世界が終わる灯

著者 :
  • 東京創元社
3.18
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本棚登録 : 73
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488024819

作品紹介・あらすじ

ニュージーランドの山間を走る豪華寝台列車。ジュリアンとバーニィのふたりは、大学進学を前にこの列車に乗って旅に出ることにした。しかし、優雅な旅を楽しんだのもつかの間、乗員が鍵のかかった客室で、凄惨な首なし死体となって発見される。走行中の列車では降りる人も乗る人もいない。数少ない乗客、あるいはどこかに潜む何者かの犯行なのか?そして、トンネル内で急停車した列車からは次々と人が消え-。常軌を逸した状況で起こった不可能犯罪。残された乗客が導きだした真相とは。

感想・レビュー・書評

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  • 読みだした後に前作があるらしいことを知ったけれど、単独で読んでも特に問題ない。

    山間を走る豪華寝台列車の中で起きた殺人。外は吹雪。動く密室である列車の中で、現場はさらに鍵のかかった客室、鍵は部屋の中。二重密室の中に首無死体。
    クローズド・サークルに密室トリックと、本格ミステリにこだわった仕掛け。さしずめ『オリエント急行の殺人』に『そして誰もいなくなった』を足したような感じ。

    肝心のトリックについては、どこかで読んだような気もするし、机上の空論感が否めない。でも、物語のクラシカルな雰囲気は好きなので十分楽しめた。

    いろいろ詰め込みすぎかなと思うし、なぜ舞台がニュージーランドなのか不思議だったけど、実在のレインボー・ウォーリア号事件を絡めようとすると必然なのか。でも、これが二作目となると、他にも意味があるのかな。前作も読んでみたくなった。

    主人公の少女2人、特にバーニィが探偵役かと思っていたら、途中で交替。確かにこの状況で、女子高生が事件解決しちゃったら、あまりにもリアリティがないけれど。
    結局デュナーの正体は何だったんだろう。そこだけが気になる。

  • 止まった時を進める為。
    生き延びる為には仕方ない選択だったとしても、目の前で消えゆく命を見るのは辛いだろう。
    招待状もなく偶然乗り合わせただけで役者が揃うなど、流石に運が良すぎるだろう。

  • 列車内で発見された凄惨な首なし死体、そして事件の真相とは。
    クラシカルなミステリでなかなかに挑戦的だが、隔靴掻痒の感が否めない部分もある。それでも読みやすさとアガサ・クリスティーの名作を彷彿とさせる雰囲気が実に良い。それだけでも評価できる。

  • key word バーニィーシリーズ?2 汽車クローズドミステリー ニュージーランド

    前作「太陽が死んだ夜」の登場人物が主人公。
    2人は高校卒業年になっている。ミステリーとしては、分かりやすくて面白い。


    ただ、物語としては蛇足感が。妹の気配、前作はなかったよね。家族背景・自然保護活動団体など、いきなりすぎて少し面を食らった印象。

  • 雰囲気が月館を思い出されて、シリアスなのに映像が佐々木先生で脳内再生されてしまった
    結末は全然違ったけど参考に月館があって思わずにやり

  • ニュージーランドの三冠を走る豪華寝台列車で起った、殺人事件。
    雰囲気は嫌いではなかったが、殺人のトリックが何となく納得いかなくて★3つ。
    ただ、殺され方がかなり悲惨なのに、描写がリアルでないので気持ち悪さを感じなかったのはある意味よかった。
    プロローグに描かれている夜光雲が気になって、後日検索してみた。こんな美しい雲があるのね・・・と物語とは関係ないが感動した。

  • 走る列車での密室連続殺人。本格探偵小説の見本みたいな作品。幾つかの実行不可能な著実トリックが気になる。共犯者がいなければ、列車を止めたり乗務員を拉致するのはかなり難しいと思う。鍛えられたレンジャーのような犯行を独りでこなすのは至難の業で、尚且つ動機と犯行にミスマッチが目立つ。文章が読みやすいのが唯一の救いかな!

  • これ、シリーズの二作目だったみたい。クラシカルな雰囲気のミステリ。若干色々と弱いですが今後の作品に期待したい。

  • 「太陽が死んだ夜」がジュリアンの話なら、これはバーニィの話になるのかな。


    続きがありそうな雰囲気。

  • この作品もなかなかよかった。
    列車の中の密室殺人なんというクラシカルですが、現実を絡めなかなかいい。

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