キャラクター精神分析 マンガ・文学・日本人(双書Zero)

著者 :
  • 筑摩書房
3.30
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本棚登録 : 292
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480842954

作品紹介・あらすじ

涼宮ハルヒ、多重人格、いじられキャラ、DOB君、サンリオキャラ、Twitter、初音ミク、せんとくん、AKB48-。キャラ文化の諸相を横断し、究極の定義を与える。10年代の批評言語を刷新する画期的論考。

感想・レビュー・書評

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  • 資料ID:21101812
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  • 系譜学的なアプローチで考えれば、やはり近代以前の宗教文化にキャラの淵源はあると考えた方が通史的な合理性はある。つまり人間でない何かとのコミュニケーションを可能にするための擬人化インタフェースとして神=キャラが要請された。それは脳のコミュニケーション機能を人間でないものに転用したものなので、強度は申し分ない。古代においては、山の向こうから来る人の姿をしたものが人間かどうかすぐに決定することはできなかっただろう。だから神とのコミュニケーションは必ずしも特殊なものではなかった。人間相手とのやりとりの延長だったはず。そうして生まれたキャラを媒介とするコミュニケーションが宗教から芸能(演劇や文学)にも伝わっていって、むしろ近代以前の基調はこちらであった。と考えるとすっきりすると思う。

  • おもしろそうって思わせるライトな話題から、すぐに専門的な論文になる。
    いくら頭を捻っても追いつかず、何度も読むのを断念しそうになった。

    本文中に登場した、りはめより〜に興味を持った。次に読みたい本を知った事がこの分厚い一冊を読みきった収穫だ。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/56139

  • 精神医学の話が割とガチめなのでそこがボトルネックになってなかなか読み進められない。ちなみに「キャラ」についての分析で精神医学(離人症、とか乖離性人格障害、とかDIDとか)を扱ってる。



    「キャラクター」は登場人物のことで、「キャラ」とは付け替え可能な人格・のようなもの。…って感じで使い分けられてると感がるとよい…のかな。伊東剛さん「デヅカ・イズ・デッド」での定義による。以下孫引きだけどp88より抜き書き
    『多くの場合、火っかう敵簡単な線がを基本とした図像で描かれ、固有名で名指しされることによtって(あるいはそれを期待させることに寄って)、「人格・のようなの」としての存在かんを感じさせるもの』(キャラの定義)
    『『キャラ』の存在感を基盤として、『人格』をもった『身体』の表象として読むことができ、テクストの背後に≪人生」や『生活』を想像させるもの』(キャラクターの定義)
    となってる。ちなみに以前読んだ「キャラの思考法」でも「キャラ」「キャラクター」の定義として引用されていた。


    光が丘図書館361.5


    「重出立証法」柳田國男 よくわからなかったから後で調べとこ

  • 学術的にキャラクターを説明。自分には難しかった

  • ・欧米キャラ:隠喩(世界の不連続性)・日本キャラ:換喩(世界の連続性) ・かわいい:矛盾概念の集合・キャラ:内面=意味=図画・キャラ:複製可,転送不可・キャラクタ:複製不可,転送可・マンガ:感情表現メディア,複数感覚を同期的に強制喚起・顔:固有性の文脈・キャラ化文脈はメタが存在しない・欧米:明示文脈・日本:暗黙文脈・801:キャラのキャラクタ化・萌:キャラクタのキャラ化・おたく:虚構志向・マニア:実体志向・ データベース理論:元ネタの匿名的抽象化 ・主体とキャラ:多対多・キャラは再帰的記号・キャラ=同一性

  • 読みづらい…。オタクの人は共感しながら読むのかもしれませんが、まとまった前提知識がないので個々の話はなるほど?とか思うのですが最終的になんだかよくわからないです。それにあたかも常識のように固有名詞がポンポン出てくる。最後まで読むのかしんどい

  • 2012.11.27 推薦者:おっつー(http://ayatsumugi.blog52.fc2.com/blog-entry-228.html

  • 斉藤環の著作は苦手なんだ。いつもおおもとの論旨をとらえることができない。

    いろんなサブカル的現象の著述ばかりに目が行って。

    断片的な論理は理解できるが、話が進むにつれてほろほろと綻んでゆく。 集中力の問題かな。ためいき。

    キャラとキャラクター。固有性と同一性。

    うーむ・・・(無言)

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著者プロフィール

斎藤環(さいとう・たまき) 精神科医。筑波大学医学医療系社会精神保健学・教授。オープンダイアローグ・ネットワーク・ジャパン(ODNJP)共同代表。著書に『社会的ひきこもり』『生き延びるためのラカン』『まんが やってみたくなるオープンダイアローグ』『コロナ・アンビバレンスの憂鬱』ほか多数。

「2023年 『みんなの宗教2世問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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