バスカヴィル家の犬 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488101213

作品紹介・あらすじ

名家バスカヴィル家の当主が怪死を遂げた。激しくゆがんだ表情を浮かべた死体の近くには巨大な犬の足跡があり、土地の者は全身から光を放つ巨大な生き物を目撃していた。それらの事実が示唆するのは、忌まわしい"バスカヴィル家の犬"の伝説にほかならなかった…。寂莫とした荒れ地を舞台に展開する、恐怖と怪異に満ちた事件の行方は?シリーズ屈指の傑作長編、新訳決定版。

感想・レビュー・書評

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  • ホームズを一切読んだことがないというのが長年の読書におけるコンプレックスだった。一年程前からBBCのドラマ「SHERLOCK」にハマり、そこからこの長年のコンプレックスの解消へと、やっと気持ちが向かった。順を追って読むよりも兎に角原作がどのようなものか知りたかったので本作にした。読後の感想はやはり面白いと言わざるを得ない。翻訳物への苦手意識があったが、本作はたまに元の英文が透けて見えつつ、それでも読める日本語できちんと書かれていた。全体的に舞台となる土地の暗さ、陰惨さが書かれ、思わず後ろを振り返りたくなるような雰囲気。そう考えると少しホラーなのかもしれない。

  • 映画ではないオリジナルのほう。
    ネタバレを避けていうつもりだが、わたしの読解力がなかったのか、長かった挙句、え?で?となってしまった。
    あとがきにあった「シャーロックホームズの誤謬」というのも気になった。
    199冊目読了。

  • <名作は何度でもよみがえる! けれん味たっぷりの大人気長編小説を堪能>


     お久しぶりです、ホームズさま♡ 言わずと知れたホームズシリーズ最長にして最大の人気作『バスカヴィル家の犬』を再読しました★

     広漠としたダートムーアの地で、らんらんと目を光らせて体から青い炎を放つ伝説の魔犬が、名家バスカヴィル家の当主を襲う……!?
     多忙な名探偵にかわって、助手ワトスンが先発捜査にのりこみます。果たして、恐ろしい言い伝えの成就を阻み、新たな当主ヘンリー・バスカヴィル卿の身を守れるのか?

     あらためて言うまでもないけれど、ただただひたりたい面白さです!
     ロンドン情緒からは遠ざかりますが、地方の情景描写の美しさに、怪奇伝承が絡んだ雰囲気もたまりません☆
     ムーアの景観というのは、文学者によほどインスピレーションを与えるよう。今度、荒野を舞台とする名作を数えてみたいです(自分の中での宿題★)
     ワトスンがホームズに「来てよ~」(※実際はもっと固い文章)と出す手紙もキュン要素☆
     そして、思いっきり引っ張っておいて登場するホームズの、劇的タイミング、憎い台詞! 相変わらずリアクション上手で、可愛く驚いてホームズの超人ぶりを引き立たせるワトスン君。二人そろったところで、手に銃と汗を握るアクション、というサービス場面まで備え、最後まで飽きさせません。
     大長編な分、名著の条件、人の興味を持続させる魅力がいくつもつまった作品です★

     さらに、現代の読者にとっては「どの邦訳で読もうかな」と迷うのもお楽しみの一つと言えましょう☆
     かつて私が親しんだのは、延原謙さん名訳の新潮文庫版(1954)。格調高い文体がかっこいい、ヴィンテージの味が滲むもの。
     今回は他の選択肢をとり、最も信頼する翻訳家の一人・深町眞理子さんが手がけた創元推理文庫版で、大正解だったと思ってます。作品愛と職人技が注ぎ込まれた新訳(2013)で、現代にみずみずしくよみがえった名作を堪能しました♪

  • ■書名

    書名:バスカヴィル家の犬 【新訳版】
    著者:アーサー・コナン・ドイル、深町 眞理子

    ■概要

    名家バスカヴィル家の当主が怪死を遂げた。激しくゆがんだ表情を浮かべた死体
    の近くには巨大な犬の足跡があり、土地の者は全身から光を放つ巨大な生き物を
    目撃していた。それらの事実が示唆するのは、忌まわしい“バスカヴィル家の犬”
    の伝説にほかならなかった…。寂莫とした荒れ地を舞台に展開する、恐怖と怪異
    に満ちた事件の行方は?シリーズ屈指の傑作長編、新訳決定版。
    (amazon.co.jpより引用)

    ■感想

    いや~面白い。
    あらすじ知っていても面白い。
    実はホームズがあまり出てこないにも関わらず、しっかりホームズしているのは見事です。
    ここら辺は、ワトソンが物語を書いているという設定上によるものだと思うけどしっかり
    設定が生きているな~と感じます。

    怪奇現象を現実のものとして、うまく表現しています。

    最後の終わり方もいいですね。犯人を捕まえるだけが終らせ方ではないし、ここらへんも
    ホームズシリーズの特徴かな~と感じます。

    残りのホームズも楽しみです。

  • ホームズ長編。
    個人的には短編の方が好き。
    短編と比べて風景の描写などががっつり入ってテンポが悪く、ミステリ要素が薄い。
    あと、動物虐待じゃね?

  • ホームズがモリアーティ教授とともにライヘンバッハの滝へと消えてから約7年ぶりに発表された本作。ホームズが姿を消す前の話という位置づけなので、完全復活というわけではないが、この時を待ち望んでいた読者は数知れなかったことと思う。
    他の3長編とは異なり、1冊まるごとホームズの活躍、という当時の読者の喝を癒すのに十分な作品だったろうことは容易に想像できる。

  • 20年以上ぶりに読んだことになるのだけど,こんなに面白かったのか,という感想。ストーリーとか無駄のなさとかいった作品の面白さはもちろんだけど,当時の生活状況とか(弁護士いたのかそりゃそうかとか,アメリカの雰囲気とか)が何とも面白く。私も老けたなと思いながら,全シリーズ読み直したくなった。

  • 推理小説というより冒険小説。途中で予想した結末通りだが、不思議とそれを不満に感じさせない。

  • 呪われたバスカヴィル家の犬の伝説。
    犬の呪いで死んだとされる前領主。新たに領主となったヘンリーのために護衛となりダートムアに向かうワトスン。
    脱獄囚、怪しい昆虫学者兄妹。

  • 新訳版で読みやすい。今尚色褪せぬ傑作。

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著者プロフィール

アーサー・コナン・ドイル(1859—1930)
イギリスの作家、医師、政治活動家。
推理小説、歴史小説、SF小説など多数の著作がある。
「シャーロック・ホームズ」シリーズの著者として世界的人気を博し、今なお熱狂的ファンが後を絶たない。

「2023年 『コナン・ドイル① ボヘミアの醜聞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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