踊るジョーカー: 名探偵音野順の事件簿

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 507
感想 : 100
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488024406

感想・レビュー・書評

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  • taknalで出会った本。使い勝手については思うところが多々あるけど、幅広い本に出会えるって楽しい。うれしい。

    "ええと…皆さん…これからこの研究室で起きた毒物事件の推理を…よかったら聞いてもらいたいと思うのですけど…嫌だったら…別にいいので…"
    とっても気弱で引きこもり気味な音野順。
    彼の謎解きの才能を見込んだ、友人の推理作家、白瀬は仕事場の一角に彼の探偵事務所を開く。

    密室の地下室でトランプの中に横たわる死体。
    屋敷から次々と消える時計の謎。
    殺された社長が残したダイイングメッセージで金庫は開くのか。
    大学の研究室の毒入りチョコ事件、毒はどうやって入れられたのか。
    令嬢の婿取りゆきだるまコンテストで起きた、雪の中の殺人。
    バラエティに富んだ5つの謎。
    突っ走る作家の白瀬、嫌々引っ張り出される音野、口の悪い刑事、不審げな依頼者たち。
    軽いテンポで話が進むのであっさり読める。

    馬車道の探偵とこのトリック!
    ドミノ倒し、複数の時計、ダイイングメッセージと探偵の優秀な兄、毒入りチョコレート、雪の山荘。
    どこかで出会っているような単語たちにニヤニヤしつつ、ふと頭に浮かぶ本をもう一度読んでみたくなった。

  • 殺人も起きるのですが、わりかしキャッチーに事件が起きて解決します。読みやすい。

    助手の陰に隠れちゃう弱気な探偵のキャラクターが読みやすくさせてるのかなぁ。好みは分かれちゃうかもですが、ちょっと前に重めミステリー読んだので個人的にはちょうどよいほのぼのさ加減でした。

    お兄ちゃんナイスキャラなのでダイイングメッセージのお話が1番好きかな。

    続編にもお兄ちゃん出るかしら??楽しみです。

  • 5つの短編。推理作家の白瀬と、とっても気弱な友人の探偵・音野順が探偵事務所を立ち上げた。そこに来る依頼を解決していく。
    予想外におもしろく、没頭して読めた。
    なかでも「見えないダイイングメッセージ」「毒入りバレンタインチョコ」は意外な結末で驚いた。
    作中に、音野の寝癖がドレスコードに引っかからないか心配になったと表現されていたり、くすりと笑ってしまうような内容がいくつかあり、より楽しく読ませてもらった。

  • 関連リンクOver The Moonさんが書いていた本

  • 2016.8.4 読了

    短編集。

    推理作家の白瀬が
    気弱でひきこもりの友人の音野をほっとけず、
    その素晴らしい 推理力を見込んで
    (小説のネタにもできるから)
    自分の仕事場に 探偵事務所を作る。

    そこに 持ち込まれる事件。

    音野は 推理力は すごいけど、
    コミュニケーション能力は てんでダメで
    白瀬と共に 事件現場に向かい
    被害者や 依頼人の話を聞いたりする。

    短編集なので、その話を聞いた時点で
    音野には 犯人の目星が たってたりする。

    そこからは タタターと解決。
    謎解き。
    展開 早い!
    さすが 短編!

    なので、すごーい読みやすかった!

    初の作家さんでしたが、面白かった!
    続編があるなら、読もうっと!

  • 前々から気になってたシリーズ。
    バ…バカミス…??この作者の作品を初めて読んだので他の作品がどうなのかはわからないけど、あえてバカミスっぽさやミステリあるあるをネタとして書いてるような感じがして面白かったです。探偵と助手と警察のやりとりも楽しくて、半分キャラ小説として読みました。特に助手の白瀬、相当頭おかしいな。好きです。

  • 推理作家の白瀬は、とっても気弱な友人・音野順が秘める謎解きの才能を見込んで、
    仕事場の一角に探偵事務所を開いた。今日も白瀬は泣き言を言う音野をなだめつつ、
    お弁当のおにぎりをもった名探偵を事件現場へつれてゆく。
    殺人現場に撒かれた大量のトランプと、凶器が貫くジョーカーが構成する驚愕の密室トリック(「踊るジョーカー」)、
    令嬢の婿取り雪だるまコンテストで起きた、雪の豪邸の不可能殺人(「ゆきだるまが殺しにやってくる」)、
    「時間泥棒」、「見えないダイイング・メッセージ」、「毒入りバレンタイン・チョコ」の五つの話。

  • このシリーズの第2弾のタイトルが気になって手にとったところ、「小市民シリーズの絵…か?」と思って1弾めから読み始め。この作家さんはたぶん初。

    気弱でナイーブ過ぎる名探偵と楽天家で前向きな推理作家が事件を解決していくお話。
    短編で読みやすい。表題作の最後のほう、「それくらいの代償がないと、名探偵なんて~」で音野が好きになりました。

  • 表紙イラストを見て米澤穂信の某小説を思い出し期待して読んだらあんまりおもしろくなかった思い出。でも全然覚えてない。

    2015/06/04 読み返し
    まあまあ面白かった。しかも読んでも何一つ思い出せなかったから本当にこの本読んだのか不安になってきた。
    全体的に読者に真摯に向き合っているというかフェアな情報開示をしてくれるから解きやすい(解けたわけではない)。
    探偵のキャラ付けが新しいし1作品あたりの量もちょっとした空き時間にちょうどいい。
    ・踊るジョーカー
    へえ~って感じのトリック。ふつう。
    ・時間泥棒
    なるほど~。犯人のキャラ変わりすぎて面白い。
    ・見えないダイイング・メッセージ
    兄すごい。
    ・毒入りバレンタイン・チョコ
    たまには違うもの作りたくなるよなあ。メンヘラの思考こわい。
    ・ゆきだるまが殺しにやってくる
    これが伏線だったら嫌だなあと思っていた気になる描写をラストで真っ向から否定してくれただけでも好感がもてる。お金持ちの考えることはわからない。

  • 気弱で引っ込み思案な名探偵・音野とミステリー小説家の助手・白瀬のコンビが活躍するかるーく読めるミステリー短編集。なかなか凝ったトリックだし、視覚的に楽しいので30分くらいで深夜にドラマ化したら面白そうな作品ではあると思う。北山さん『私たちが星座を盗んだ理由』で知ったのでこんな軽いタッチの作品も書かれる方なんだと思った。続編も読もう。2012/073

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著者プロフィール

2002年、『『クロック城』殺人事件』(講談社ノベルス)で第24回メフィスト賞を受賞しデビュー。代表作として、デビュー作に端を発する一連の〈城〉シリーズなどがある。

「2022年 『月灯館殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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