シャドウ (ミステリ・フロンティア 27)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017347

感想・レビュー・書評

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  • 母親を癌で亡くした小学五年生の我茂凰介。父の洋一郎と二人だけの暮らしが始まった。そんな我茂家に様々な気遣いをしてくれたのが水城一家で、父同士、母同士、子供同士が同級生の両家は深い関係で結ばれていた。一方、水城家も問題を抱えており、凰介の同級生亜紀の母親が自殺を遂げる。さらには亜紀が交通事故に遭ってしまい…

    多視点描写によって真実を上手く覆い隠しながら、数多く散りばめられた伏線によるミスリードが巧み。ダブルミーニングを用いて、行間を読む読者をまんまと罠に嵌めつつ、終盤にかけて二転三転たたみかける展開は著者の十八番。しかしながら、精神障害(サイコ)を扱ったこの手の作品は先例が数多くあり、新鮮味に欠ける。犯行プロセスもいささか強引で、警察が真相に辿り着けなかった点も疑問。小学生は辿り着けるのに。。。

    週刊文春ミステリーベスト10 10位
    このミステリーがすごい! 3位
    本格ミステリ・ベスト10 6位
    本格ミステリ大賞受賞(2007年)

  • やはり今回も裏切られました。
    暗い話ですが読後感はいいです。

  • ゴミ箱の中を決して覗いてはいけない。
    ゴミ箱の中を覗いて、自分の留守中に妻が他の男として不貞を働いたと思った男。ゴミ箱の中を覗いて、自分の父親が友だちの母親が自殺した時に遺した遺書と同じ内容の文を捨てていたのに気付き、その遺書は父親が書いたのではと悩む子ども。また、ゴミ箱の中を覗き、父親の本当の真実を知った子ども。
    物語はミスリードしながら進み、真実を知った時にはなるほどと思いながらも、障害者が起こす犯罪の処罰に対して考えさせられる。

  • ラストに向けての二転三転の展開は著者の作品の醍醐味ですね。
    今作も十分に楽しめました。

    著者の作品は、全てがキレイに収まると、読後にスッキリしたものを感じるのですが、「統合失調症」と「復讐」の扱い方が個人的にはあまり好きになれなかったため、読後感はあまり良くありませんでした。

    他の方のレビューでも見かけますが、小学生2人は切れ者過ぎますね。

  • スピード感のあるいい作品。途中頭が混乱するけど・・・

  • 終盤で二転三転するのでついていくのがちょっと大変だったけど予想をことごとく覆してくれました。
    でも伏線がもう少しあったら、もうちょいわくわくしたんだけどなぁ。
    しかし凰介、コナンみたいだ。

    経血の話のところは釈然としないけどさ。
    とゆうか、やや不愉快。

    愛情の反対は?憎むじゃなく無関心だ。

  • 闇の深い人間が多数登場。救いのないストーリー。

  • どちらかというと滅入る展開だから読むのが辛くなってくる。
    でも途中で読むのをやめてしまったら辛いままだから、救いを求めて読了した。
    浮上して終われるけど、なかなかプラスのイメージは持てない話だった。

  • #一気読み
    #愛する人を想う力は強い
    #良い復讐?悪い復讐?
    #ミスリード?

  • まぁまぁ
    あまり爽快感のない物語でした

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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