- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784487808946
作品紹介・あらすじ
なんとなく似ているが、どこがどう違うのか? と改めて聞かれるとわからないものってありませんか?
本書では、「竹と笹」「林と森」「ヒラメとカレイ」「ミミズクとフクロウ」「交ぜると混ぜる」「搾ると絞る」など、「似ている」言葉の雑学を写真で紹介します。
「似ている」ということは、その反面「同じではない」ということ。それらがどう違うのかという関係に着目し、楽しみながら、日本語の奥深さを知ることのできる写真集です。
感想・レビュー・書評
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英語では両者ともに「OWL」と表現するが、日本語では「フクロウ」と「ミミズク」の、それぞれ呼び方がある。
表紙の左側が「フクロウ」で頭がつるんと丸い。
右側が「ミミズク」で頭に耳(羽角)がある。
でもこれ、画像がなくても違いが言えます?私は言えませんでした。
ということで、「目でみることば」シリーズのスピンオフ企画である本書。
面白くて読んでいるうちに、おかべたかしさんの本は5冊目になった。
掲載された「似ていることば」は全部で38組。
同音異義語のように言葉が似ているものと、形が似ているもの。
鮮やかな写真と明解な説明付きで、本だからこそ可能な企画だ。
言葉が似ているものの中で、頭をひねったものを挙げてみる。
「絞る」と「搾る」。
前者は雑巾を絞っている。両手で強くねじって水分を出すこと。
後者はレモン搾り。押し付けるようにして水分を出すこと。
「制作」と「製作」。間違って使ってないか考えてみて。
芸術品をつくるときは「制作」で実用品をつくるときは「製作」。
「特徴」と「特長」。これも間違って使いそう。
他より目立つ所が「特徴」で、他より際立つ長所が「特長」。
目立つけれど長所とは言えない場合は「特徴」となる。
形が似ているもので、思わず迷ったものを挙げよう。
「サンデー」と「パフェ」。
浅い皿に盛りつけるのが「サンデー」で深い器に盛りつけるのが「パフェ」。
キリスト教の安息日に、豪華なパフェを食べるのは遠慮したためというのが語源らしい。
「ヒラメ」と「カレイ」。これは意外な答えだった。
口が可愛いのが「カレイ」で口が恐いのが「「ヒラメ」だって!
左ヒラメに右カレイは不確実らしい。最近亜種も発見されたしね。
上で「恐い」と書いたがこれも「恐い」と「怖い」の二種類がある。
誰でもこわいものは「恐い」。自分だけがこわいものは「怖い」。
わたしは非常にこわがりなので、いつも「怖い」を使用している。
コラムに面白いものもあった。
関西人は「大きいのがシャベルで小さいのがスコップ」という認識だが関東人は逆。
「ところてん」だの「たぬきそば」だのも東西の違いはあるが、これは初めて知ったことだ。ぜひ周りのひとに聞いてみたい。
日頃いかに曖昧に理解しているモノや言葉が多いことか。
違いをすっきりと理解するだけでなく、似ていることが生み出す物語もかなり楽しめる。
日本語って奥が深い。
ひとりでも楽しめるけど、お子たちと読むともっと楽しいかも。
ところで著者は「おかべたかし」さんで写真は「やまでたかし」さん。似ている名前? -
皆さんのレビューを見て紐解きました。ありがとうございます。実際手にとると本書の対象年齢を「勘違い」していることがわかりました。「おかべたかし」「やまでたかし」という著者名からは絵本、小学生用かと思いきや、最初は「明らむ」と「赤らむ」。谷中銀座商店街の「夕焼けだんだん」の写真を使って「赤らむ」名所を説明していて、完全大人用の本でした。
目次には38の似ていることばがあります。事前にそれを見て類推しておきました。その結果、完全に「今まで勘違いしていたことば」を以下に載せます。
・糸こんにゃくVS白滝
色かと思っていた。製造法でした。
・カレイVSヒラメ
口の形らしい。左ヒラメ右カレイは違う場合がある。
・笹VS竹
大小じゃない!皮が残るか否か!
・サンデーVSパフェ
女子には常識、私には眼から鱗。浅い皿がサンデー!
・使用VS利用
100%間違っていました!本来の目的で使うのが「使用」、本来の目的外で使うのが「利用」だそうです。
制作VS製作
同じ言葉じゃないの?そうか、映画製作とは言えないんだ!(でもそう書いている映画作品は山ほどあるよ)
写真付きじゃなかったけど、眼から鱗。
客観的が「恐い」、主観的が「怖い」
寝ちゃいけない時に寝るのが「いねむり」、寝てもいい時に寝るのが「うたた寝」
林VS森
「そんなん、簡単!林に木を足せば森じゃん」と思った私、間違ってます!人間が生やしたのが林、自然と盛り上がったのが森。
・丸いVS円い
平面の円が「円い」らしいのだが、なかなか「円い」は使わない。円形脱毛症は中学時代の悩みの種だった。
説明できないと、チコちゃんに叱られる?
ところで「怒る」と「叱る」の違いは?-
goya626さん、
確かに顧みれば「叱る」のは、かなり難しいですね。
わたしとしては「注意」したつもりだったのに「怒られた」と言われたこと...goya626さん、
確かに顧みれば「叱る」のは、かなり難しいですね。
わたしとしては「注意」したつもりだったのに「怒られた」と言われたことが何度かありました。
やはり、チコちゃんは設定的に見事に「叱る」体制になっていると思えます。5歳の女の子がもしかしてホントに感情的になっていようとも、受け取る側はなんとも思わないですし、指摘することは、賢く尤もなことばかりですし。叱られるゲストは、例外なくニコニコしながら叱られています。
2020/10/22 -
kuma0504さん。
お返事をありがとうございます。
なんとも「性差」を感じさせられました(*^-^*)
私は女性なので、顔を真っ赤...kuma0504さん。
お返事をありがとうございます。
なんとも「性差」を感じさせられました(*^-^*)
私は女性なので、顔を真っ赤にしている・頭がデカくなっている(笑い)・声が大きい・言葉が乱暴等々で、「怒る」のカテに入ってしまうのです。
たぶん世の男性はそこを理解できていないかと思われます。
言われていることに集中すれば「叱る」なのかもしれませんが、口調が強いともうダメなんですよね。
もういい大人なのに、ほんの少しのことですぐに泣いてしまいます。
そのあと何時間でも落ち込みます。ええ、家の中のことですよ。
今度はよーく落ち着いて、雰囲気や態度に紛らわされずにいたいと思いますね。
すみません。長くなりました。2020/10/22 -
nejidonさん、
確かに性差というのはあるかも!
介護の仕事を見ることがあるのですが、
職員の方はもちろん認知症とはどんなものかをよく知...nejidonさん、
確かに性差というのはあるかも!
介護の仕事を見ることがあるのですが、
職員の方はもちろん認知症とはどんなものかをよく知っていて、
感情のコントロールができないから
突然大声を出すことがあるのはよく承知しているのです。
それでも、その度にとても嫌っています。
ほとんど例外はないですね。
わたしなんかは、病気なんだから仕方ないと普通に対応できると思うのですが。2020/10/22
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この本も、多くのブク友さん達が読んでいる人気の本ですね。
最近、「言葉」関連の本を続けて読んでいる勢いに乗って読みました。
いつも迷うことばに「変える」と「換える」と「替える」と「代える」がある。
「電気」と「電機」と「電器」もどれだか迷う。
日本電気株式会社、松下電器産業株式会社、三菱電機株式会社と"でんき"の字が違う。
他には、船井電機、三洋電機、山洋電気、東京芝浦電気など。
ビジネスマナーとして会社名は理屈なしに覚えるしかないが、冷蔵庫は電機か電器かと問われると迷う。
本書「似ていることば」では、
"でんき"や"かえる"のように幾つもある漢字の使い分けを取り上げたものが多いが、
果物と野菜とか、アザラシとアシカのように違いをきちんと説明できないものも含まれている。
「卵」と「玉子」の使い分けはテレビなどで時々話題になる。
料理したものだけに「玉子」という文字を使うと言われますが、
スーパーで売っているのは「卵」ですか「玉子」ですか?それとも「たまご」ですか?
たまごやきは、「卵焼き」ですか「玉子焼き」ですか?
ゆでたまごは、「ゆで卵」ですか「ゆで玉子」ですか?
自分の気持ちにしっくりくる表現を正解だと思っていればいいのでしょうか?
「混ぜる」と「交ぜる」や「サンデー」と「パフェ」など、違いを説明できないものが沢山ありました。
でも先日のテレビでは、「パフェ」の中に皿に盛りつけたものもあったので、それほど厳密でもないみたい。
だから、きちんと覚えなくても大丈夫。
みんな曖昧に使っているから、こんな本が存在するのです(^O^)
「恐い」と「怖い」、「いねむり」と「うたたね」の使い分けもできていなかった。 -
外国人が日本語を学ぶとき、言葉の些細な差異の使い分けを難しく思うだろうことは、自分自身が外国語を学ぶときに感じたことから想像はつく。ただ、学びが進むにつれてそ差異こそが面白くなってくるに違いないのだ。これは言語の魔力によるものであり、その言語を使う人々の文化にも源はある。だから、この本のように似ているものを追求すると、意外な深みにはまるという驚きがある。似ているものの写真に加えて、解説、ちょっと関連した情報などがあり、ぽんと膝を打つことがあると、私など、楽しくてその場で踊りまくってしまう。
陰と影・形と型・壁と塀・原料と材料・笹と竹・サンデーとパフェ・使用と利用・菖蒲と花菖蒲・対称と対照・卵と玉子・特徴と特長・羽と羽根・フクロウとミミズク・交ぜると混ぜる・街と町・丸いと円
などなど興味津々になるじゃあありませんか。「シャベルとスコップ」の区別が関西と関東では違っているとは驚いた。 -
絵本だと思ったら、児童書でもなく、本だった!…図鑑?に近いのか??
でも!!面白い!!!!
確かに言われてみると違いを説明できない似ている言葉ばかりが出てくるの。
で、説明がまた簡潔でわかりやすい!(拍手!)
すっごい面白い!!!
個人的には「ヒラメ」と「カレイ」の違いがすごく好き♡ -
形が似ている言葉。
意味がちがう、同音異義語や同訓異義語。
それら〈似ている言葉〉をテーマにした本。
とてもわかりやすかった。
サンデーとパフェ。
菖蒲と花菖蒲(これは燕子花やアヤメも入れて説明が欲しかった)。
制作と製作。
特徴と特長。
火と炎。
が、特に勉強になった。
最初の見開きに、言葉とその写真を並べ、次の見開きで、解説する、という構成が効果的。
大きな写真は本書のために撮り下ろされたもので、大事なポイントが一目瞭然。
感覚的に使い分けてはいるけれど、定義をしろと言われたら迷う言葉など、興味深かった。
コラムで取り上げられていた、関西人と関東人の違いや、似ている感じの覚え歌も、興味深い。
シリーズになっているようなので、他の本も読んでみたい。 -
negidoNさんの、感想文を読んで、この本が、欲しいと、思いました。
近くの書店で、発注出来ました。ニ週間後、入荷予定、だそうです。 良き情報を、ありがとうございました !
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2020/09/10
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2020/09/10
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2020/10/13
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「”フクロウ”と”ミミズク”」のように、姿は似ているが言葉は違うもの、
「”足”と”脚”」のように言葉は同じものは何が違うのか?というものを写真で見せて解説しているシリーズです。
フクロウとミミズク⇒耳のような羽があるのがミミズクだけれど、生物学上は同じなので、耳のあるフクロウや耳の無いミミズクもいるんだよ。
円いと丸い⇒平面は円い、球体は丸い。日の丸は太陽だから絵であっても丸で良いんだそうだ。
森と林⇒自然に盛り上がっているのが森、人が手を加えて生やしているのが林、…という説がある。
写真も面白いですが、著者のコメントも面白いです。
読み聞かせ、6年生と3年生に持っていきました。
事前に面白そうなページにチェックして何ページか見せました。
「”カレイ”と”ヒラメ”の違いわかるかな~?」など問いかけてみたら、6年生はぼそっと「向きが左~」とつぶやき声が上がり、3年生は手を挙げて「向きが違う!」など答えてきました。(正解は向きで見分けるのではなく、餌が違うため、おちょぼ口がカレイ、とがった歯が見えて怖い口がヒラメだそうです) -
言葉が似ているものと形が似ているものを集めて比べる、面白い試みの一冊。
文字だけではわかりにくい似ている言葉について、丁寧な説明に加えて綺麗な写真が理解を助けます。
池と湖、林と森、糸こんにゃくと白滝、使用と利用など、普段考えもしなかった違いについて楽しく勉強できました。
表紙のフクロウとミミズクだけでなく、“おかべたかし・文 やまでたかし・写真”が似ていることも素敵です。 -
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nejidonさん
他所から見ると、位置的には、少し西寄りですから。
ほー納豆!発酵文化も地域特性あるから面白そう(実は成人するチョ...nejidonさん
他所から見ると、位置的には、少し西寄りですから。
ほー納豆!発酵文化も地域特性あるから面白そう(実は成人するチョッと前まで、甘納豆しか食べたコトなかった猫でした)。。。2020/09/02 -
2020/09/02
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2020/09/02
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ごめんなさいね。あちらでお会いしましょう。
ごめんなさいね。あちらでお会いしましょう。