未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784484121109

作品紹介・あらすじ

『20歳のときに知っておきたかったこと』『スタンフォード白熱教室』で知られるシーリグ氏の「イノベーション講座」実践編。

人は誰でもクリエイティブな能力が備わっている。必要なのはそれを解放させてあげること。本書では、著者がスタンフォード大学で実践している授業内容をあますことなく伝授します。
観察力を磨き、思い込みを疑い、問題を捉え直す力を養う――イノベーションを開花させるためのヒントが満載!

感想・レビュー・書評

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  • すこし前に読んだ「20歳のときに知っておきたかったこと」の著者、ティナ・シーリング教授のイノベーション講座実践編。
    アマゾンのお勧めに、あっさり応えてしまった一冊。

    彼女のメッセージは「私たちはみな、自分の未来を創造する役割を担っている」ということ。そして、「創造力つまりクリエイティビティは、ただ考えるだけでなく実践することで生まれる」ということ。

    ・・・こんな風にまとめてしまうと、いたってありきたりに聞こえてしまうかもしれない。でも、ロジカルであることやまっとうであることを優先しすぎて、つい立ちすくんでしまう今の私たち。未来が見えなくたって自分で創り出せばいいんだよ、という、暖かい激励の本だと思います。

  • 見本出来たってツイートありました。。。
    pic.twitter.com/ZVj96Gyd

  • 作品紹介・あらすじ:
    ーー『20歳のときに知っておきたかったこと』『スタンフォード白熱教室』で知られるシーリグ氏の「イノベーション講座」実践編。
    人は誰でもクリエイティブな能力が備わっている。必要なのはそれを解放させてあげること。本書では、著者がスタンフォード大学で実践している授業内容をあますことなく伝授します。観察力を磨き、思い込みを疑い、問題を捉え直す力を養う――イノベーションを開花させるためのヒントが満載!ーー

    名著『20歳のときに知っておきたかったこと』に続く第2弾。
    創造トレーニングを意図的に習慣化することで、今まで見えなかったような新しいアイディアを思いつくことができる。スタンフォード大学での人気授業の内容を披露。
    ビジネス世界にも、はやりすたりがあり、そのサイクルは早い。現場では「選択と集中」「ロジカルシンキング」「成果主義」「リーン・スタートアップ」などの実務的な側面がクローズアップされているが、本書ではあえて「創造性とイノベーション」というより川上発想、もっといえばどんな場面でも応用できる「知恵」「戦える武器」にフォーカスしているところが新しい。
    ちなみに、原題タイトルのIn Geniusは才能とか特質という意味だが、おそらくIngenious(=独創力のある)との掛詞だと思う。

  • 『クリエイティビティとは、頭で考えるだけでなく、実際にやってみるものだ、ということです』本書はNHK『スタンフォード白熱教室』講師としても有名なティナ・シーリグ氏の「イノベーション講座」実践編です。

    本書はNHK『スタンフォード白熱教室』講師としても有名な、ティナ・シーリグ氏による「イノベーション講座」実践編であり、ベストセラーとなった『20歳のときに知っておきたかったこと』の続編に位置します。

    『クリエイティビティとは一体どういうことか?』いわば、実践編とも言うべき内容の数々で、テレビでも放送された大阪大学で筆者が行った特別授業の様子に始まり、さくさくと読めて、なおかつためになることが書いているものであると感じました。

    スタンフォード大学があるカリフォルニア州はやはり、ITベンチャーの坩堝ということもあり、アップルの例はもちろんのこと、大ベストセラーとなった「リーン・スタートアップ」についても触れられていることが印象に残っております。フェイスブックなどでも「がんがん動いて、どんどん壊せ」というスローガンの下、スピードがまず重視されるのだと、完璧さは2の次であると。だからこそドラスティックなサービスの変化や企業の意思決定の速さがあるのだな、という感想も持ちました。

    これに関しては純粋なビジネス書というよりも、哲学。もしくは自分にとっても『意思決定』の指針や内側にある『クリエイティビティ』を呼び覚ますためにも、幾度となく繰り返して読んでいく価値があるかと思われます。

  • 私たちの考えや行動は、空間の影響を強く受けている。雑然とした工場の片隅で、クリエイティブな仕事をしろと言っても土台無理な話です。 高い天井、シンプルな壁の色から、家具の質感、コーヒーの香りが漂う整理整頓されたガラス張りのオフィス。 クリエイティブな空間が、クリエイティブな仕事を生むのです。
    不動産仲介業者は、オープンハウスでは、すべての照明をつけ、クッキーを焼いたりします。部屋が明るく焼きたてのクッキーの香ばしい匂いが漂っていると、ぬくもりが感じられてその家を買いたくなることを知っているのです。
    人は生まれた瞬間から、周りの空間に反応していることが知られている。刺激の多い環境で育てられた子供は、脳の表面の大脳新皮質が発達していることが知られている。脳を活性化し、創造力を刺激するように、明るい絵や玩具を与えます。幼稚園は子供がわくわくするような環境づくりに努めています。

    人はある空間に足を踏み入れた瞬間、自分に何を期待されているのかを自覚します。講演会の会場、ホテルの一室、空港のターミナル、病院の診察室、コンサート会場、遊園地など、足を踏み入れた瞬間、振る舞いが違っているはずです。

    人はその場の影響を受けるのですから、職場を豊かな発想ができる場所にしたいのであれば、空間デザインを吟味する必要があります。クリエイティブであるためには、空間が重要な要素になります。

    第5章、空間という変数で行動が変わる、が秀逸でした。

  • ■クリエイティブ

    1.イノベーション・エンジンは次の3つので構成される
    ・知識は、想像力の燃料です。
    ・想像力は、知識をアイデアに変える触媒です。
    ・姿勢は、イノベーション・エンジンを動かす起爆剤です。

    2.問いの立て方を変える事によって、答えの幅ががらりと変わってきます。

    3.フレームを取り外す、とっておきの方法は、何か問題を解決しようとする時、「なぜ」で始まる質問をするのです。

    4.人は空間の影響を受けて、振る舞いが違ってくる。

    5.がんがん動いて、どんどん壊せ。失敗は正しくやり直すチャンスだ。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • オーテピア

  • ・クリエイティビティ
    ・クリエイティビティとは考えるものではなく実際に手を動かすもの
    ・リフレーミング、観察、空間

  • 具体的な授業の組み立てがヒントになる。

    いかに先入観を壊すか。

  • パート1の方を読んだ時の方が衝撃が強かった。
    でもこの人の話は好き。授業受けられる人が羨ましい。

  • 問いの立て方を考えることは答えの幅を広げること

  • イノベーションに関する講義の実践編。具体的事例をあげ、講義形式で、非常にわかり易く、イノベーション、ひらめき、良いアイデアについて、述べられている。各講義を読み進める中で、具体的な手法は、全て実際にやってみようと思わせる内容で、とても刺激的であった。

  • 前著と似ている部分もあるが,こういう本は定期的に読んで気持ちを新たにするのがよい.

  • 前作に引き続き、第二弾を読破。
    少々ポジティブ過ぎるきらいは前作と同様。必ずしも皆にあてはまるとは思えないが、色々と興味深い言葉や実験とその結果が書かれている。

    P.11 アメリカの著名な発明家アラン・ケイの有名な言葉があります。「未来を予想する最前の方法は、未来を発明することである」。

    P.24 イノベーション・エンジンの内部は、知識、想像力、姿勢の三つで構成されます。
    ・知識は、想像力の燃料です。
    ・想像力は、知識をアイデアに変える触媒です。
    ・姿勢は、イノベーション・エンジンを動かす起爆剤です。
    イノベーション・エンジンの外部は、資源、環境、文化の三つで構成されます。
    ・資源とは、あなたが所属するコミュニティに存在するすべての資源です。
    ・環境とは、家庭や学校、職場など、あなたが過ごす場所を指します。
    ・文化とは、あなたが所属するコミュニティの集団的思考、価値観、行動様式を指します。

    P.28 「五+五はいくつですか?」。この問いの答えはひとつしかありません。でも、「何と何を出せば一〇となりますか?」。この問いの答えは無限です。マイナスでもいいし、少数だっていいのです。
    どちらも単純な足し算の問題ですが、問いの立て方ーーつまりフレームが違って居ます。じつは、質問というのはすべてフレームであり、答えはその枠のなかに収まります。そして、いま見たとおり、問いの立て方を変えることによって、答えの幅はがらりと変わってきます。アルベルト・アインシュタインは、こう言ったそうです。「生死のかかった問いを一時間で解かなくてはいけないとしたら、最初の五五ふんは、問いを考えるのに使う。適切な問いさえわかれば、五分もかからず解けるから」

    P.34 グラミー賞も受賞した人気バイオリニストのジョシュア・ベルは、普段は何百ドルも払ってくれるファンで埋め尽くされた会場で演奏しています。そんなベルに、二〇〇七年、ワシントン・ポスト紙のコラムニスト、ジーン・ウェインガーテンから、ワシントンの地下鉄駅構内で演奏して欲しいとの依頼が舞い込みました。状況設定が変わった時の人々の反応を調べようというのです。ベルはカジュアルな服装に野球帽をかぶり、ストラディバリウスで名曲を演奏しました。その場に隠しカメラを設置し、通行人の反応を記録しました。その日、ベルの前を通った一〇九七人のうち、足を止めて演奏に耳を傾けたのは、たった七人でした。コンサートとおなじ曲を演奏したにもかかわらず、です。四五分間演奏してもらったチッブは、わずか三二ドル十七セント。そのうち二〇ドルは、ベルだと気づいたひとりの人からのものでした。ベルが演奏したのが舞台上ではなく、聞く方もコンサートホールに座っていたわけではないので、バイオリンの音色は美しくても、その存在に気づいてもらえなかったのです。フレームが変わったら、舞台でスポットライトを浴びている人と同一人物だとみられなかったわけです。

    P.56 自然には結びつかないアイデアを結びつけることは、革新的な科学研究の特徴でもあります。それができる科学者は、大きな発見をします。スタンフォード大学グローバル・ヘルス・イノベーション・センターの責任者ミシェル・バリーは、途上国に長期滞在し、質病の根本的な原因の究明と根絶に取り組んでいます。バングラデシュには、命に関わるほどの高血圧症の妊婦が大勢います。原因について現地の調査官と議論しましたが、はっきりとした答えは出ませんでした。ただ現在、ミシェルらは、海面の上昇が関係するのではないかと考えています。バングラデシュでは、地盤が沈下しつつあり、海水が水田に流れこんでいます。このため、米の塩分含有量が高くなっているのです。妊婦は塩分を吸収しやすいことから、米の塩分量の増加が高血圧につながったのではないかとかんがえられるのです。この事例は、地球温暖化と公衆衛生という、別の二つの重要な問題が絡み合っていることを示す格好の例でもあります。

    P.63 人はたいてい解決策を思いつくと、最善だと思えなくても、それにこだわるという落とし穴にはまってしまうのです。どんな問題であれ、最初に思いついた答えは、必ずしも最善の答えではなく、はるかにいい答えが見つけられるのを待って居るのですが、残念ながら、たいていの人は最初の答えで満足してしまい、努力しなければ見つけられない画期的な答えに気づくチャンスを逃してしまっています。

    P.85 今は亡きアメリカの小説家、デヴィッド・フォスター・ウォレスの小説を読むことから始めます。
    二匹の若い魚が、一匹の年老いた魚の横を通り過ぎた。年老いた魚は通りすがりに「おはよう、君たち。水はどうかな?」二匹の若い魚はしばらく泳いだ後、一匹がおもむろにこう言った。「ところで、水って何なんだ?」
    この寓話が言わんとしているのは、何なのでしょうか?私たちは、生きていくうえでもっとも大切なものに気づいていない、ということです。「水」が見えていないのです。

    P.107 人はある空間に足を踏み入れた途端、物語の世界にどっぷりつかり、その登場人物になります。自分の役割とは何か、自分に何が期待されているかを自覚します。たとえば、講演会の会場やホテルの一室、あるいは空港のターミナル、病院の診察室、コンサート会場、遊園地に足を踏み入れた時にどんな感じがするのか、どんなふるまいをしているのか、思い浮かべてみてください。それぞれの空間の影響を受けて、ふるまいが違ってくるはずです。おそらく、次のように感じているのではないでしょうか。講演会場ではおとなしく話を聴く人になり、ホテルではあとで誰かが掃除してくれて当然だと考えます。空港では自分がちっぽけに感じられ、病院では待たされても仕方ないと思っています。コンサートでは楽しませてくれることを期待し、遊園地では自分から楽しもうと意気込みます。このように、人はその場の影響を受けるのですから、職場や学校、家庭を豊かな発送ができる場所にしたいのであれば、空間デザインを吟味する必要があります。

    P.132 ベンチャー・キャピタルのフラッドゲイト・ファンドのパートナー、アン・ミウラ・コーも、こうした見方に同意します。制約は、すべての企業に必要なものであり、とくにベンチャー企業には必要だと強調します。制約がなければ、間違った戦略を追い続けるばかりで、なんとか目標を達成する方法を見つけようとはしません。経営資源が限られて居るからこそ、創業者は何かを達成するために何かをあきらめるという痛みを伴う決断を下し、工夫して問題を解決しようとするのです。必要なことをするために、したいことをあきらめざるをえません。制約があるので、徹底的に考え抜くようになり、物事に優先順位をつけ、革新的にならざるをえないのです。

    P.179 人は生まれた時から実験を続けているわけですが、残念ながら、従来の教育法や職場環境では、実験が支援されず、奨励もされません。教師は一方的に講義し、管理職は従業員にやるべきことを指示します。MITのラウル・シュルツの最新の研究では、自分で情報を見つけさせるのではなく、事実を教え、具体的な指示を与える場合には、もともとある実験の姿勢がなくなり、好奇心も鈍ることがあきらかになりました。この研究について書いたジョナ・レーラーの記事から引用しましょう。
    この実験では、四歳児に四本のチューブのついた新しいオモチャを与える。このオモチャが面白いのは、チューブがそれぞれ違ったことをするところだ。一本のチューブからは鳴き声が出るが、別のチューブが小さな鏡に変わるといった具合だ。
    第一のグループには、床で拾ったと言って、オモチャを見せる。オモチャを子供に見せながら、偶然一本のチューブを引っ張り、鳴き声を出す。そして驚いた顔をして、「ねえ、みんな見た?もう一回やってみるね」と言う。第二のグループにはまったく違う見せ方をする。知らなかったふりをするのではなく、典型的な教師の教え方を真似るのだ。「新しいオモチャを手に入れたので、その仕組みを教えましょう」と言い、わざと、鳴き声を出す。
    こうして説明した後、どちらのグループにもおなじオモチャを渡して遊ばせると、当然、全員が一本目のチューブを引っ張り、鳴き声に笑い出す。だが、その後、興味深いことが起きた。第二グループのこどもは、すぐにオモチャに飽きたが、第一グループは、そのオモチャで遊び続けたのだ。鳴き声では飽き足らず、他のチューブも引っ張り、それぞれの隠された仕掛けを発見した。反応の違いを引き起こした原因は「指示」にあると、心理学者はいう。明確に指示され、知るべきことを教えられれば、自分で探ってみようとは思わなくなる。好奇心とは繊細なものなのだ。

    P.216 マーク・トウェインに、こんな有名な言葉があります。「世界一の剣の達人は、世界で二番目の剣の達人を恐る必要はない。恐るべきは、剣を手にしたことがない無知の敵である。こうした輩は、やるはずのことをしないにので、達人は備えができない。そして、やるはずのないことをして、達人を捕え、その場でとどめを刺すのだ」

  • 今の自分にはあまり必要ない話だったので。10年前の彼女のクラスで、Apple狂ぶりを見せてたが、イノベーションの見通しは間違ってなかったね。

  • inGenius: A Crash Course on Creativity
    http://books.cccmh.co.jp/list/detail/841/

  • 実践的ではない。前半が良い。環境が発想に左右するということが一番印象的。観察をもっと普段からしていこうとも思った。

  • スタンフォード大の起業家精神とイノベーションのクラスより
    個人や組織のクリエイティビティを引き出すための手法や条件を「イノベーションエンジン」というモデルにまとめた
    このモデルは、知識、想像力、姿勢、資源、環境、文化という6つの要素からなり、それぞれを強化する手法を用いることによりイノベーションを生み出しやすい組織をつくることができると主張する。それぞれの要素や手法はとてもオーソドックスなものであり目新しさは無いが、事例を交えてわかりやすく解説されている。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:159||S
    資料ID:95120775

  • 前作はアイデアを考える為の種についてを述べた書籍だとすれば、本作はアイデアを育てるための外的な要素、環境について具体的に述べているものであった。ブレインストーミングや想像力を掻き立てるような空間作りなど。前作と同様大変興味深い内容が記載されており面白く読めた

  • イノベーションのエンジンの説明がとても分かりやすかった。6つの要素の中で自分に足りていないものは何だろう?と考えてみて、そこから手を伸ばしていく実験をやってみたいなと思った。修士論文執筆中なので、実験を繰り返す姿勢と、強い感情等適宜振り返りたい、または忘れたくない項目がいくつかあって、後々何回か読み返したいと思った。

  • 前著が面白かったので、手に取る。画期的な提案があるわけじゃないけど、集められた個々の挿話が面白い。
    原題「inGenious」にはクリエイティビティは天賦の才であり、解放されるのを待っているという意味が込められている。そしてクリエイティビティに影響を与える内的および外的要因の関係を捉えたモデルとして「イノベーション・エンジン」を提案している。イノベーションエンジンは知識、想像力、姿勢、資源、環境、文化の六つの要素からなる。

  • ティナ・シーリグ教授の、自己啓発系の一冊。
    この本では、クリエイティブさに焦点を当てていると思います。
    様々なクリエイティブなグループの事例を持ち出しつつ、どのように行動を変えることで、より新しく革新的とも言えるような結果を導けるのか。
    もちろんここに書いてあること全部できるわけではないのですが、この手にありがちな「何をするか(what)」だけでなく「どうやるか(how)」にも向き合っており、かつそのやり方が地道で具体的、実質的だと思います。
    イノベーションを起こすのは難しいかもしれないですけど、身近な範囲においても、創造的でありたいと思える一冊です。がんばろう。

  • Tedでのクリエイティブのスピーチからティナ・シーリグに興味を持ち、元々の興味である人間の創造力の育て方について知りたくなり手に取る。


    ティナ・シーリグは創造力の源は知識、想像力、姿勢という人間の内部に存在する要素と
    文化、資源、環境という人間の外部に存在する要素から生まれると述べる。


    これらをモデル化し、それぞれの要因がどのように関連していくかを事例で紹介している。



    ・創造力は生まれ持ったものではなく、鍛えることができる
    ・失敗を許容し、過程を評価しフィードバックを得る機会を多くする
    ・完璧なものを作らずに、途中で試行錯誤する段階での評価をもらう仕組みが必要
    ・自分は創造性のある人間で、そういうことをするのが好きだとおもいこむことが創造力を生む大事な要素


    等々。

    これらクリエイティブに発想するためのノウハウは、Tedの内容や他の人が述べていることとほとんど同じであった。


    改めて感じたことは、著者が述べたように、いくつかの要因の中でも主体性を持つ「姿勢」が大事だと感じる。

    主体性の源は小さい頃に形成され、無意識化で発火するものに感じるため、成人してある程度たった人間の行動体系を新しく変えることはとても容易ではないと、実際は思っている。

    つまり主体性を持つための仕組みを用意し、それを育むような文化にどう身をおくかをもう少し考えたい。

    自分の中で出した結論は、どんな形、時期でもいいからやりたいことを満足したレベルで達成することを繰り返す頻度を上げ、
    周りを巻き込み、自分をやらなければならない状況にする工夫によって習慣的・無意識で行うことにつきると思う。
    (月並み)


    また現在の日本に視点を当てて考える。

    日本では失敗を許容する文化がないと錯覚してしまうのも、雇用の流動性がない大きな企業が多くなってしまっているから、生まれたイノベーションを評価しないからだとも思う。
    その原因は生来、ムラ組織な外的・内的な集団バイアスがあるから?
    でも宗教や思想は多様な文化が根付いているからなんともまだ釈然としない。
    なまじロジカルシンキングとか効率化を重視しすぎた結果や、経済の不況等の背景から先行的な研究や新規事業に資金をあてられないからなのかもしれない。

    これらは雇用の流動性だけでなく、いろんな人材が気軽に交流でき、意見やアイデアを交換しあえるような土壌を都市単位で備える必要があると思う。

    このような問題を解決するための方法としての文化の形成に関してはまた勉強したいところ。

    具体的な方法に関してはデベロッパーの方に考えてもらって。

    総評:少し物足りない感。

    書いていなかったことで知りたかったこと
    ・失敗を許容する自由な環境のもとで主体性ははぐくまれるがアイデアを組み合わせ発想する能力は欠乏から鍛えられるという認識でいいのか?

  • ・姿勢が好奇心に火をつけ、関連する知識を得ようとします
    ・知識が想像力の燃料となり、新しいアイディアを思いつけるようになります。
    ・想像力が触媒となり、刺激的な環境をつくり、身近な資源を活用します。
    ・こうした環境と姿勢が、コミュニティの文化に影響を与えます。

    このことがものすごくわかった。

  • 159-シリ 300306768

  • p11 人生における最大の失敗は、実行しないことではなく、想像力をはたらかせられないこと。

    p68 ブレインストーミングの手引き

       どんな部屋を用意するべきか?
       
       アイデアをすべて把握できるスペースが必要。
       スペースが広ければ広いほど、アイデアが

       誰に参加してもらうべきか?
       出やすくなる。実際に書くスペースがなくなると   アイデアも尽きてくる。

    p117 空間がチームの力学や創造性を大きく左右する。
    p123 クリエイティブな空間が、クリエイティブな仕事
       を生む」ピクサー
    p145 ゲームの巧妙なルールや、それが利用者の行動に
       与える影響が研究され、その結果、様々な環境下
       でのルール作りに生かされ、人々の行動に栄養を
       与えようとしている。
       ゲーム以外の分野にゲームの要素を取り入れるこ   とを、「ゲーミフィケーション」という。

  • スタンフォード大学で起業家教育を実践しており、日本でも「NHK白熱教室」などで人気を博したTina Seeligの著書二冊を読了。起業家精神とはどういうものか、挑戦とは?リスクとは?創造性って学んで身につけることが出来るものなのか、など、実際に授業で使われているものや、起業の事例などを引き合いに説明してくれている。学者が書いた解説本ではなく、教育者的・特にメンター的な視点で書かれている所が読みやすい。「ルールは破られるためにある」「問題解決の方法は常に存在する」「早く何度も失敗せよ」「機が熟すことなどない」など、共感できるメッセージがたくさんある中、最も印象に残ったのは「自分で自分に許可を与えよう」だった。先生、親、上司などに、「何々しても良いよ」と言われることを待ったり、期待してしまう傾向があるが、そんな必要な全くなく、自分で自分に許可を与えていいんだ!と、いまさら納得。確かに20歳のときに知っておきたかったことである。

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著者プロフィール

スタンフォード大学医学大学院で神経科学の博士号を取得。現在、スタンフォード・テクノロジー・ベンチャーズ・プログラム(STVP)とハッソ・プラットナー・デザイン研究所(通称d.school)のファカルティ・ディレクターを務め、創造性、アントレプレナーシップとイノベーションの講座を担当。またスタンフォード大学工学部教授でもある。工学教育での活動を評価され、2009年に権威あるゴードン賞を受賞。著書に『未来を発明するためにいまできること』『スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義』(いずれもCCCメディアハウス)などがある。

「2020年 『新版 20歳のときに知っておきたかったこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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