- Amazon.co.jp ・本 (155ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480878632
作品紹介・あらすじ
どうぞ私たちの夢、小さなパン小屋をお願いいたします。-ある日、東京の建築家・中村好文のもとに北海道のパン職人から、設計依頼の手紙が届いた。試行錯誤を二人三脚で愉しむ建築家とクライアントの普請の記録。
感想・レビュー・書評
-
施主の神さんご夫妻が、中村建築の大ファンで、その熱意とセンスが中村さんを動かしたんだなぁと思いました。
そして、中村好文さんが、信頼して仕事を任せられる建築家や家具作家が北海道にいるんだ、ということもわかり嬉しくなりました。その方たちの作品にもこれからはぜひ注目したい。
新しくなってからの店舗にはまだ行ったことがないので近いうち必ず行きます!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とても素敵な本。
いつか真狩村のJINへいきたい。
設計料の半分をパンで支払う。
パン屋か、設計事務所のどちらかがなくなるまで。
パンはつまり、お金となるのかならないのか。
お金以上の意味と価値がある、と私は考えた。
つまり、この関係においてパンが通貨であるのか。
資本となるのか。
パン資本主義?
そして、神さんと中村好文よしふみさんとの、お互いにファンであるというような関係性が素敵だった。
そして、設計とは単に設計することではないのだな、と知った。
単にパンが好きだから手に取ったのだが、なぜか読後に涙が出そうになった本。
-
美しい。
神さんの作るパンが食べたいよう。
薪窯で焼いたパンはやっぱり特別だ。
それにしても旧窯小屋だったあの小屋、信じられないほど美しいな。
あんな空間で毎日本を読んで自然が見られて、美味しいパンが食べられたら、もうほかには何もいらない。
あのシンプルな空間が、涙が出るほどに心にグッときた。 -
なみだがでてきそう
こんな仕事が出来たら幸せ -
建築家と施主の理想形のひとつなのだろう
お互いによい建築家、よい施主であることを認めあっていいなあと思う
お互いのわずかな言葉をもとに建築が形作られるのも興味深い
建築はこうやってできて行くんだなあ -
2023.08.28
大好きな中村好文さんのずっと読みたかった本をついに手に入れた。
予想通りめちゃくちゃ良い本だった。手紙でのやりとりもほっこりするし、お二人のお人柄があってこそできた奇跡の建物だったんだろうなあ。
真狩村は遠いけれどいつかブーランジェリーJINを訪ねてみたい。(お隣のニセコのレストランにも)
役目を終えたパン小屋がゲストハウスの小屋になっているのがとてもよく、現在新居の隣にあるうちのレンガ小屋もこんなふうに改装したい!!と妄想と期待が膨らんだ。(パン小屋ほど広さはなさそうだけれど)
いつかその時の参考になるように、本棚に大事に入れておきます。 -
ホッと心が温まる建築のお話。
依頼から建物が出来上がるまでの手紙のやりとりが書かれた本だったが、神さんの肉筆は出てこなかったのでは一体どんな字を書くのだろうと思った。
建築家って自分の中の考え方が確立された人が多いと思う。中村さんは神さんと自分がすれ違っているのでは?と思った瞬間、そのすれ違いを明確に言語化して伝えているのが、かっこいいし、その想いに対してすぐ向き合う神さんもとてもかっこよかった。
なんていうかかっこいい人たちの物語だったなと思う。
中村さんの言葉にもあったとおり、最近の建築は外見だけ飾り立てたものが多くて、使い続けること、機能性に重きを置いたものは少ないと思う。こうやって信念を持って、作り上げる人がいるなら、まだ私も諦めちゃダメだなぁと改めて痛感した。がんばります。 -
「なにもない」から「住まう」まで、なんてすごいことだろう。機能的に、満足するように、を叶えるための思考と相談とすり合わせの作業は何度読んでもわくわく。
魅力、しか詰まってない一冊。 -
新しく家を建てることにしたパン屋さんと建築家・中村好文さんとの往復書簡。
お互いの、住まいに対するこだわり、そこで暮らし、パンを焼くことへの憧念、愛情がすごくよく感じられる。
こんな過程で、家を建てて暮らせたら、幸せだろうなぁ。 -
まったくもって個人的ですが、いつかパン屋をやりたい三谷龍二さん好きとしては、もう垂涎の一冊。