    悪いけど、児童文学を除けば私に何が残るのか的に児童文学にのめり込んできたわたくしに、一体何を言おうというのか。
    と思って読んだら、恥ずかしいくらい児童文学が読めていなかったわ。

    文学全集に収録されるくらいの作品は読んでいる、
    けれどもそれ以上の、またはそれ以外の読みどころのある作品を読めていなかった私。

    年をとって、今の文字が小さく感じられるようになる前に、なんとか児童文学を読みなおしたいと思いました。
    児童文学も絵本も、文字が小さくて読みにくくなっても、新しく出版されるのならば、読める。
    けれども、作品が古いと判断されてしまえば図書館からも姿を消してしまう。
    多分今が最後のチャンスなのだ。

    本当に座右の銘としてこの本を手元に置き、読むべき本を読みたい。
    子供だましではなく、子どもに媚びるのではなく、子どもの目線で世の中を見て是非を問いたい。
    思うほどに余生は長くなく、焦る気持ちをなだめながら、読書欲と向き合うこの頃。

  • 赤木かん子さんのフランクさが好きです!
    「あ、この本はちょっと読みにくいからここから読むのがおすすめ!」とか、「えぇ?!…ってもうまず、ここからぶっ飛びました!」とか本の紹介の仕方が素敵です!
    読みたいなぁ〜と思う本が沢山ありました!

  • 「はじめに」に書かれているとおり、
    これは「物語の好きな大人のための」児童文学ガイドです。

    目次をパラパラみてみると、
    わたしよりちょっと上の世代、
    60代とか、70代とかの方は、
    「あ、これ知ってる!」「お、これも読んだ!」「わ、これ好きだった!」
    ってな感じで、懐かしいタイトルが並んでいそう。

    わたしは、半分くらいは(ジュブナイルかもしれないけど)読んでて、
    あとの四分の一はタイトルだけ知ってる、
    残りの四分の一は知らなかったって感じでした。

    でもね、「名作」系は、かん子さんが書いてるとおり、
    子どもって自分が「理解できたところ」だけ覚えているせいか、
    ジュブナイルだったせいか、アニメの印象が強いのか、

    「知ってる」というイメージとか、
    印象深いシーンとかしか、覚えていない。
    あれ? 最後はどうなったんだっけ? と思う作品が結構多い。

    今読んだら、かん子さんの言うとおり
    「え? こんな話だったの?」と驚くことになりそう。。
    ちょっとコワイような、楽しみなような。(^-^;)

    子どもの時には、読み飛ばしていた「大人の事情」がわかるこの歳になって読んだら、
    全然別の物語が浮かび上がってくるんだろうな、と思います。

    それと同時に、子どもの時に共感した感覚を思い出すことができるかな?
    普段、大人の顔をして忘れているけれど、
    わたしの心の奥に核のように残っている「内なる子ども」も、
    懐かしい物語のそこここで、わたしを待っていてくれるかも。

    家族がみーんなでかけてしまった静かな家で、
    あるいは、
    一人で入った美味しいコーヒー屋さんの隅で、
    懐かしいあの本、知らなかったこの本を、ゆっくり読んでみたい、と思いました。


    で、一つ老婆心ながら。

    ここに挙げられた本は、
    「物語の好きな『大人のための』児童文学」です。

    『ここに書いてあるから、
     わたしの好きなこの本はやっぱりいい本なんだわ。
     だから、今の中学生や高校生にも読ませなくっちゃ!』

    とは、ゆめゆめお思いになられませんよう。

    今の中高生には、
    「『中高生のための』物語」がありますので。

  • 自分では子供の頃にもたくさん本を読んでいた
    と思っていたが、ここに紹介されている本は
    ほとんど知らなかった。

    まずタイトルからして、
    あまり手に取らない感じの外国文学。
    それを読んでみたいと思わせる
    赤木さんの上手な紹介。
    今から読んでも遅くない、
    大人も楽しめそうな児童文学の数々だった。

  • ガイド本としてすごぶる魅力的。愛情と愛着を持ちながらも、人に勧める難しさ、限界も弁えていらっしゃる。ジャンル分けも「オーストラリア」なんていかしているし、子どものこと、大人のことを双方を理解しながら、文を書いていて、この人の勧めるものならば、まずは信じて読み切ってみようかな、と思えました。100のうち9冊しか読んでない(!)から、これからの人生が楽しみだ。

  • (2024/02/05 1h)

  • 名作児童書を紹介してくれる本。
    好き嫌いは分かれそうな気がしますが、素敵な本が紹介されています。

  • 大人が児童文学を読む想定で、独自の切り口で100冊の児童文学作品が紹介されています。著者の感想が率直な感じだし、作品の主題に関する分析が鋭くて面白かったです。この作品のこの部分は読み飛ばしていいと書いてたりとか、自分は好きだけど人にはすすめない本があえて載ってたりとか、この作品はこういう人におすすめとか、自分が好きだからすすめるというだけでなく幅広い人を対象に客観的に書かれてるところが読みやすかったです。
     

  • 独特の表現、言い回しが面白い!
    読みたい本がたくさんあった。
    さっそく図書館にリクエストしました!

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著者プロフィール

松本生まれ、千葉育ち。
法政大学英文科卒。
1984年、“本の探偵”でデビュー。
現在は、子どもの本や文化の紹介、ミステリの紹介・書評に活躍中。
好きなものは、温泉と民族伝統芸能と美味しいゴハン。
著書
『こちら本の探偵です』(径書房)
『子どもの本とごちそうの話』(径書房)
『魔女のよせなべ』(径書房)
『かんこのミニミニヤング・アダルト入門1・2』(リブリオ出版)
『この本読んだ?おぼえてる?』(フェリシモ出版)
など

「1988年 『魔女のよせなべ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

赤木かん子の作品

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