感染症医が教える性の話 (ちくまプリマー新書 269)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480689702

感想・レビュー・書評

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  • 性感染症、性についてのお話からの、絶対恋愛論がとても良かったです。
    お互いに、相手を生涯愛する前提でともに過ごし、相手のことを尊重して過ごしていくということ、と受け取りました。
    10代でこういう本と出会えると、その後の人生がより安心な、幸せなものに向かっていきそうだなと感じました。

  • 10月新着
    東京大学医学図書館の所蔵情報
    https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_search/?amode=2&kywd=4311486569

  • もちろん性の話だし、性感染症を防ぐための性教育の話なのだけれど、射程はそこだけにとどまらず、どう生きるか、どう人を愛するかというテーマに帰着する。語り口も軽妙で非常に面白い。こういう本を他人に勧めるのは気がひける感覚が私にもあるのだけれど、できるだけ多くの人に、特に中高校生には読んでおいてもらいたいと思う。

  • 内容は中高生(高校生?)向けの性教育。
    医者だし性感染症の知識と防衛策についてがメインかなと思ったら,そのかなり上を行っていて,「絶対恋愛」という恋愛論を展開していく。一人を一生涯愛し続け,自分より相手を優先するべし,と。
    感染症のリスクを極小化するには,感染源との接触を断てばよいのは自明の理。性感染症も同じで,リスクをなくすには,誰とも一切の性的接触をしなければいい。しかしそれでは人生つまらない。
    性愛は悪いものではなく良いものだ。抑えられない衝動もあるだろう。
    そこでその相手をただ一人の人に限って,誠実におつきあいをするなら,その愛の価値はいっそう高まるし,おまけに性感染症のリスクも低く抑えることができる。まさに一石二鳥!
    そしてその生涯の愛を見極めるためには,ある程度大人になっていなくてはいけない。なので君たちくらいの年齢でのセックスはあまりおすすめしない。でも禁止はしないから,予防策はしっかり教えておくよ。
    …まあ正論だけど,中高生相手に「絶対恋愛」とか言えるのってなかなかすごいと思った。

  • 17/02/28。

  • ひと通り性感染症について学びたいと思い手に取ったが、性教育についての話がメインだった。性教育に関しては考えが深まった。感染症としては病名、病原菌、感染経路が少しだけ書いてあるだけだった。

  • 367.9

  • 2017/1/1読了。新年一発目、発売日に買ったのに読み終わるのは年が明けてからになってしまった。

    この著者の今回の内容が何かを思い出させるなぁと感じていたら、本文中で著者自身が出した「ヴォルテール」の文字を見て「あ、『寛容論』か」と思わず声にしてしまった。でも、この本の本文中にある文章は読み返した『寛容論』の中には見つけられず(似たような言葉はあったが)。
    でも、どっかでヴォルテールさんがこの文章言ってたの読んだ気がしたんだけどな。

    さて、テーマは性教育についてだが単なる知識の伝達ではなく、思考方法というか「答えのない問題に対する考え方」を少し学ぶことの出来る本になってるのかなと感じる。

    あと、「自説を否定的に見直す」ってヤツを私も今年心がけてやってみよう。

  • 一気に読みました。言葉の言い回しは別としても、子どもたちに話している内容自体が、ほぼ、一致していました。非常にクリアカットでした。

  • 面白かったです。
    大学生とかに是非読んでほしいです。
    一時間目:性と感染症
    二時間目:中高生はセックスしてよいのか?
    三時間目:性を伝えにくくしているものとは?
    四時間目:正しいセックスなんてない
    五時間目:絶対恋愛という可能性

    私も性教育をした経験があるので、どう伝えるか悩むところもたくさんありますが、感染症という切り口から一般の人たちにどう伝えるのか、その伝え方が面白かったです。
    知っていることも多かったですが、様々な文献(論文はもちろんですが、小説など)も引用されているの印象的でした。
    近親婚、いとこ婚については詳しく知りませんでした。
    リスク回避のためにセックスしないというのは寂しい話です。

    今の大学生には少し難しいというか、実感がないかもしれないですが是非一読していただきたい本です。
    学校の先生や、医療者にはもちろん読んでいただきたいですね!

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著者プロフィール

1971年、島根県生まれ。島根医科大学(現・島根大学医学部)卒業。神戸大学都市安全研究センター感染症リスクコミュニケーション分野および医学研究科微生物感染症学講座感染治療学分野教授。著書に『コロナと生きる』(朝日新書、内田樹との共著)、『新型コロナウイルスの真実』(ベスト新書)、『僕が「PCR」原理主義に反対する理由』(集英社インターナショナル新書)ほか多数。

「2022年 『撤退論 歴史のパラダイム転換にむけて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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