- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488027278
作品紹介・あらすじ
望の後輩・有斗ただひとりを残して突然失踪した家族は、一体どこへ? お蔦さんの活躍がますます光る、人情味あふれる〈お蔦さんの神楽坂日記〉シリーズ第2弾。
感想・レビュー・書評
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日常の事件とは言えない大変な事件に主人公の望は巻き込まれてしまう。望の友人の後輩有斗の一家が有斗を残して消えてしまったのだ。家に血だまりを残して。
その有斗を望とお蔦さんは預かり、事件の解決にも動き出す。有斗を弟のように思い、守る望の熱い気持ち、お蔦さんや近所の人たちの温かい人情。どちらもいい!
解決は?それは読んでのお楽しみ。でも、相変わらず、望の作る料理は手が込んでいて、美味しそうだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
神楽坂を舞台に繰り広げられる人情ミステリー第二弾。
前作も良かったけど、今回はもっと良かったです。
ある日突然家族が行方不明になり、
一人残された有斗を預かることにしたお蔦さんと望。
「迷惑かけちゃいけないから」と、
小さい胸を痛めている有斗に語りかけるお蔦さんのセリフが素晴らしい!
「迷惑をかけてかけられて、人ってのはそれがあたりまえなんだ」
「助けたり助けられたり、人はお互いそうやって生きていく」
「迷惑だからと関わるのをやめてしまえば、人と人の繋がりも成り立たない」
あぁ、こういうセリフを堂々と言える芯の通った女性、
カッコいいですよね~
それが口先だけじゃないんですから、憧れます。
事件の内容は、正直ハードで息苦しくなるくらいなんですが、
それでも物語全体が温かくやさしい雰囲気なのは、
望の優しさはもちろん、素直で無邪気で元気なサッカー小僧、有斗の存在。
とにかくかわいい!かわいすぎる!
望もますます料理の腕を上げていて、
どのお料理も、それはそれは美味しそうで。
バーニャカウダーソース、私作ったことなんてありません(笑)
全部おいしい!おいしい!と大喜びで食べまくる有斗がこれまたかわいい。
もうメロメロです。
有斗が引っ越していってしまった後のガラーンとした家の中、
お蔦さんの奏でる三味線のしんみりした音色…。
今回はさすがのお蔦さんも、寂しさを隠しきれないんですね。
第三弾、ぜひ読みたいです。-
神楽坂は素敵な街ですね。
ぼくはすぐ傍の後楽園に住んでいたので、
土日の昼に時々ランチを食べに行きました。
店の名前忘れたけど、ミシュ...神楽坂は素敵な街ですね。
ぼくはすぐ傍の後楽園に住んでいたので、
土日の昼に時々ランチを食べに行きました。
店の名前忘れたけど、ミシュランの星一つか二つだったかのフレンチ料理屋があり、
そこのランチは3000円ほどで、これがまた超美味。
ソーセージと最後のデザートが美味しかった。
写真はあるんだけど、見せる方法がないね。ここがブクログコメントの唯一の泣き所だね。
えっと、現在の中学校の写真を載せました。これです。
http://blogs.yahoo.co.jp/koshouji/64052656.html
希望の泉は汚かった(笑)。
2015/10/09
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ミステリシリーズ3冊イッキ読み。その②。
ここから「お蔦さんの神楽坂日記」というサブタイつき。
第一弾は登場人物の広がりとともに短編仕立てだったけれど、この作品はひとつの大きな事件を1本描いたかんじ。
望の通う私立中の後輩の家族が失踪、家には大量の血、いろいろあってお蔦さんの家でその後輩を預かることになり、、
1冊目のとき洋平と彰彦がサッカーについて語るシーンにちょろっとでてきてた存在の有斗、あのときにはすでに作者にはこの構想もあったのかなぁ。まず彰彦との関係性も土台が把握できていたからこそ、ふつうなら預かる展開にはならないちょっと無理な掴みも、受け入れられる。
被害者と加害者と線引きがあいまいな事件で、何故、という胸のつっかかりがとれる展開ではないんだけれど、この先はすこし明るい余韻を残して終わるラストなので読後感もよい。ひとの弱い部分に共感もできる。人は助けたり助けられたり。そうありたい。 -
今回は長編。
望くんの後輩である悠斗が家に帰ると、家族がいなくなってしまっていた。一人残された悠斗は、お蔦さんが後輩を預かることに。
事件の背景が意外で面白かったが。 -
2010〜12年に「ミステリーズ!」に掲載された8章の単行本化でシリーズ第2作。
前作と違って1冊で一つの事件が完結している。
中等部3年の滝本望の祖母で神楽坂のお蔦さんが、サッカー部の1年生金森有斗の家族が居間に血だまりを残して行方不明になった事件を解決する。
望は有斗を家に同居させ、美味しい料理を作って励まし、マスコミや怪しい人物、心ない生徒たちの放言から守る。
お蔦さんは、しだいに背景に闇金融と20年前の山梨の事件が関わっていることを見抜き、闇金の親玉とも対決するが、意外な人物が関わっていることが分かって急転回する。
「迷惑をかけてかけられて、人ってのはそれであたりまえなんだ。」というお蔦さんの言葉はあたたかい。 -
お蔦さんシリーズというのか?
前作を読んでいるので設定にはすんなり馴染めた。
相変わらずお蔦さんが粋でカッコイイ。
こんなおばあさんになりたいもんだ。
住んでいる場所柄かご近所さんがおせっかいで何事にも首を突っ込んでくるので、物騒なことがあっても安心感がありそう。 -
シリーズ化望む!もうすこしこの登場人物で読みたいです。
あらすじだけ読むと、ハードですが、望くん目線なので、なんだかほっこり読めます。そこがいい。 -
神楽坂日記の二作目。前作の短編集と違って起きる事件がかなり大事だけど、正直なところ、この作家さんが救いようのないラストにするわけないという安心感からそこまでドキドキせずに読めた。なんせいつものことだけど、登場人物全員が魅力的。そして出てくる料理が美味しそう。