世界記憶コンクール (ミステリ・フロンティア) (ミステリ・フロンティア 58)
- 東京創元社 (2009年12月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488017583
感想・レビュー・書評
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明治時代が舞台のミステリ。男性ばかりでてきますが、BLぽさはなし。最初の巻は、美貌の青年が~みたいな感じでしたが、今度は他の人が主役の短編で構成されているからか、なかなか面白くなってきました。こういうほうが好きだな、私は。特に、画学生の生活を描いた「黄金の日々」とホームズマニアがでしゃばる(笑)「生人形の涙」が面白かった。なかなか楽しみなシリーズになってくるかもー。
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いつの間にか新刊が!勢い込んで一気読み。やっぱり好きだなぁ。
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ある日萬朝報に載った『記憶に自信ある者求む』という求人広告。昔から見たものを瞬時に覚えてしまう力に長けた博一は、義父の勧めもあってその募集に応じ、見事採用となった。高い日給を受け取りながら、大学教授から記憶力の訓練を受けていた博一だが、あるときを境に急に教授と連絡が取れなくなり不安を覚える。そこで友人である高広に相談を持ちかけたところ、『赤髪連盟』に酷似したこの出来事に、礼が興味を示し―(表題作)。心優しき雑誌記者と美貌の天才絵師。ふたりの青年の出会いをはじめ、明治の世に生きる若者の姿を、人情味豊かに描いた四編を収録した短編集。好評“帝都探偵絵図”シリーズ第二弾。
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美貌の天才絵師と弱小雑誌記者が活躍するシリーズ第2弾。
今回は高広&礼、高広の義父 基博、一作目に出てきた恵、高広&基博がそれぞれ活躍する短編4つ。
シリーズ化にあたって、周りのキャラを掘り下げていってるのかも知れないけれど、高広と礼のコンビがあまり出てこなかったのはちょっと残念かな。
一作目の「点灯人」に出てきた少年 恵の美術学校での話を描いた「黄金の日々」が一番好き。
前作から2年。まだまだ母親に対しては複雑な思いを持ちながら、学校の友達ともうまくやっていけるぐらい世慣れてきた恵の成長ぶりが微笑ましい。
高広が良い人なのは相変わらずだけど、義父の基博もいい味出してる。若い頃の理想を追い求めてる姿も格好いいけど、年齢を重ねてからは、器の大きさを感じる。
何だかんだ仲のいい父と子の姿に癒される。 -
明治の雑誌記者と美形絵師のシリーズ2冊目。前回の脇役が主人公になるなど、ホム&ワト的なバディにこだわらなかったけど面白かった。事件自体は、質屋が「記憶力のいい人材求む」という求人広告に応募して店を留守にしている間に…等々、いくつかホームズ譚と絡んでたりも。
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『人魚は空に還る』に続く帝都探偵物語第二弾。
今回は、高広と礼の活躍以外にも、周囲の人々がメインとなるお話も。
第一弾で事件に巻き込まれた恵。
高広の義父母、里見基博とよし乃。
里見親子の活躍と、最後にちょびっと高広と礼の出会い。
「お前がホームズ、僕がワトソンだ。さあ事件を解決しろ」
堂々と高広に言い放つ礼が笑える~。
ホームズに命令するワトソンってどうなんだ。
第一話 『世界記憶コンクール』での謎で、
ホームズ物の短編『赤髪連盟』をほうふつされる状況に、礼が大興奮。尋常でない気合いの入り方に、高広はぎくり。あ~やっちまったぁって感じ。
このコンビ、大好き。
時代背景もしっかりと描かれていて、明治大正時代が気になるわたしには、大満足なのだ。 -
『人魚は空に還る』のシリーズ続編。今作は『人魚』に出てきたキャラのその後や、過去の話なども収録されているので、より登場人物に親しみが持てるような構成になっている。出てくる人たちが皆どこか憎めないので、人に勧めやすい話。
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前作があった模様。あれば読みたくなるレベル。