死と砂時計 (創元クライム・クラブ)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 247
感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488025434

感想・レビュー・書評

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  • ミステリ/近未来/連作短編集
    個人的に、鳥飼否宇さんのベスト作品だと思う。
    独特の舞台を設定することで、異様な事件が起き、異常な動機が解明される。
    雰囲気としては、梓崎優『叫びと祈り』に似た印象を受けた。
    短編集として、各話とも読み応えがあるが、作品全体で一つの物語となっているのも良い。
    特に、最終話「確定囚アラン・イシダの真実」での展開は胸を打つ。そして、エピローグで愕然とした。
    アラン・イシダの数奇な人生は、続くのか…?

  • 世界中から死刑囚が集められたジャリーミスタン終末監獄。そこで起こるさまざまな事件を描く連作ミステリ。
    どれもこれもトリッキーで魅力的です。そして人間心理のトリックも見事。特に「英雄チェン・ウェイツの失踪」の動機にはぞくりとさせられました。
    そして「確定囚アラン・イシダの真実」からエピローグにかけてが実に素敵。いろいろ伏線を回収したうえでのあの真相と、怒涛の展開。最後の最後で感動させてくれるのかと思いきや……えええっ! そりゃないよぉ……いやでもそういう邪悪さは大好きなんですが。やられたなあ。

著者プロフィール

1960年福岡県生まれ。九州大学理学部卒業。2001年『中空』で第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞しデビュー。主な著作に「観察者」シリーズ、「綾鹿市」シリーズなど。碇卯人名義でテレビドラマ「相棒」シリーズのノベライズも執筆。2016年『死と砂時計』で第16回本格ミステリ大賞【小説部門】を受賞。

「2021年 『指切りパズル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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