女王国の城 (創元クライム・クラブ)

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 267
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  • Amazon.co.jp ・本 (507ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488012274

感想・レビュー・書評

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  • バブルとか携帯電話の有無とかに時代の流れを感じる。あれから十年近くがたってしまっているのに、アリスたちはまだそこにいるのだ。そして終わっていない。状況のわりに緊張感がなさすぎるとか、つっこみどころが多いのは毎回のことで、推理が始まるまでをじりじり読み、読者への挑戦からぐわっと引きこまれる。ちょっと爽快感が少なく、江神さんの事情などもっとつっこんで欲しい点がさらりと流されてしまったのは残念。でもそこは彼らへの愛着でカバーしたい。次作は出るのか。

  • まず、いままでの江神シリーズとは文体とか雰囲気が変わっちゃってるのが残念だった。
    時間が経っちゃってるからしょーがないけど。
    あの雰囲気、わざとらしいい重々しいしとか思ってたけどあれはあれで一つの味だったんだなあ。

    クローズドサークルの状況を作るのもなかなか難しくなってきているのかなあ。
    今回の環境はあんまりときめかなかった…
    トリックに対して環境が大掛かり過ぎるっていうか…

  • キャー!信長さん、格好良いー!(笑)
    絆創膏コンビ(爆)の掛け合いが好き。
    そして読んだ本人は上下2段の500頁越え…。
    読み終わった!という達成感でいっぱい。
    「神倉」という山深い地域に本拠を置く宗教団体「人類協会」・「城」で起こった3件の殺人・11年前に起こった殺人事件・消えた拳銃・カフカの「城」・予言・すれ違った恋…。江神さんの推理はいつも自分の心身を削ってる様で、辛そうに推理を進めるのでなんとなく切ない。江神さん自身の心の安心というのは来ないのか?そして私は相変わらず「読者への挑戦」は惨敗…。もっか4連敗。あと1作…。多分全敗の予感。

  • 舞台は、急成長の途上にある宗教団体〈人類協会〉の聖地、神倉。大学に顔を見せない部長を案じて、推理小説研究会の後輩アリスは江神二郎の下宿を訪れる。室内には神倉へ向かったとして思しき痕跡。様子を見に行こうと考えたアリスにマリアが、そして就職活動中の望月、織田も同調、四人はレンタカーを駆って木曽路をひた走る。〈城〉と呼ばれる総本部で江神の安否は確認したものの、思いがけず殺人事件に直面。下界との接触を阻まれ囚われの身となった一行は決死の脱出と真相究明を試みるが、その間にも事件は続発し……。

    いやー面白かった。大立ち回りがあったり部長の秘密がちらっと見えたりアリスとマリアにニヤニヤしたりと青春感マシマシで大変よろしい。真相が明らかになるまでは長くてしんどかったけど、真相が明らかになるとあれもこれもちゃんと繋がってすっきり。還暦を迎える前には最終巻が出て欲しいような、それも寂しいような。

  • 長いけど面白かった

  • 双頭の悪魔が受けたからって今度は江神さんか~分厚いから読みたくないな~と思っていたら面白かった。文量に対してさくっと読める。重くて持ち歩くのはつらかった。

    凶器の隠し場所云々については納得いかないし、あんなに全員の出身地を明記しては関係ありますと言ってるようなものではないだろうか。とかいろいろあるけど「事件をひた隠しにした理由」がよかったし釈然としない気分をラストに晴らしてもらえるので読後感がよかった。
    宗教を使って実際密室ではなく入れる場所が事実上密室になる、という設定も面白い。

  • 江神シリーズはそういえば初めてでした。
    読者への挑戦状もあり、とオーソドックスなミステリミステリしていて読んでいて楽しい。

    ところで、宗教団体“人類協会”の本部で殺人が起こり、そこで外界との接触を阻まれ囚われの身となって・・・みたいな流れなんですが。。。宗教団体=怪しいといった先入観はあるにせよ少なくとも読んでいてみんな善良に思えた。そこでの事件なのである程度はみんな斟酌してあげてもよさそうなのに無遠慮に暴れまわってる大学生みたいな印象。いやそこまでひどいことしてないだろと思うのに妙に喧嘩腰なんですよ。登場人物が人類協会の人たちに対して。
    いや別に自分がなんかの宗教団体に属していてそちら側からの見方をついしてしまうとかそういうことではないんですけどね。

  • 長い。寝る前に少しの量ではないし、日中に一気読みも難しい。
    それでもリズムよく進んでいくのでついていけた。

  • 分厚かったけど一気読みしました。

    殺人が起きるまで長く、
    UFOに関するうんちくも多くて
    つらい部分もありましたが。。。

    拳銃がどこから来たのかと、
    警察に連絡しない理由については
    気付かなかったなー。

    他はなんとなくわかったけど、
    犯人が誰なのかは長すぎて推理する気力がありませんでした。

    前作のが好き。

  • 火村准教授シリーズばかり読んでるから、江神先輩の話は新鮮。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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