ご近所美術館 (創元クライム・クラブ)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 217
感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488025380

作品紹介・あらすじ

平凡なサラリーマンの「ぼく」こと海老野が勤める会社の近所に、突如できた小さな美術館。居心地のよさと旨いコーヒー目当てに常連となった海老野は、引退した館長に代わってやって来た川原姉妹の姉・菫子に一目惚れする。来館者から持ち込まれる不可思議な謎を解いて菫子を振り向かせようと、生意気でオタクなその妹・あかねの力を借りつつ奮闘を重ねるが…。恋する一青年が、美術館専属の探偵となって活躍するほんわかミステリ連作集。

感想・レビュー・書評

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  • 泉岳寺近くにある「西園寺英子記念四コマまんが美術館」。月間フリーパス3000円でセルフサービスのコーヒー付き。漫画読み放題。美人なお姉さんが館長。
    こんなご近所美術館があったら、フリーパス買って通ってしまいそう。でも、何故か事件が起こりがちで、それも意外と凶悪なのが難…。

  • 町の小さな美術館を舞台に繰り広げられる連作ミステリ集。日常の謎ミステリが多めです。魅力的なキャラクターも読みどころ。
    お気に入りは「ブックエンド」。ありがちかと思いきや、一ひねりあるところにやられました。「マーカー」もいいなあ。でもその謎かけ、分かりにくいってば(笑)。

  • 私設美術館の美人館長に一目惚れした主人公が、美術館周辺で起こる大小様々の事件を解決しようと奮闘するお話。

  •  街中の小さな美術館に持ち込まれる謎を、常連客の青年が探偵役となって解き明かす、連作ミステリ短編集。
     一見、ほのぼのとした「日常の謎」系物語かと思いきや、起こる事件が殺人やら国家レベルの陰謀に相当し、作中のほんわかテイストとは微妙に齟齬が生じている。
     また、美術館が舞台とはいえ、マイナーな4コマ漫画の記念館という位置づけであり、美術ミステリを期待する向きも、肩透かしを食らう。
     一応、美術品を題材にした章もあるが、『場』の重要性からすると、近隣の人々が集う憩いの空間としてのラウンジの比重が高いため、美術館である必然性は薄いとも言える。
     要の推理についても、論理的帰結というより、傍証による憶測の域を出ていない面があるので、厳密なミステリ好きには物足りない感が残るかもしれない。
     しかし、あくまで軽妙なキャラクター小説の一環として見るならば、気軽に読める本として手頃ではある。
     あるいは、コミカルな青春ストーリーとして見るのもアリ。
     主人公が惚れ込むマドンナ館長よりも、脇役で狂言回しの姉妹の方が、最終的にヒロインとしてクローズアップされる構図は、多少漫画チックではあるが、愛らしい余韻が残る。

  • 居心地良さそうな西園寺英子記念四コマまんが美術館。
    海老のんとあかねぶーと薫子さん。
    私が願ったとおりになって本当にニヤつきました。

  • コンビニの二階にある「西園寺英子記念四コマまんが美術館」。ラウンジでコーヒーをゆっくり飲める不思議な美術館。
    医療機器メーカーの営業マンの海老のんは居心地の良さに美術館の常連となり、三代目館長の菫子に一目惚れ。
    のんびりほんわかなお話しかと思っていたら、やたらと人を疑うし、あまり穏やかでない展開。
    まったり寛ぐ美術館の常連仲間なのにな。
    殺人事件に巻き込まれるし、けっこうあちこちに毒がある。
    綺麗なだけの菫子の魅力が全くわからないのも盛り上がりに欠けるのかも。
    海老のんとあかねぶーのやりとりは楽しかった。微笑ましいコンビです。

  • 街中の小さな美術館の常連になった「ぼく」が、新たな美術館の館長に一目惚れして、出会った謎の解決…なのだが、日常系だけでなく殺人事件もあったり結構物騒だなあ…と思いながらもわりと楽しく読んだのだが、主人公全然館長にアプローチ出来てないねとか、あかねちゃんとはコンビが楽しかったのに…となんだかモヤモヤ…

  • ほのぼの系かなと思ったら、なかなか大きな事件がおきていました

  • 市図書館にて。桜さん推薦。

    パッとしなかった探偵がだんだんと力を付けていくのが、興味深かった。「マーカー」の父娘がキャラクターとしてかなり気に入った。韜晦趣味な女子高生と朴訥な元刑事のシングルファーザー。海老のんとあかねぶーは予定調和。

  • 小さな美術館が舞台の7つの連作ミステリー短編集。
    日常のちょっとしたミステリーかと思いきや、結構大きな事件があったりして、思っていたものと違った。
    主人公の海老野と董子のキャラがあまりしっくりこず、物語に入り込めなかったのが残念。。でも、こんな美術館が近くにあったらぜひ常連になりたい。

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