- Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488010218
作品紹介・あらすじ
西洋怪奇小説の鉱脈は、汲めども尽きぬ宝の山――稀代の碩学が満を持して贈る、至高の怪奇幻想文学アンソロジー第2巻。初紹介作多数の17篇。
感想・レビュー・書評
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20世紀革新篇。作者の名前は知っている、というものが増えてきました。でも作品は読んだことのないものばかりでしたが。
お気に入りはF・マリオン・クロフォード「甲板の男」。海洋怪談としても怖かったのですが、やはりこのラストがいかにも怪奇小説、という印象で素敵です。よりにもよってこのタイミングで来るのかー!
ベネット・サーフ「近頃蒐めたゴースト・ストーリー」も怖くて良かったです。だいたいどこかで聞いたような話、のような感じがするのですが、そこがまた定番感のある恐ろしさでした。
ウォルター・デ・ラ・メア「遅参の客」も雰囲気のある作品で好き。墓碑銘のひとつひとつに物語のあるような気がして、引き込まれました。これは日本ではあまり味わえない物語ですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
20世紀前半に書かれた18篇を収録、英米作品が多い。19世紀編に見られた妖精や悪魔は影をひそめていて、かわりに、“頭に浮かんだすべての秘かな思い、狂った欲望、理不尽な激昂、彼の心が生んだ汚らわしい怪物たち”(A・マッケン「紙片」)とあるように、人間性の深淵に恐怖を見る作品が増える。魅惑的な女主人の招待で、荒れた海を越え島に渡ったものの肝心の女性は現れず、技術者を名乗る人物と過ごす羽目になるL・P・ハートリー「島」が非常に好み。ひどく不穏で、ソフィスティケートされた雰囲気が良い。そして、“この巻最大の目玉”というJ・メトカーフ「ブレナー提督の息子」だが、遅効性の毒をあおったような、強烈に厭な読後感が素晴らしかった。もちろん今回も充実した解説がついていて、読みたい作品、気になる作家が次々と増えてゆく。
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1巻より、好みの話が多く、楽しめた。荒俣氏の愛たっぷりの解説は、興味深く、ちょっと怪奇文学の歴史の知識が増えた気がして嬉しい♪
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荒俣宏編纂の怪奇文学アンソロジー。第2巻は『20世紀革新篇』と題し、このジャンルが一気に隆盛を迎える様子が解説にも記されている。
全盛期の本場の怪談ということで、収録されている作家陣も非常に豪華。『ゴーレム』で知られるマイリンクを始め、コッパード、マッケン、デ・ラ・メア、ウォルポールなど。 -
怖そう、、、
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http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488010218