ピスタチオ

著者 :
  • 筑摩書房
3.52
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本棚登録 : 1261
感想 : 224
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480804280

感想・レビュー・書評

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  • なんかストーリーに無理がある。
    読み進むのが難しく感じた。
    この作家の作品、連続してスケールの違う似た傾向のを読んだ。
    アフリカ、精霊、民話、呪術、入り込むのが難しかった。

  • おもしろかったけど好きなのかそうでもないのか、ちょっとよくわからない不思議なかんじ。
    序盤の、日本での棚の日常、愛犬の病気と入院のストーリーは、それはそれでよかった。心理描写がすごいよね。梨木さん。うんうんわかる。私もそう思ったことある!!と共感すること雨あられw ちょっと思ったこと、心の機微をひとつひとつ拾っていくんやもん。丁寧だわー。すごいわー。

    舞台がアフリカに飛んでからのストーリーは、大大大好き。アフリカ、すき。呪術だのふしぎな民俗だの、めっちゃ好きですもん。内戦の関係者を入れる必要はあったのかしら。エイズ、ゲリラ、民族対立、ハードな要素てんこもり。。。

    最後の、棚の書き上げたお話、これも、好き。どこかの国の民話調でね。好き好き。

    これら3つの、とても異なるお話ががっちゃんこしている、のねー。

    1歳児のお昼寝、夜の寝かしつけの際にごろンと寝そべりながら、1週間ほどかけて読みました。ひまつぶしってかんじかな。もうのめりこんで、読み終えるまで本を手放せないってまでにはなりませなんだ。

  • やっぱり好きだなぁ、梨木香歩さんの小説。

    村田エフェンディ滞土録もそうだけれど、現地の生活、人柄、風景など描写がすごく丁寧で、自分の人生で一度も行ったことのない場所だけれど想像が出来てしまう。
    そして、すっと物語のなかに引き込まれてしまう。

    なぜピスタチオというタイトルなのだろうと思っていたけど、最後まで読んで納得しました。
    最後に棚が書いたお話好きだなぁ。

  • 以前家守奇譚を読んでから、梨木さんの本は読んでいなかった。呪系の話はいまいち入り込めない。ああ、呪医。
    ピスタチオが、いつどのように出てくるのか

  • 前線の通過、カモの渡り、マースの病、アフリカの民話、ダバ、洪水、胡弓の調べ、ウガンダ、ウィッチ・ドクター、憑依、ジンナジュ、クライアント、ミドリ、LRA、HIV、ナカイマ・ツリー、ルウェンゾリ、…ピスタチオ。
    すべては、繋がり、死に、生まれ、また流れてゆく。

    一見、関連性が無さそうな言葉だが、読み終わった後には全ての言葉が繋がり読了後には爽快感があった。

  • 老犬との暮らし。恋人や家族との距離。異常気象。HIV。LRA。死者。
    アフリカ。ウイッチドクター。ジンナジュ。ダバ。憑依。
    そして、ピスタチオ。

    目の前の現実と靄の中に居るような非現実。それらを行ったり来たりしながら、でも違和感なく織り込まれた不思議な話。最後の物語が余韻を残しながらも、全編を解説してくれたかのように読後のスッキリ感を与えてくれた。

  • 低気圧で頭痛、老犬との生活、風景の描写など、とても共感し読み始めた。
    痛みに耐えるわんこのところは、大学病院の嫌な雰囲気などリアルで、とても苦しかった。 
    アフリカに渡り、呪術を調べていた知人の死について調べていくと、ウガンダの内戦、災害など様々な現実と、翠が呼ばれた意味、亡きカタヤマさんを通して意識が繋がって...一気に読まされた。
    最後の棚の小説、噛みしめたい。

  • ライターの仕事をしている棚は、アフリカのウガンダに取材に行くことになった。なーんてあらすじでは全く語れない、紗を一枚通したような世界が描かれた物語でした。本当の名前ではない「棚」というペンネームを通して見た世界、それが自分の望んだ、希望している世界という感じがしました。母親とも近くに住んでいても遠く、恋人と結婚するわけでもなく、理解できる部分もできない部分もあり、そして興味を持った人たちは既に死んでいて、取材先では翻訳を通じないと会話もできない。全てが直接の触れあうものではなく、何か一枚の膜を介さないと触れあえず、それでも、それを通して世界を見る。伝えていく。

  • 2010-10-21

  • アフリカまで行って帰ってくる話。歌物語みたいに、最後に小さなお話しがあって、その詞書。その入れ子の感覚がとてもおさまりがいい。そういえば家守奇譚もこの構造だった。

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著者プロフィール

1959年生まれ。小説作品に『西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』『丹生都比売 梨木香歩作品集』『裏庭』『沼地のある森を抜けて』『家守綺譚』『冬虫夏草』『ピスタチオ』『海うそ』『f植物園の巣穴』『椿宿の辺りに』など。エッセイに『春になったら莓を摘みに』『水辺にて』『エストニア紀行』『鳥と雲と薬草袋』『やがて満ちてくる光の』など。他に『岸辺のヤービ』『ヤービの深い秋』がある。

「2020年 『風と双眼鏡、膝掛け毛布』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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