- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784484111025
作品紹介・あらすじ
ディズニーランド、交通渋滞、クレジットカード、感染症、大学入試、災害保険、ドーピング検査、テロ対策、飛行機事故、宝くじ-10のエピソードで探求する「統計的思考」の世界。そのウラ側にある数字を知れば、統計学者のように思考し、自分の世界を自分で支配できるようになる。
感想・レビュー・書評
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統計学の本にありがちな「数字に騙されるな!」という内容ではなく、ディズニーのファストパスからテロ対策に至るまで、実は統計学が使われてるんだよ、ってことを丁寧に解説してくれている。わかりやすく読みやすい。丁寧すぎて、ちょっとくどいけど。
統計学者は、ただ単に集計した数字ではなく、「バラツキ」を見てそこから真実は見抜いていく、というのはタメになった。自分の今のモノの見方では、ほうれん草まで辿り着かない。統計学者の見方・考え方、意識しよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ネーミングは最悪。まあ、草の根の応用的な統計学という点では『ヤバい経済学』とオーバーラップする部分もあるのだろうけど、著者も違えば出版社も違うのだからそりゃないだろ。ましてや中身は悪くないのだから。
というか個人的にはとてもおもしろかった。制約理論の統計学的な観点やベイズ推定の入門、グループ間の比較に、稀に起こる事象の取り扱い、因果関係と相関関係の違いという、「統計の不思議」みたいなツボを突いたテーマを題材に繰り広げられる応用場面の紹介がおもしろい。
特にそれぞれのテーマで似たような2つの事例を示し、かたや成功、かたや失敗、その違いは何なのかみたいな描き方をしているところが良い。厳密に言うとどちらも成功とは言い難いケースもあるのだが、そういった統計学の扱いの難しさも含めてビジネス的に良い教科書だと思った。 -
Kindle経由で。渋滞の話とディズニーランドの話は面白かったけど,そのあとはひたすら事例紹介で読み進めるのが辛かった。どういう検定法を使ってどういった解釈をするといった説明はなく,統計学を使った事件解決事例ばかりなので,実用書的ではなく,読み物的。統計を知っている方は最終章を読み,気になった部分の該当章を読み,巻末の文献集を活用すれば十分かも。
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思ってたのと違う。訳者あとがきにその理由が書いてあった。
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考察
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多くの本は「統計学は嘘をつく」と言う。しかし、それでは統計学やデータ分析はどこで使われているのだろうか。この本はそれを教えて
くれる。「ヤバい」というタイトルに反して内容は非常に堅実で、統計学をポジティブに評価する一冊である。
(選定年度:2019~) -
ばらつき、その重要さがわかる。
小難しくなくわかりやすい -
数字で出来ている世の中で数字に振り回されないように生きてくコツが統計的思考を身に付けることだ。
統計的思考の要諦として以下の5つがあげられる。
1.平均化を嫌う不分子 ― 常に「ばらつき」に注目する。
2.間違っているからこそわかること ― 真実より実用性を優先させる。
3.グループ分けのジレンマ ― 似た者同士を比べる。
4.非対称がもたらす動揺 ― 2種類の間違いの相互作用に注意する。
5.「不可能」が起きるとき ― 稀すぎる事象を信じない。
エピソードが豊富なので、もうちょっと統計知識が身についてから読みかえしたい。