素人がいっぱい (ラブホリックの事件簿)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 153
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488024888

作品紹介・あらすじ

僕が店長を務めている渋谷のデリヘル「ラブホリック」では、このところ不可解な事件が続く。殺人事件の被害者が、なんと店の面接にやってきた?!柄の悪い男たちに追われて来店した、奇妙な客が抱える闇とは…。いっぽう僕の自宅に居候している宗介は、ヨガ修行の傍ら、渋谷近隣の店でアルバイトの日々。そんな彼が、僕の話を聞くだけで、事件を瞬く間に解決してしまう。だが「僕の頭はポンコツなんだ」と、何かに悩んでいる様子で-。現代を巧みに切り取る名手が新たに贈る、味わい深い安楽椅子探偵ミステリ連作集。

感想・レビュー・書評

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  • 新野剛志
    『素人がいっぱい ラブホリックの事件簿』

    ジャケと題名で借りた本w

    あんまりエロく無かった様な(笑)

    2014年読破

  • 風俗店の店長が語り手の小説。かるーく読める小説家と思ったら殺人事件が起こってしまいましたが、特に緊迫感もなく1話1話違う事件が起こりそれを解決していく形式でやっぱり気軽に読める小説でした。
    特にそこまで面白いとは思わないですが、
    お店の女の子の元旦那として 束縛が強い男性の描写があり、「そんな男にありがちなことで、マザコンである。」という一文は、作者男性なのによくわかってるなーと印象に残りました。

  •  渋谷のデリヘル「ラブホリック」では起こった不可解な事件を、店長の家に居候している宗介が、話を聞いただけで解決する安楽椅子探偵の短編連作。

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     語り部はラブホリックの店長である石川勇吾だが、謎解きは居候の大伴宗介がするので、どちらも主役というところなんだろうけど、キャラの印象は薄い。キャラが立っていないというか。
     話を聞いただけで推理して解決するくらいだから、宗介の推理力は大変なものだろうけれど、何かキャラとしてのインパクトがない。

     1話目から、宗介には何か過去があるような、そんな雰囲気を漂わせているんだけれど、私はそういうのを面倒くせぇ、て思う人なので、面倒くさかった。
     長いお話の中で、実はそういう過去のあるキャラだった、て1つのエピソードとしてあるならいいけど、最初からそんなふうに匂わされると、結局はその人の過去の件を書きたいがためのお話なんだな、て思っちゃって。
     この本だったら5つの短編から成るんだけれど、5話目がこの過去が絡んだ話になるんでしょ、と。
     で、それ以外の話は、その5話目を書くために付け足しただけの話なんだなぁ、て思っちゃって、ちょっと白けちゃう。

     語り部の「僕」こと石川勇吾も、地の文で心情が書かれていて、それを読んでると、随分な性格だなぁ、と思う。
     頭が悪いというか…、推理力がないとかでなく、何であと一歩踏み込んで考えられないんだろう、て思って、いまいち共感できない。

     人物像・舞台とも必要性がない感じもある。
     舞台がデリヘルであることと、宗介の過去の件との結び付きもないし。
     どうしてもデリヘルを舞台にしたミステリにしたかったのなら、宗介の件を抜きにしたものと、宗介の過去の件のものとで別々の本にしたらよかったのでは。


     あと、石川は宗介のことを下の名前で呼んでいるのに、ラブホリックに電話をしてきた宗介が、電話の相手が石川だと分かっているのに、「僕だよ、大伴」と苗字で名乗ったのが、何か不自然。
     職場の電話に掛けたからとはいえ、電話の相手は分かっているのに。しかも、石川のことを「勇吾くん?」と下の名前で確認している時点で、掛けた先のことを気にしているわけでもないだろうに。
     謎。

  • デリヘル「ラブホリック」を舞台にした連作短編集。
    といっても、デリヘルを舞台としなくても成り立つような短編集。
    「ラブホリック」雇われ店長である勇吾の学生時代の友人であり居候の宗介が安楽椅子探偵さながらに事件を解決していく。
    次第に宗介の謎に近づいていくあたりは王道の展開。
    軽く読めて面白かった。
    (図書館)

  • 読んでいるうち気が抜けない。思わぬ人物像と、思わぬ展開に緊張する、そしておもしろい

  • デリヘルの店長が主人公、探偵役は主人公の自宅の居候。
    デリヘルが舞台というのはなかなか新鮮で良かった。ただ徐々にデリヘル要素があんまりミステリ本編に絡まなくなっていったような気もする。

  • 図書館の、「今日返された本」コーナーにあって、ジャケ借りってやつ。

    読んでいて思ったのは……「この設定でなきゃいけないかな?」ってこと。
    ミステリ要素はまあまあ面白いんだけど、主人公の設定がコンビニ店長とかでもよかったんじゃないかな、という思いがぬぐえない。
    最後の章で、主人公が今の職についている理由や宗介の考えが明らかになるものの、必然性を感じない。
    また、伏線が伏線といえない……わかりやすかった、というか、ちょっとわざとらしかった。
    もうちょっと葛藤とかが描かれててもいいんじゃないかなあ。

    設定だけで人目をひいているような印象。
    でも、その分万人受けする設定じゃないので、かえって読者層を狭めている気もする。

  • 素人専門を謳うラブホリックの店長を務める主人公が、居候の大伴と身の回りの小さな事件を解決していきます。

    ラストは友人、大伴の事件です。
    全体通してなかなか面白いし、キャラに魅力がありました。

  • 舞台がデリヘルって時点で読む本を完全に間違えたと思った。なんかアングラな感じの本はあんまり好きじゃないんだよな、と思って。読んでみたらデリヘルが舞台だけど、エロさは全然なかったから良かったけど、これならそもそも舞台をデリヘルにする必要性はあまりないのでは…。宗介の秘密だけかな、気になったのは。2012/219

  • 主人公も居候の宗介も魅力的。
    軽く読めておもしろかった。

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著者プロフィール

しんの・たけし。1965年東京都生まれ。立教大学社会学部卒業。旅行会社勤務を経て、99年『八月のマルクス』で第45回江戸川乱歩賞を受賞。直木賞候補となった『あぽやん』は、その続編『恋する空港 あぽやん2』とともに、テレビドラマ化され話題に。同シリーズは『あぽわずらい あぽやん3』で完結。著書は他に、『中野トリップスター』『カクメイ』など。

「2022年 『明日はきっと お仕事小説アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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